渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

戸田奈津子的ひどい邦訳 『ザ・ウエスト』

2020年12月13日 | open







映画『ザ・ウエスト』におい
て、
保安官助手のワイアット・
アープは
駅馬車強盗に遭った
被害の現場検証
に行く。

そこで、倒れた御者のそばに
落ちて
いたコーチガン(短
銃身散弾銃)を
拾い上げて装
弾を確認する。

同僚は言う。
「賊はすぐに逃げたんだ」と。
ワイアットは、コーチガンを
確認しな
がら吐き捨てるよう
に言う。



原音を聴いて、日本語字幕を
読んで
なんじゃこりゃと思った。

原音では正しくこう言っている
から
だ。


つまり、「奴らは撃ち倒され
さえ
しなかった」と言ってい
る。
発砲云々は言っていない。
実際にコーチガンは雷管が潰
れて
発砲後であったが、これは
御者が
発砲したが一人も倒せず
に犯人たち
は逃げ去ったという
ことを映像で
表している。
発砲の隙さえ与えず?
現実はその前のシーンで犯人
たちは
パンパン銃撃しながら
駅馬車を襲って
いるし、襲撃
後の映像ではコーチガン

シェルは二発とも射撃後の雷
管で
あった。
「発砲の隙も与えず」とはどこ
をどう
したらこの映像の流れ
から生まれるの
であろうか。
また、原文の台詞にも発砲云々
は一切
無い。撃ち落されたか否
か、しかワイ
アットは言ってな
い。


ひどい邦訳の例だ。
作品の物語の流れを理解せずに
適当な
意訳をするとこうなる。
戸田奈津子などは典型で、「15
年連続
世界チャンピオン」を
「第15回大会
チャンピオン」と
字幕翻訳をつけたり、
多くの作
品で適当な出鱈目翻訳をして

た。

ロードオブザリングではあまり
にひどい
外国語訳をするので、
製作者によって
排除された経歴
もある。

しかし、本人はどこ吹く風で出
鱈目訳
を続けながら「日本語字
幕の女王」と
して映画界に君臨
している。『アポロ
13号』など
はひどすぎた。

トム・クルーズが出演する作品
は戸田が
翻訳するのが専業みた
いになっている
ので、彼の作品
は日本語吹き替え等の
DVDで観
るほうが映画館よりも安心だ。

英語が出来る人は字幕などは要
らないが、
ペラペラのペランチョ
マンでない限り、
早口やスラング
多出の映画のセリフは
タイムリー
に理解は難しい。

それでも中学生英語のヒヤリング
できれば、変な字幕というのは
解ったり
もする。
それにはヒントがあるから。
映像の物語の流れとは辻褄が合わ
ない
字幕が出てきたら、大抵は
日本語の
字幕翻訳がテケトンだっ
たりするのだ。


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