今年度のノーベル賞の医学生理学賞が東京工業大学の大隅氏に決定しました。昨年の大村先生に続いて2年連続で、日本人が受賞というのは非常にうれしいことです。
この大隅氏の受賞というのは予想外のことで、例年ノーベル賞の発表が近づくと、色々な機関が候補者の話題で盛り上がってきます。しかし大隅氏はこういった候補予想にも全く出ておらず、私も全く知らない先生でした。
もちろん私がこういった分野の先生方をすべて知っているわけではありませんが、科学の世界というのは結構狭いもので、ノーベル賞を受賞されるような業績のある先生方は、それ以前からいろいろ話題になり、講演を聞きに行ったりすることが多いのですが、今回は全く分かりませんでした。
受賞対象となった研究は「オートファジーの発見」となっていますが、確かに現在注目されている分野です。オートファジーについては1週間ほど前、このブログでも脂肪肝のメカニズムということで若干説明をしています。このようにいろいろな病気が、オートファジーに関係していることは確かなようです。
大隅氏は酵母のオートファジーに注目し、酵母内の液胞がその現場であることを突き止め、光学顕微鏡や電子顕微鏡でこの推移を視覚的に解明されたようです。これを1992年に発表されたようですが、この時期はまだあまり注目されている分野ではなかったようです。
オートファジーは自食作用と訳されますが、言葉の通り生命が飢餓状態になったりすると、自分が蓄積したタンパク質を分解してエネルギー源としたり、新たなタンパク質の原料として使用するという生命全般に存在する機能です。もともとはいかに生き延びるかというところから始まっているようですが、現在はむしろ不要となったタンパク質やごみの様なものをきれいにする作用という点が注目されているようです。
これはアルツハイマー病やパーキンソン病などの精神疾患が、不要になったタンパク質の蓄積から発病する可能性が指摘され始めたことによるようです。大隈氏が酵母で発見されたころは、年間数10件程度の論文しか出ていなかったものが、この発見により世界的に広がり、現在では「オートファジー」という名前の学術誌まで刊行され、年間数千件の論文が発表されているようです。
現在はまだこのオートファジーの機構をもとにした病気の治療法の開発までは行っていませんが、色々な疾病との関わりも明らかとなり、今後が楽しみな分野といえるのかもしれません。こういった新たな分野を開発したという点で、大隅氏の業績は素晴らしいもといえるようです。
この大隅氏の受賞というのは予想外のことで、例年ノーベル賞の発表が近づくと、色々な機関が候補者の話題で盛り上がってきます。しかし大隅氏はこういった候補予想にも全く出ておらず、私も全く知らない先生でした。
もちろん私がこういった分野の先生方をすべて知っているわけではありませんが、科学の世界というのは結構狭いもので、ノーベル賞を受賞されるような業績のある先生方は、それ以前からいろいろ話題になり、講演を聞きに行ったりすることが多いのですが、今回は全く分かりませんでした。
受賞対象となった研究は「オートファジーの発見」となっていますが、確かに現在注目されている分野です。オートファジーについては1週間ほど前、このブログでも脂肪肝のメカニズムということで若干説明をしています。このようにいろいろな病気が、オートファジーに関係していることは確かなようです。
大隅氏は酵母のオートファジーに注目し、酵母内の液胞がその現場であることを突き止め、光学顕微鏡や電子顕微鏡でこの推移を視覚的に解明されたようです。これを1992年に発表されたようですが、この時期はまだあまり注目されている分野ではなかったようです。
オートファジーは自食作用と訳されますが、言葉の通り生命が飢餓状態になったりすると、自分が蓄積したタンパク質を分解してエネルギー源としたり、新たなタンパク質の原料として使用するという生命全般に存在する機能です。もともとはいかに生き延びるかというところから始まっているようですが、現在はむしろ不要となったタンパク質やごみの様なものをきれいにする作用という点が注目されているようです。
これはアルツハイマー病やパーキンソン病などの精神疾患が、不要になったタンパク質の蓄積から発病する可能性が指摘され始めたことによるようです。大隈氏が酵母で発見されたころは、年間数10件程度の論文しか出ていなかったものが、この発見により世界的に広がり、現在では「オートファジー」という名前の学術誌まで刊行され、年間数千件の論文が発表されているようです。
現在はまだこのオートファジーの機構をもとにした病気の治療法の開発までは行っていませんが、色々な疾病との関わりも明らかとなり、今後が楽しみな分野といえるのかもしれません。こういった新たな分野を開発したという点で、大隅氏の業績は素晴らしいもといえるようです。