Light in June

文学やアニメ、毎日の生活についての日記。

冬まで続く坂道

2012-09-24 05:34:44 | Weblog
いま歩んでいる道の辿りつく先には、どんな季節が待っているのだろうと、ふと考えた。
それはきっと冬であるような気がした。あるいは晩秋。

ぼくは晩秋が好きだな。ロシアには晩秋なんてあるのだろうか。

東京の冬の夜、一人で歩く舗道。充分に雨を吸ったアスファルトは、漆を塗られたように黒々と光っている。街灯は薄ぼんやりと点っている。ぼくはこの道へ向かっている。いま歩んでいる坂道は、この舗道へと続いている。この冬へと続いている。あの日へと続いている。にゅっと突き出た小枝の茂みをぼくはさりげなくよけるだろう。水たまりをよけるように。電信柱に手を触れる。その氷のような冷たさにぼくは驚く。そうだ、この道は冬に続いている。

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