『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)
1858年テキサス。南北戦争開始の
3年前。
奴隷だったジャンゴは賞金稼ぎの歯
科医師のドイツ人に助けられる。
そして、バウンティハンターとして
銃の腕を磨き、お尋ね者を探す旅に
出る。
主人公のジャンゴが使う銃はレミン
トン・ショートカスタムだ。賞金稼
ぎのシュルツ医師に町で衣服やネー
ム刻印入りの鞍と共に買って貰った。
ネイビーは.36口径。アーミーは.44
口径。1858年製。ソリッドフレーム
のためコルトパーカッションよりも
比較にならない程に丈夫だ。
スペアシリンダーを複数持っていれ
ば、カートリッヂ式よりも6発弾の
SAAよりも交換が速い。
のちにコルトは最初のカートリッヂ
リボルバーとしてプロト1872を作る
が、すぐにソリッドフレームのSAA
に変更した。それが陸軍に翌年の73
式として採用され、SAAはM1873と
して制式軍用拳銃となった。
パーカッションの時代、とんでもな
い頑丈さを誇ったのはレミントンだ
った。
コルトからSAAが出てからは、SAA
が他社を突き放した。コルト・シン
グルアクション・アーミーは最初か
ら完成されていた。コルトの作動性
と他社機種の堅牢さの良いとこ取り
をしたリボルバーだったからだ。
1896年に無煙火薬仕様になるまでの
23年間は黒色火薬仕様のSAAが実に
多く製造され、「西部を征服した銃」
と呼ばれた。
ただ、アメリカの歴史記録を読むと、
1880年代になってもなお、西部では
多くのパーカッションリボルバーが
使われていたようだ。
SAAが民間売りされたのは1875年
以降だが、1980年代に入ってもまだ
「新型銃」として発売キャンペーン
されていた事が記録から見て取れる。
この事実は、映画『バック・トゥー・
ザ・フューチャー3』でも正確に描か
れていた。
レミントン、カッコいい。