アニメ・トリビア第二弾。前回は『ルパン三世 カリオストロの城』でしたが、今回は『ルパン三世』全般です。
『ルパン三世』を知らない日本人はほとんどいないと言ってよいほど、これは有名なアニメであるだけに、「ルパン」について詳しい人と普通の人との知識差は大きいのではないでしょうか。そもそもトリビアルな知識というのは通の人にとっては常識であることが多いので、「これはトリビアだぞ」と堂々と情報を紹介するのは難しいのです。ここでは、「普通よりちょっと知識のある人」に照準を絞って話を進めてゆきたいと思います。
さて、「ルパン」をあまり知らない人にとっては、パート1とパート2に続いて、ルパンがピンクのジャケットを着ているパート3が存在していることも驚きになるかもしれません。さらに、この作品が製作されたのは「ルパン8世」がお蔵入りになったことが影響していること、また放送開始が3月3日という「3」にちなんだ日にち(1984年ですが)だったことを知れば、一層驚くかもしれません。
新ルパン(パート2)の第145話と最終155話に宮崎駿が脚本・絵コンテ・演出で参加していることは、いまやあまりにも有名になったので、さすがにこの事実を殊更に強調することはしませんが、その最終話にラムダというロボットが登場しており、そしてそのロボットの造形が『天空の城ラピュタ』に出てくるロボットとそっくりであることは、知らない人も案外多いのではないでしょうか。
ところでこの最終話「さらば愛しきルパンよ」には、偽ルパンが登場して、本物のルパンが正体を現すのはラスト近くになってからなのですが、これを見て、新ルパンに出てきたルパンは全て偽者だった、と深読みするファンもいるとか。また、最後の富士山のシーンは、宮崎駿が絵コンテを描いているときに尺数を間違って急遽付け足したシーンだという(絵コンテを何度も描き直したらしく、そのせいで間違ったのではないかと推測されています)。
宮崎駿はこうして新ルパンに決着を付けたのですが、ルパンの映画は製作されてゆくことになります。そこで監督の候補に挙がったのが、あの押井守。1984年のことです。これがいわゆる「押井ルパン」。しかしこれは幻の作品になってしまいました。というのも、脚本が読売TVや東宝のプロデューサーたちに反対され、この話は立ち消えになってしまったからです。しかしどういう内容だったか、ということは押井守自身が語っていて、それによれば、「最終的にルパンなんてどこにもいなかったという話」になる予定だったそうです。全てが虚構だとする物語で、こうしてルパンに完全にとどめを刺すつもりだったと言います。ルパンは「カリオストロ」でもう既に終わっていた、というのが押井守の自論です。
押井ルパンは結局完成せず、かわりに作られたのが『バビロンの黄金伝説』。これはルパンのアニメーション映画の第三弾で、パート3のスタッフが参加しています。いま、「アニメーション映画の第三弾」と回りくどい言い方をしましたが、それというのもルパンの映画版の最初の公開は、実はアニメーションではなく実写だからです。アニメ版の劇場映画第一作は、周知のように「ルパンVS複製人間」ですが、これが公開されたのが1978年。ところが実写版はこれに先立つこと4年、1974年に劇場公開されているのです。その名も『ルパン三世 念力珍作戦』。そしてキャストは、驚くなかれ、いや驚きたまえ、次元に田中邦衛、銭形に伊東四郎だった!しかし悲しいかな、あまり話題にはならなかったそうです。
ぐだぐだと書いてきましたが、へ~、そうなんだ~と思ってくれる人が一人でもいてくれたらうれしいですね。
『ルパン三世』を知らない日本人はほとんどいないと言ってよいほど、これは有名なアニメであるだけに、「ルパン」について詳しい人と普通の人との知識差は大きいのではないでしょうか。そもそもトリビアルな知識というのは通の人にとっては常識であることが多いので、「これはトリビアだぞ」と堂々と情報を紹介するのは難しいのです。ここでは、「普通よりちょっと知識のある人」に照準を絞って話を進めてゆきたいと思います。
さて、「ルパン」をあまり知らない人にとっては、パート1とパート2に続いて、ルパンがピンクのジャケットを着ているパート3が存在していることも驚きになるかもしれません。さらに、この作品が製作されたのは「ルパン8世」がお蔵入りになったことが影響していること、また放送開始が3月3日という「3」にちなんだ日にち(1984年ですが)だったことを知れば、一層驚くかもしれません。
新ルパン(パート2)の第145話と最終155話に宮崎駿が脚本・絵コンテ・演出で参加していることは、いまやあまりにも有名になったので、さすがにこの事実を殊更に強調することはしませんが、その最終話にラムダというロボットが登場しており、そしてそのロボットの造形が『天空の城ラピュタ』に出てくるロボットとそっくりであることは、知らない人も案外多いのではないでしょうか。
ところでこの最終話「さらば愛しきルパンよ」には、偽ルパンが登場して、本物のルパンが正体を現すのはラスト近くになってからなのですが、これを見て、新ルパンに出てきたルパンは全て偽者だった、と深読みするファンもいるとか。また、最後の富士山のシーンは、宮崎駿が絵コンテを描いているときに尺数を間違って急遽付け足したシーンだという(絵コンテを何度も描き直したらしく、そのせいで間違ったのではないかと推測されています)。
宮崎駿はこうして新ルパンに決着を付けたのですが、ルパンの映画は製作されてゆくことになります。そこで監督の候補に挙がったのが、あの押井守。1984年のことです。これがいわゆる「押井ルパン」。しかしこれは幻の作品になってしまいました。というのも、脚本が読売TVや東宝のプロデューサーたちに反対され、この話は立ち消えになってしまったからです。しかしどういう内容だったか、ということは押井守自身が語っていて、それによれば、「最終的にルパンなんてどこにもいなかったという話」になる予定だったそうです。全てが虚構だとする物語で、こうしてルパンに完全にとどめを刺すつもりだったと言います。ルパンは「カリオストロ」でもう既に終わっていた、というのが押井守の自論です。
押井ルパンは結局完成せず、かわりに作られたのが『バビロンの黄金伝説』。これはルパンのアニメーション映画の第三弾で、パート3のスタッフが参加しています。いま、「アニメーション映画の第三弾」と回りくどい言い方をしましたが、それというのもルパンの映画版の最初の公開は、実はアニメーションではなく実写だからです。アニメ版の劇場映画第一作は、周知のように「ルパンVS複製人間」ですが、これが公開されたのが1978年。ところが実写版はこれに先立つこと4年、1974年に劇場公開されているのです。その名も『ルパン三世 念力珍作戦』。そしてキャストは、驚くなかれ、いや驚きたまえ、次元に田中邦衛、銭形に伊東四郎だった!しかし悲しいかな、あまり話題にはならなかったそうです。
ぐだぐだと書いてきましたが、へ~、そうなんだ~と思ってくれる人が一人でもいてくれたらうれしいですね。