渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

歌い方の違い 本家とカバー

2022年12月07日 | open

こちら本家。高木麻早(まさ)。
1973年、ヤマハポプコン入賞者。
珍しく自身作ではない曲をアルバム
の最後に収めたのがこの曲「Oh,
My Love」だ。楽曲が良曲。
作詞作曲は田熊早苗。1960年代に
人気歌謡デュオだったじゅん&ネネ
(読みはじゅんとねね)のネネが作っ
た。

高木麻早。


こちらカバー。石川優子。
1978年、ヤマハポプコン本戦出場。

石川優子さんは上手い事は上手い
のだが、この曲は圧倒的に高木
麻早のほうがいい。
スティービー・ワンダーが研究し
ていた日本のコブシを渡辺真知子
が逆輸入で自作曲の歌い方に入れ
たが、そうした歌い方を高木麻早
はすでに1973年時点でやっている。
石川優子はそれができないので、
単音での音階上がりに歌っている。
これは石川優子のレコードを買っ
て聴いてもそうだった。
この高木麻早の歌唱法は、私は中
学高校の頃に多くの女性に耳コピ
したコードと歌詞メモを手にこの
曲を試しにカセットテープで流し
て歌唱法研究のために歌ってみ
らったが、完璧に高木麻早と同
ような転がす音律で一発で歌え
た人は十数人たった一人しかい
なかった。
声はオリビア・ニュートンジョン
にとても似ていた。16才の高1の
女の子だった。

このポップスでの音階が揺れる歌い
方は実は尾崎亜美も77年のデビュー
後の大ヒット曲ではそうした歌謡法
で歌っていた。
このコブシは演歌のコブシではなく、
沖縄の歌い方のように思える。
この独特の転がしのコブシ歌いは、
後年、竹内まりやが多用するよう
なった。


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