渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

歴史の真実 〜ビリー・ザ・キッド〜

2022年01月26日 | open


西部開拓時代のアウトローの
ビリー・ザ・キッドの有名な
写真がある。
裏焼されたものだが、これを
観て「ビリーは左利きだ」と
か言う人間が雨後の筍のよう
に増えたという。
馬鹿らしい。
また、チョッキのボタンが逆向
きなのは、ビリーは小柄
だから
女性用を着たのだ、とま
で言う
人間まで出て来たらしい。

馬鹿馬鹿しい。
銃を見ろ。ライフルを。
装填口が左側にあるレバーアク
ションなどは存在しない。
また、ガンベルトのリグを見ろ。
バックルに通したベルトの向き
を。
それが左右どちら方向であるの
か。
ビリー左利き説を強引に主張
したい向きはそれにも逆締め
したのだとか言いたがるだろう。
では、リグのカートリッヂ
ループの上下は?
リグのベルトを左右逆に、つまり
上下逆に逆締めにしたならば、
弾丸の挿し込みでっぱりのため
に上側に寄せられて縫われている
カートループが上に寄っている
この写真の現実をどう説明する
のか。上下逆縫いのループの
ガンベルトリグなどは存在しない。
物理的に下にループを寄せる
事はループの役目をしなくなる
からだ。
この写真は裏焼きなのである。
きちんと見るものを見れば、真実
は見えてくる。
そして、パンツのベルトループが

この世に存在しなかった時代、
ズボンはサスペンダーで吊るか
帯のようなベルトで締めて落下
を防止したのだが、ビリーの
ズボンもその時代を反映した物
である事が看取できる。
しかも、肩に吊るサスペンダー
ではなく、下側は左寄せにしな
がら、上はループを作って首に
掛けてズボンを吊っていた事も
観察できる。両肩からのサス
ペンダーではなく片吊り左寄せ
の一本吊りだ。左に寄せたのは
右腰の銃を抜くの
に邪魔になら
ないようにする
為だろう。

正しい写真の向きはこうなる。
ビリー・ザ・キッドは右利きだ。


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