けい先生のつぼにくる話

はりきゅう漢方の先生が教えてくれる健康に関する話
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温胆湯や加味温胆湯の別の利用法

2009-02-09 16:06:53 | 東洋医学全般
痰飲をとるということで、温胆湯や加味温痰湯を常飲させると、風邪をひいたときの痰や粘液の出方が変わります。

以前もお話しましたが、私の母83歳は若いころに結核をやっているので、片肺なので肺活量が常人の45%しかありません。だから少しでも風邪をひくと、その後に残る痰を肺活量がないために咳出できなくて、大変な苦しみようでした。
カゼがはやる季節には、この母に温胆湯か加味温胆湯を1-2週間飲ませますと、不思議と痰がでなくなって、苦しむことがありません。

彼女はそういう体なので「走る」ことはできませんが、日々の漢方療法と、一月に一度一週間続けて行う三里のお灸療法で元気そのものです。毎日孫3人と私の弁当と食事を作り、日本語補習校の予習復習を担当してくれています。そして、毎日インターネットでニュースを見たり、料理関連のブログ類をチェックしています。

頭がしっかりしているのは加味温胆湯のおかげかもしれませんね。。


また、ある漢方の学生さんが、すこし意味を取り違えたのか、「先生、咳払いなどをして出てきた痰を飲み込むのは体に悪いことですか?中国に行ったときは誰もが痰を吐きまくっていましたが。。。」

「自分の痰を飲み込んだ場合、これは自然に消化されるし、まったく体に毒ではありません。しかしせっかく出てきたものは場所を選んで吐き出してもよいでしょう。むしろ、この痰がたくさん生成されてしまう体質の方を診るのが漢方医学です。中国人が平気で人前で痰を吐くのはただの国民性です。私は北京でも、上海でも、広州でも痰は人の前では吐きません。周りの中国人は吐きまくってましたけどね。私は洗面所かトイレで済ませます。人前じゃあそんなことはしやせんよ」と答えました。

戦後日本が台湾から引き上げたときに、中国本土からやってきた教員たちが平気で授業中に痰を吐くのを見て仰天したという話は、当時の小学校などに通っていた台湾の老人たちが、口をそろえておっしゃる、日本統治時代はよかったというエピソードのひとつです。


健康第一ですね。


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