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想像した画像を画面に表示する技術を開発

2022-09-02 09:25:44 | その他
誰でもやることだと思いますが、何か一段落した時などぼんやり色々なことを考えることがあります。

その時具体的な像をイメージするのかどうかあまりはっきりしませんが、ヒトが想像した画像を画面に表示することができる技術を開発したと大阪大学が発表しました。

この技術を研究チームは「脳情報解読技術」と呼んでいます。これは将来ヒトが想像したことを映像として伝えることができる、コミュニケーションツールとして活用できる可能性を秘めているようです。

大阪大学などの研究チームは、被験者が見た画像を頭蓋内脳波から推定する脳情報解読技術を開発しました。頭蓋内脳波とは、脳の表面もしくは深部に設置した電極(頭蓋内電極)で計測した脳波を指しています。

具体的にはてんかんなどの治療目的で、視覚野周辺に頭蓋内電極を設置した17人の被験者が動画を視聴した時の頭蓋内脳波を計測しました。

順天堂大学や奈良県立大学などの協力を得ながら、風景や動物、文字、ヒトといった様々な60分の動画を用いて、頭蓋内脳波を解析したところ被験者が視聴している動画の意味内容が頭蓋内脳波から推定できることが明らかになりました。

つまり脳波を精密に測定すれば、ヒトが何を想像しているのかを推定することが可能になり、この脳情報解読技術を用いて想像した画像を表示するシステムも開発しました。実際の実験では、4人の被験者に頭蓋内脳波から推定された画像を画面に表示しました。

次に被験者にはランダムに、3つの風景・文字・人の顔という指示を与え、それぞれが意味する画像を想像して、同じ意味の画像を画面に提示するよう指示しました。すると4人すべての被験者について、指示された意味の画像が偶然で起こる場合よりも高い確率で表示されたそうです。

この時の具体的な方法はよくイメージできませんが、想像している画像を高確率で読み取ることができたということかもしれません。さらに被験者がある意味の画像を見ながら別の意味の画像を想像した時にどのように脳の活動が変化しているかを明らかにする実験も行っています。

この結果被験者がある意味の画像を見ながら別な意味の画像を想像した時、視覚野の脳活動が想像した意味の画像を実際に見た場合の脳活動に近づくことを発見しました。

この技術はヒトが想像することで画像を検索・生成する新しい情報通信技術や視覚的想像に基づいた画像を提示して、意思伝達を行う新しいコミュニケーションツールへの応用が期待されるとしています。

これは面白い技術だと思いますが、脳波を電極を埋め込まなくても測定できる手法が無いと応用は難しいような気がします。


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