渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

クリップオン ~セパレートハンドル~

2024年05月14日 | open



セパレートハンドルの良い所。
それは路面状況をダイレクト
に運転手に伝える点だ。


なにも前面投影面積を小さく
するためだけに前傾用クリップ
オンハンドルがある訳ではない。
多くの利点を持っているのだ。


それは市販車にしても同じ
物理現象が発生する。
ただし、市販車の標準セパ
ハンは前方視認性の問題か
ら、競技車両のレーサーよ
りもやや高めにセットされ
ている。

ちなみに、前傾姿勢を取る
のが必至のセパハンであろ
うとも、長時間走行で腰が
痛くなる、腕が痺れる、首
が疲れる等は一切無い。
あるとしたら、それはその者
の二輪の乗り方が根本的に
間違っているからだ。
そして、乗り方の間違い以前
に、二輪に対する理解が乏し
すぎる。
それは、最初から心得違いを
しているからだ。
メーカーは拷問器具など作っ
てはいない。
自分が間違った乗り方をして
いながら車のせいにする。
それは二輪についてド素人だ
けがやってのける事で、極め
て恥ずかしい。不見識以前に
恥ずかしい。二輪乗りを自称
するとしたら、尚更恥ずかし
い。
身体のどこかが苦痛になる
物理的構成が二輪にあった
としたら、耐久選手権など
という競技は成立しない。
苦痛に耐える我慢大会になっ
てしまうからだ。
二輪はそうした要素とは全く
異なる存在として物理的に
ある。
耐久レースは、車両の耐久性
と、高次元の集中力を維持し
たまま、その車両を壊さない
ように走る人間力を戦わせる
競技である。苦痛の我慢比べ
ではない。

一般公道用車両においても、
人が苦痛になる二輪などは
メーカーは一切製造してい
ない。
自分の心得違い、不見識を
棚に上げて、前傾モデルを
「しんどい」だの「腰が痛い」、
「手が痺れる」、「首が疲れ
る」等々口にする人間は全員
二輪そのものについてのまと
もな見識
を持ち合わせていな
い。

根底から認識不足を越えた
無知蒙昧を自ら曝している。
間違った事をさも当たり前の
事であるかのように吹聴する
その姿勢は、さらに呉下の
阿蒙ぶりを自分で自己紹介
しているだけなのだ

つまり、愚者であり、たわけ
だ。
己の誤謬を自分で見つめる

勇気もなく、また、正鵠を
射るための脳の働きもさせず、
現実実技における精進も自ら
拒否して自分が常に正しいと
して
いるからだ。
暗愚とはこの事。

それらが二輪乗りであるかの
ような顔をして世間には多く
蔓延っているのが現状だ。
レーシングライダーをはじめ、

一般二輪運転者にあっても、
乗れている人たちからしたら
それらの人たちは二輪操縦や
運転とは別次元の頓珍漢な事
を口にして、さも解ったよう
な体を取ってるのである。
果てしなく、カッコ悪い。
滑って転んでいるのはそれら
が運転する二輪車だけではな
い。
すでに運転者の思考そのもの
が根底から滑っているのだ。
 
セパレートハンドルの唯一の
欠点。
それは距離を遠くはできるが
近くはできないという点。
競技車両では乗り手に合わせ
ていかようにも改造できるが、
物理的な限度がある。
これが公道市販車の場合、トッ
プブリッジ上にセットされた
バーハンドルならば、セパハン
の比ではない許容度を有する。
この事は、女性はじめ小柄な
人たちにとってはそのポジシ
ョンの可変性は有利に働く。
遠すぎるハンドルは運転その
ものに支障をきたす可能性が
高いからだ。
ゆえに公道市販車では、一部
のモデルを除いて、競技車両
とは別なトップブリッジより
上のバーハンドルが標準であ
るモデルが多いのだといえる。
ハンドルは法的規制の中では
いくらでも好きな形状の物に
換装できるのもバーハンの
利点でもある。
路面からのリニアで正確な情
報伝達
はセパハンに比べると
かなり
ぼやけるが。

こうした事は、個人の趣味嗜好
とは別次元の物理的な構成要素
として存在している。
二輪とは、乗り方も車体構成も
すべて物理的な事柄だからだ。
二輪独自の挙動もすべて物理
的な現実として発生する。
すべてに原因があり、理由があ
る。
それゆえ、人間がそれを見切っ
て、深く理解して対処するのが
二輪という乗り物なのだ。
つまり「人間がどうであるの
か」
を鋭く人間に突き付けら
れるの
が二輪なのである。
この視座を有する者は、大抵
「乗れている」人。
世の中には「二輪に乗る人と

乗らない人」の二種類しか物
理的に存在しない。
だが、二輪に乗る人の中にも
二種類が存在している。
それは「二輪を理解している
と全く理解できない人」だ。
これは現実として世の中に存在
している。
 


 


 


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