渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

日本刀の楽しみ

2023年04月20日 | open

端午の節句の時に某所で展示
されていた私の剣友の脇差。

日本刀の鑑賞は刀身を鑑賞する。
それとは別に刀装具を鑑賞する
事も日本刀全般の楽しみの一つ
としてある。
これは、日本刀を「用具」と
してしか使わない人たちには
そうした伝統工芸に親しみ楽
しむ気風は希薄だ。
希薄というか全く無い。
それゆえ、世界的に稀有な超絶
技法である日本の室町時代や江
戸期の職人が作った金工作品を
味わう事などはしないので、鋳
物の出来合いの現代物を真剣に
装着したりしている。模擬刀と
同じ扱い。時代物には興味が
いからだ。
つまり、日本の伝統文化や美術
には全く興味がない。
なので、いつまで経っても、日
本刀のニの字も知らず、金具や
拵に至っては全く知ろうとさえ
もしない。ひどいのになると、
自分の「用具」の刀の柄には
テニスのゴムを巻いている者
までいる。
道具以下の箒のような用具と
してしか日本刀に接していない。

そうした心根で、衣装だけ侍の
カッコして、一体何をしたいの
だろう?と思う。
無論、日本の伝統文化そのもの
や日本の先人たちが培って来た
超絶技法の伝統工芸や日本の美
術にも無縁無関心の存在層。
そして、日本の伝統的な礼法や
礼節さえもおざなりにする事を
やりながら、さも日本古来から
の武士の武芸の体現者であるか
のように振る舞う。

贋物だと思う。

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