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220588 インフルエンザが強毒化したウクライナ独自の事情

2009年11月26日 | 肉体破壊・環境破壊・精神破壊問題
220588 インフルエンザが強毒化したウクライナ独自の事情
  猛獣王S ( 30代 営業 ) 09/11/26 PM09


『第六の夜に向けて4』(ヤスの備忘録 歴史と予言のあいだ)リンクより転載します。
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 ~前略~

●ウクライナにおけるインフルエンザの強毒化

H1N1型の新型インフルエンザウィルスがウクライナで強毒化しているという情報はすでに10月半ばから流れていた。しかしながら、実際にウィルスの強毒化が進行しているのか、それとも政府内部の激化する権力抗争によって作られた政治的なパニックであるのか判別がつかなかった。

●政権内部の権力抗争と新型インフルエンザ

ウクライナは2004年に起こったオレンジ革命で親ロ的な政権が倒され、親米のユシチェンコ大統領の政権が誕生した。しかし、ユシチェンコ政権は2006年の総選挙で惨敗し、ティモシェンコ首相率いる「ティモシェンコ連合」や他の党派との連立でかろうじて多数を確保した脆弱な連立政権となった。このため、政権内部では、大統領派と首相派との熾烈な権力抗争が続いて来た。

一方、来年2010年に予定されている大統領選挙では、親米のユシチェンコやティモシェンコではなく、親ロのヤヌコーヴィチ候補の優勢が伝えられている。もしヤヌコーヴィチ候補が勝利するようなことがあれば、親米的なオレンジ革命は完全に放棄され、ロシアとの関係を重視する政権が誕生することは間違いないといわれている。

このような状況では、新型インフルエンザが強毒化しウクライナで感染が拡大しているというニュースは、政権の維持をねらうユシチェンコやティモシェンコにとっては有利に働くと見られている。つまり、強毒化したインフルエンザのパニックを演出して国家非常事態宣言を発令して対立陣営の政治活動を規制し、国民を政府のもとに結集させるということである。いわば911の同時多発テロがアメリカで果たしたと同様な役割をインフルエンザの強毒化をねたに演出するというわけだ。

そのようなこともあり、ウクライナにおける新型インフルエンザが強毒化したという情報はすでに10月後半から伝えられていたが、ネットの医療専門メディアでも比較的に慎重な報道がなされていた。パニックをねらった政治的なプロパガンダなのか実際に強毒化が進行しているのか判別がつかなかったからである。

●拡大する感染と増加する死亡者

しかし、ここにきてインフルエンザは実際に強毒化しており、それが当初言われていたようなパニックをねらった政治的なプロパガンダではまったくないことがはっきりしてきた。それにともない、多くの医療専門のネットメディアが状況を大きく扱い始めた。ウクライナにおける11月19日時点での感染者と死亡者は以下の通りである。

インフルエンザ感染者 1502345人

入院患者 85904人

死亡 344人

●急性呼吸器疾患

強毒化した新型インフルエンザの特徴は、急性の呼吸器疾患を伴うということである。ウクライナの医療機関が明らかにした症状および経過は以下のようなものである。

●症状と経過

・患者は、38度を越える高熱と息切れ、および血痰を伴う乾いた咳を3日から7日経験したあと、初めて医療機関を訪れるケースが多い。

・しかし医療機関を訪れるころには危機的な状態になっている患者が多い。入院してからも呼吸器疾患は進行し、肺の熱は50度から53度に達する。

・高熱によって肺の機能は完全に破壊される。肺は真っ黒に焼けただれたような状態となり、呼吸不全から患者は死にいたる。入院後、4日から7日で死亡する患者が多い。

このように、強毒化したインフルエンザの大きな特徴は、50度から53度という高熱で肺が破壊され、呼吸器の疾患から早期に死亡にいたるという点にある。一時、「肺炎による死亡」と報道されたようだが、現地で治療に当たっている医師によると、「いわゆる肺炎ではなく、高熱による肺の破壊から呼吸困難となり死亡にいたる」ということである。

●強毒化の原因

現在、WHO(世界保健機構)も新型インフルエンザウィルスのウクライナにおける強毒化は正式に認めているものの、これがウィルスの全面的な突然変異によるものであることは否定している。強毒化は、ウィルスの遺伝子配列の中のD225Gと呼ばれるレセプター結合ドメインの変異が原因ではないかという。D225Gの作用で既存のH1N1ウィルスの高濃度化が肺で引き起こされ、それが強毒化の原因になっているのではないかというのだ。

●ウクライナ独自の事情

しかし、死亡者がウクライナで激増しているのは上記の強毒化以外にウクライナ独自の事情があるからだとも言われている。現地で治療の指揮に当たっているビクター・バチンスキー博士は次のように言う。

「ウクライナでは抗生物資の入手には医師の処方箋は必要ない。町の薬屋で一般の市販薬と一緒に並べられている。このため、新型インフルエンザに感染してもすぐに医者に行かず、市販の抗生物質で治そうとする。実はこれが症状を悪化させる最大の原因になっている。強毒化したインフルエンザには抗生物質が効かないどころか、逆に免疫機能を弱める働きをするので症状が一気に悪化するのだ。感染後すぐに専門医にかかっていればタミフルなど有効性が確認された薬を処方されるので死者の数もここまで増えなかったはずだ。他の先進諸国では抗生物質の入手には医師の処方が必要なので、たとえ強毒化したインフルエンザが蔓延したとしても、ウクライナのようには死者の数は増加しないはずだ。」

このように、患者数と死者の増加の背景にはウクライナ独自の事情がある。したがって、強毒化したインフルエンザが他の地域で蔓延したとしても、すぐにウクライナと同じような状況になるとは限らない。

●強毒化したウィルスの蔓延

だが、D225Gの遺伝子配列を持つ強毒化したウィルスはすでにノールウェーとウェールスで確認されている。11月20日、ノールウェー政府はこれを公式に認める文書を発表した。

さらに、11月20日の時点でWHOは、この変異型のウィルスがブラジル、中国、メキシコ、合衆国、日本ですでに発見されていると発表している。

以上である。これらの情報は新型インフルエンザの変異型を扱う医療専門サイト、リコンビノミックスなどでも取り上げられているので、信憑性はかなり高いと思われる。

だが、確かに強毒化した新型インフルエンザは大きな脅威とはなるものの、この蔓延と死亡者の高さにはウクライナ独自の状況が関与していることも事実である。その意味では、たとえ同じウィルスが日本に入ったからといて、いたずらにパニックする必要はないようだ。

 ~後略~
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