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不妊治療 東西医学コンバインの例

2007-06-01 07:54:41 | 婦人科系疾患
東洋医学の患者さんは東洋医学だけ、西洋医学の患者さんは西洋医学だけに偏向してしまうのもよくない場合があります。
また、両方を併用して画期的な結果を得ることもあります。
私が教えているサンフランシスコの東洋医学校の日本伝統鍼灸漢方の臨床教室でのお話です。

37歳の米人女性で、東洋医学の治療を併用して西洋医学による体外受精をうけたところ、排卵が26個もあり、そのうち23個が受精して、先週そのうちの2個の受精卵を子宮に戻してめでたくご懐妊となりました。この数値はかなり喜ばしいもので、本来は西洋医学のみですと平均排卵数は10個程度、受精の確立は3個以下です。西洋的な治療を受けている人も東洋医学と併用することによって、相乗効果が得られたよい例でした。

東洋医学的には受精ということも大切ですが、それ以上に女性の下腹部が受精卵から胎児にとって居心地のよい環境でいられるようにしてあげることを特に重んじます。むしろ農業をおこなって、種が育ちやすいふかふかで温かく栄養の豊富な水はけのよい畑を作れるようにお手伝いをすることになります。健康な胎盤が育って、胎児が流れないですくすく育つ環境を作ります。この方の妊娠は先週からですので、今回はむしろこれからがわれわれ東洋医学の正念場となるでしょう。

彼女の治療ははじめに体質改善の鍼をして経絡を整えて、足首に近い三陰交という場所にお灸をして、妊娠前はケイシブクリョウガン、ウンケイトウ、トウキシギャクサン、カミショウヨウサンなどをそのときの脈とおなかの具合に応じて服用してもらっていました。
いつも熱気が上に昇って鼻が詰まっていたのが治り始めると、おなかや足腰が温まり始め、結果的に驚くべき受精率となったのです。
一般的には西洋医学のみの不妊治療での成功率は20%、東洋医学と併用した場合は60%以上の成功率といわれています。

もちろん東洋医学のみの治療でも、十分な不妊治療を行うことが可能です。
今回は既に西洋医学の治療を受けている方でもよりよい効果が期待できるという話題でした。
早くこの方の可愛い双子ちゃんに会いたいものです。

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