気ままにかしまライフ

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女王蜂の作成に挑戦してみました

2014年05月16日 | ミツバチ

ミツバチは蜂群毎に性質が異なります。蜂蜜を集める力、女王蜂の産卵力、攻撃性、耐病性

などが異なるようです。養蜂家の立場としては、おとなしくて、繁殖力が強く、よく蜂蜜を集め、

病気にも強いなどの蜂群がありがたいことになります。

 数群しかいない我が家の蜂場でも、やはり蜂群毎に皆特徴が異なります。そんな中、昨年

から比較的優良な蜂群が出現しましたので、今年はこの蜂群の系統を増やすことにしました。

従来は、人工分割といって、対象の蜂群から幼虫や蛹のいる巣板を数枚取り出し、それを別

の巣箱に収めて、そこで新たな女王蜂を誕生させるという方法を取っていました。しかし、この

方法では対象となる蜂群から幼虫を取り上げるため、負担が大きく、また巣箱の数も増えてし

まい、限られた狭い蜂場で飼育している我が家としては、これ以上巣箱を増やすことは出来な

いので、移虫により女王蜂を育成する方法にチャレンジすることにしました。

Dsc06587

使ったのは、上の写真のような「蜂児移虫器」という市販されている器具です。この中に女王

蜂を収容し、産卵をさせ、その卵を利用して新女王蜂を作成するというものです。穴の開いた

黄色いプレートは「仮巣」というものです。

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これは「卵受け」というものです。このお椀の底のような部分に産卵させます。

Dsc06582

この「卵受け」を 「仮巣」の裏側から穴に差し込んでいきます。

Dsc06586

これが「卵受け」を差し込んだ「仮巣」の表側です。これに一番上の写真のようにスリットの

入った蓋をします。このスリットは、女王蜂は出られませんが、働き蜂は出入り出来る間隔

に仕上げられており、中に入れた女王蜂のお世話はそれらの働き蜂が行います。

Dsc06597

蜂児移虫器はこのように、巣板と巣板の間につり下げます。今回は、対象となる蜂群の女

王蜂を蜂児移虫器に移し、同じ蜂群の 継箱内に設置しました。巣箱と継箱の間には隔王

板を挿入しておきました。

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蜂児移虫器設置後、5日目に「卵受け」への産卵を確認した上で、「卵受け」を取り外し、

「王碗」というキャップを「卵受け」に取り付け、「王乳枠」という枠にはめ込み、巣箱に入

れました。同時に「蜂児移虫器」から女王蜂を開放し、巣箱に戻しました。

「王乳枠」は2枚準備し、予め無王にしておいた蜂群に挿入し、それらの蜂群に女王蜂

を養成させました。

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「王乳枠」挿入後6日目の写真です。王台がいくつか出来ていました。その後「王乳枠」挿

入後10日目に王台の選別を行い、形の良い大きな王台2個を残し、他を潰しました。なお、

無王群が作ったこの蜂群由来の王台も全て潰しました。

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「王乳枠」挿入後16日目の王台です。右手前の王台の底が綺麗に穴が開いていますので、

この王台から女王蜂が出たと思われます。その左隣の王台は王台の横側が壊されたよう

に見えます。これは恐らく先に出房した女王蜂が壊したものだと思われます。

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写真中央に移っているのが、新しく誕生した女王蜂です。まだ未交尾ですが、数日後には

交尾飛行に出かけ、首尾良く交尾が出来て帰還出来れば1週間から10日後位から産卵が

始まると思います。

始めて「蜂児移虫器」を用いた、新女王蜂の育成にチャレンジしましたが、これで産卵が

始まれば成功ということになります。無事育って欲しいものです。