kimitsuku独り言

日々の暮らしから感じたあれこれを
ひとりブツブツ独り言

童謡詩人 金子みすずの詩

2011年03月10日 | 日記
    
                   私と小鳥と鈴と


         私が両手をひろげても お空はちっとも飛べないが
        飛べる小鳥は私のやうに 地面(じべた)を速くは走れない。
        私がからだをゆすっても きれいな音は出ないけど
        あの鳴る鈴は私のやうに たくさんな唄は知らないよ。
        鈴と小鳥とそれから私、みんなちがって みんないい。
     
                 つもった雪


        上の雪 さむかろな つめたい月が さしていて、
        下の雪 重たかろな 何百人も のせていて、
        中の雪 さみしかろな 空も地面(じべた)も みえないで。

  
 
 山口県に生まれた金子みすず。大正末期から昭和初期にかけ雑誌『赤い鳥』
『金の星』『童話』などに投稿し、西条八十から天才詩人と賞賛されるも、1930年
3月10日、自ら26年の短い生涯を閉じた。上記の二編の詩は、瑞々しい才能に
恵まれながらも充分に開花させること叶わず、この世を去ったみすずの感性が
光る代表作である。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 小椋 佳 『山 河』 | トップ | 祈り… »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
心にしみる (ミイバーです)
2011-03-13 00:10:43
今晩は
なんとも恐ろしい事が起こりました
「東日本 巨大地震」ご当地のほうは大丈夫ですか?被害はありませんでしたか?

私ども地区は海岸地区においては大きな被害があり分断されたライフライン動けなくなった商業都市にどれだけの被害損害、精神的苦痛などなど計り知れないものがありますが・・・
まだまだ東北地方の被害の大きさににはただ祈る事しか
我が家は30時間あまりのとまりましたライフラインもすべてやっと開通しました。
たった一日あまりでもほんとに不便さを感じたのに被災されている方たちはどんなでしょうと思いつつ


心にしみわたるような金子みすずさんの詩に安らぎと祈りを感じております
返信する
祈り… (kimitsuku)
2011-03-13 19:40:24
自然災害に対する人間の無力、今回ほど思い知らされたことは無かったのでは…?
私はちょうど母の介護のため太平洋沿岸の町に行っていたのですが、母が右鎖骨を骨折しており
受診のため病院に着いた途端の地震騒ぎ、震度4の揺れでした。
津波警報が出ましたが避難指示が出るほどでは無く、2泊して帰宅しました。
札幌へのバスも土曜日は運休でしたが、今日は予定通り運行したので
先ほど無事に帰りつき、ホッとしたところです。
東北を中心に各地で甚大な被害が出ていますね。
スマトラ地震を思い出させる津波の恐ろしさ、実際にまだ安否も定かでない多くの方々を思うと…、
言葉もありません。慰めや励ましの言葉も虚しいだけです。
関東でもライフラインが止まり、ご不自由だったですね。
被災に遭われた方々の「生きようとする力」に、希望を持ちましょう。
阪神大震災など、どんな困難にも打ち勝ってきた人間回復力・連帯力に期待するしか、今は無いのかも知れません。
それにしても宮城県の生死不明1万人には、ただただ祈るしか…。




返信する

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事