渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

Meucci のキュー

2022年02月25日 | open



私が1980年代のメウチキューで
一番好きなのは「ロード・エージェント・
シティ・オブ・ライツ」というモデルだ。
上の画像でいうならM-15。
現在もホール・オブ・フェイムNo.06
というモデル名でリリースされている
が、1980年代とは画風が異なる。

1980年代ものオリジナル。












街の夜景と家まで伸びるハイウェイ
とロードを行く車の図柄は変更ない
のだが、1980年代物はまるで水彩画
のようなぼかしで描かれている街の
夜景なのだが、現行品はゴッホの
絵のようなタッチになってしまった
のだ。
上掲画像の赤いラシャの上の個体
などはこのモデルの典型的な描画
のタッチだった。夕焼けが素晴ら
しい。

しかし、現行品はこうなってしまった。



う~ん。図柄は同じでも違うんだよ、
これ。違うんだよ。

やはり、こうであってほしい。


メウチの80年代オリジナルは
MEUCCI=ORIGINALという白文字
彫りのロゴが入っていた。
それが、後にMeucci,というロゴ
文字に変更になった。
ゴッホ風の荒いタッチよりも、
ぼんやりと夕焼けの空が描かれて
いるロード・エージェントのほう
が、画的にも秀逸のように思える。

実際にですね、1980年代に手に
取って現物を見たのね。
もうですね、ため息が出るほど
描画が美しかったのです。
な・・・んだ、これ、という程に。
昔はプリンター印刷は無かったから、
もしかすると、1980年代はこのモデ
ルに限っては職人さんが一本一本
エアブラシで塗装して描画していた
のかも。何本も見ても、どれ一つ
として同じ配色の物は無かった。

まるで、渋谷の五島プラネタリウム
で映写が始まる時に日が落ちて
行くときの映像のようなメウチ
のロード・エージェント・シティ・
ライツだったが、今のホール・オブ・
フェイムは図は同じでも絵画として
は方向性が全く別物、と思える。
私がバイクのヘルメットに夜景を
描こうかと構想しているのは、
このメウチの1980年代のキューが
原初風景としてあるからなんです
よ。
そして、アメリカというよりも、
東京から横浜に帰る道、という
イメージが個人的にはとても
強かった。絵を初めて観た時。
テイク・ミー・ホームという
感じで。
1980年代はムンクの「叫び」の
ようなタッチだけど、現行品は
まるでゴッホの「星月夜」や
「自画像」のようなタッチなん
だよなぁ。小さなマッチ棒が
並んだような。
やはりメウチのロード・エー
ジェントは、
ぼんやりとした
色混ざりでないと
なんだかなぁ、
てのはある。


こういうタッチのロード・エー
ジェントがほしい。スリーブだけ
でなくフォアアームの一直線の
ロードの
周囲の空気の色も。


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