稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

「剣道極意授けます」買いました。

2017年02月15日 | 剣道・剣術


思わず衝動買いしてしまった。
剣道時代編集部編の「剣道極意授けます」。
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剣道範士がそっと授ける剣道の極意。
教科書や教本には載っていない剣道の極意をあなたにそっと教えます。
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なんて自分の剣道を良くしたいと思うものは思わず買ってしまうフレーズだ。

10人の範士のうち、太田忠徳範士、岩立三郎範士、小林三留範士、
小坂達明範士、忍足功範士、有馬光男範士は稽古をお願いしたことがある。

特に太田忠徳範士には20年以上も前、東京勤務時代に、
日本武道館の武道学園では毎週1回指導を受けた先生である。
(武道学園では一般社会人向けの武道教育を行っている)

武道学園の行事で、毎年、千葉の勝浦の日本武道館研修センターで、
一泊二日の合宿があり、在籍していた10年ぐらい欠かさず出席していた。

ある日の合宿で、食事が終わって部屋で二次会があり、
中村毅先生と太田忠徳先生がおられ、我々20名ぐらいの生徒が車座になっていた。
(亡くなられた中村毅先生はその頃すでに体調が悪く、見た目にも辛そうだった)

大先輩の提案で「先生に一言ずつアドバイスを頂こう」ということになり、
端から順番に太田忠徳先生が一人ずつ個別にアドバイスをし始めた。
構えが良いとか、足捌きが良いとか、面が見事だとか、攻めが強いとか、
決して悪いところは言わず良いところだけを言って頂けたのは流石だと思う。
さて自分の番になり、何を言っていただけるかとわくわくしながら膝を正した。

「粕井か、粕井なあ、粕井はなあ、えーとなあ、うーん・・」と詰まってしまい、
しばらくして思い直したように「粕井は稽古熱心なのがいいなあ」と言われた。

その場にいた全員が爆笑しズッコケた。
恥ずかしくて赤面したのを今でも憶えている。

太田忠徳先生は今でも年賀状のやり取りをさせていただいている。
一昨年の七段審査の剣道形の審査でも審査をしていただいた。
太田忠徳先生の記事があるだけでも買って良かったと思う本である。

さて極意だが、実は読んでも、すぐに強くなるわけでは無いと思う。

自分の経験だが、ある高段者の話を聞き、書かれた文章を読み、
それを理解しようと努めたことがあったがさっぱり理解出来なかった。
いや理解出来なかったのではなく、わかったつもりになっても実際に出来ないということだ。

結局、七段を受かってから読み直し「あーなるほどこのことだったのか!」となった次第。
いくら良い情報を聞いたとしても受信機の性能が悪ければ伝わらないという例だ。

さて「剣道極意授けます」。
どれぐらい理解できるか自信は無いが、これから読んで確かめることにする。
コメント (2)
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