稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

一刀流、陰の構え

2017年12月16日 | 剣道・剣術
一刀流の構えには架九品(かけきゅうひん)の構えがある。
敵から当たるところも敵を切るところも、
天地四方四隅、すなわち八方に中を加えた九方である。
この構えは敵の構えによって千能万様(せんたいばんよう)に対応する。

1.陰
2.陽
3.正眼
4.上段
5.下段
6.本覚
7.霞(中、下、上)
8.脇構
9.隠剣

笹森順造「剣道」より陰の構え
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左足前にして、しないを右斜め前に垂直に傘を持ったように立て、左前腕を水平にとり、
左手にて柄頭を握る。なぜこれを陰の構えというかといえば、人は北に立って南に向かい、
旭日の出る方は左で太陽のかげは右である。ゆえに右脇にしないを立てた構えを陰の構えと呼び、
左の方に構えたのを陽の構えと呼ぶ。またすべて心と技の蔵(ぞう)せられた方を陰という。
この陰からは単に右から左に相手の技を払うばかりでなく、
ここに蔵(ぞう)せられた技はいかようにも働き出るものである。
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陰の構えは現代剣道の八相の構えに当たるもので、竹刀剣道ではほとんど使わないが、
日本刀を持っての真剣勝負においては、多数の敵を制し、攻防自在で、
かつ日本刀を扱う上で、疲労の少ない極めて実戦的な構えである。


(八相の構えと違い、刀を垂直に立て、左腕を水平に構えるのが陰の構えの特徴である)

上の写真は私の16年前の陰の構えと今年の陰の構え。
手の握り、安定感など、ずいぶんと変化し成長したように思える。
おそらく体幹を意識した剣道稽古で、姿勢やバランスが改善されたことも大きいと思う。

髪の毛は少なくなりましたけど・・・




2023年10月3日追記
長正館ホームページから「一刀流架九品の構え」
http://doujyou.net/choseikan/kakekyuuhin.html
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