ITインフライターが日経産業新聞を読み耽る

ITインフライター(ITライター兼インフラエンジニア)のぐっちょんが日経産業新聞で日本の経済や産業を変える人を追いかける

チケット再販売 三方良し…

2014-09-05 19:21:30 | NewsPaper
かかりつけの病院の予約をWebから
取ろうと思ってみたら…
午後診察だと瞬殺で予約受付が終了してしまったという…
なんともなぁ…と思ってしまう次第です


さて、本日の日経産業新聞から、20面からこの記事をピックアップ
『【開拓者】
 チケット再販売 三方良し
 ぴあ・バリューイノベーショングループ
 山中 伸浩グループ長
 転職先での思い 古巣で』

「チケットぴあ」でおなじみのぴあが7月に
購入後のチケットをネットを介して定価で再販売できる
サービスを始めた
とのこと

今回は、その開発を指揮した方を取り上げた記事になります

この「定価リセールサービス」なるもの

チケットを買ったが、公演に行けなくなる人は購入者の6%はいるそうです
こうしたチケットがオークションサイトに流れ、10万円を超す高値で
取引されることにもなっているわけです

ぴあは、今回の新サービスで、クレジットカードを使ってチケットを購入した人が対象で
購入履歴ページからアイコンをクリックするだけでチケットを希望者に再販できる
というもの

このシステムの開発を指揮した山中さんが目指したのは
顧客、取引先である興行主催者、ぴあが「三方良し」となること
顧客、興行主催者にとってはメリットがあるし
ぴあにとってもチケットの代金の10%を手数料として得ることができる
という仕組みがあるようです

とはいえ、社内においても新サービスに対して理解してもらうには一苦労だったようで
「三方良し」の仕組みでメリットがあるサービスと訴え、ゴーサインを得たそうです
とはいえ、サービス開始後も主催者側の反応は様々のようではあるようですが
全体のうち5割強の主催者がサービスに参加しているそうです


さて、この山中さんのキャリアが記事には書かれているのですが
2002年に大学を卒業してぴあに入社し、チケットの仕入れ業務後に
チケットのオンライン販売に関する業務に就かれ
その後、アマゾンジャパンに転職したとのこと

アマゾンでは、仕事から刺激的に学ぶことが多い環境ではありながらも
サービス開発自体は米国本社であることから、自身の手でサービスを
産み出したいという思いが募り、2010年に古巣のぴあの扉をたたいたとのこと

ぴあに再入社し、当時の課題であったオークションの高値販売の解決に挑み
現在の部署を一人で立ち上げ、今回のサービスの開始までこぎつけたとのこと


山中さん曰く、アマゾンでは信念を持ってサービスを作り
意志を持って管理する、ということを学んだそうです

なるほど、サービスのイノベータというのは
やはり熱い思いがあり、それを時間をかけてでも
実現しようとする情熱があるというわけですね
本当に顧客に喜ばれるサービスの裏側には熱い情熱を持った
開拓者がいるということ

その思いにはいくらでも学ぶべきことがあり
私もそんな思いでシステムの構築に携わっていきましょう

京都の通り名 中国語で…

2014-09-04 18:46:48 | NewsPaper
少し風邪をひいていたのですが
おさまってきました
といったところにとあるところで
デング熱疑惑が出ていてなんだかねぇ…(笑)


さて、本日の日経産業新聞から、6面のデジタルBiz&Tech欄からこの記事をピックアップ
『京都の通り名 中国語で
 ジオどす、検索サービス』

京都にあるITベンチャーのジオドス
通常の地図サイトでは検索できない
京都独自の通り名を検索できるサービスを
中国語版で始めるという記事

京都市内の住所表記と云えば「○○通△△西入ル」といったような
通りの名前から構成されていて
わかりやすくておもしろいものですよね

どうやら、場所によっては複数あるところもあるようです
1つの交差点について複数の言い方があるようで
例えば、八坂神社前の交差点は「東山四条」「四条東山」「東大寺四条」
なんてことがあるようです...それは初めて知った次第です

そういったことがあるということは、結局通り名はあくまで通称であり
総務省自体は通り名とは別に存在する郵便住所を正式な住所に
認定していることがあるようです


そうなってくると、Web上の地図サイトでは
通常は通り名で検索できないようです

ということは、そういったことについて困っている人がいるはずで
それをビジネスにするという人達が出てくるというわけです

この「ジオどす」というサービスは、通常の緯度経度ではなく
南北、東西の通りから交差点を抽出し、そこからどちらの方向に
目的地があるのかを考えるアルゴリズムを開発しサービス化したとのこと

このサービスをライセンス化し、自治体の観光情報などのサイトや
タクシーの配車システム、不動産会社の検索システムといったところに
売り込むことができるようで、それはおもしろいものです

なお、これまで日本語や英語でサービスを提供してきて
自社で展開しているサービスで2~3割は外国人であるということから
ここにきて、中国語にも需要があると判断し対応したということのようです


なるほど、京都というエリアではあるけれども
情報の集約度や濃さというものは見方を変えれば
十分に価値があるということですね

そして、外国人が訪れ、ビジネスも活況していれば
多様に展開できるというわけですね

このライセンスビジネスを個別見積り50万円からを想定しているとのこと
ITベンチャーとしてどれほどの売り上げを創っていくのか興味津々です

体験型の婚礼イベント…

2014-09-03 22:01:31 | NewsPaper
明日から職場の隣席の方が夏休みで
ヨーロッパ旅行へ行くとか…
かなりの移動スケジュールのようで
その若さには恐れ入る次第です…


さて、本日の日経産業新聞から、14面の生活・サービス欄からこの記事をピックアップ
『体験型の婚礼イベント
 みんなのウェディング 横浜で50社参加』

結婚式場の口コミサイトを運営するみんなのウェディングが
9月20から21日にパシフィコ横浜で
体験型の婚礼イベントを開催する
という記事

婚礼イベント、結婚式場を備えているホテルなどで
たまにやっていますよね

女性がウェディングドレスを試着したり
披露宴で出されるお料理を試食できたりする
といったイベントですよね

私も結婚前に妻と訪れたことがあります
まぁ、こんなものなのかなといったところでしたが…

みんなのウェディングは「ウェディングピクニックフェスティバル」と題して
従来のように各企業がブースを出展するといった展示会型式ではなく
ウェディングドレスを試着して撮影できたり
来場者が商品やサービスを体験できたりするといったもの
また、結婚関連の業界のほか、新生活準備のための保険や住宅などの企業も
参加してセミナーを実施したりするそうです


なるほど、結婚式を挙げるということ以外にも
いくらでも必要になってくる情報はあるわけで
それをリアルにまとめて知ることができるのはおもしろいものです

これはよくある結婚情報誌や結婚情報サイトといった
紙面やWeb上の世界を現実のものにして、結婚について
より深く考えるようになるイベントといえるのかもしれません

出展する企業側としてもお客様となる方々への良きPRとなるでしょうし
みんなのウェディングとしては新たな口コミサービスといった多角化も
視野に入れているのでしょうか

ある意味でみんなのウェディングらしいともいえるイベント
気になりつつあるものです…

住友化、コメ生産販売…

2014-09-02 21:46:45 | NewsPaper
涼しくなってきたなと思ったら
どうも風邪を引いたようです…
突然くしゃみをし出したと思ったら
なかなか治まらなくて大変なものです…


さて、本日の日経産業新聞から、10面のものづくり欄からこの記事をピックアップ
『住友化、コメ生産販売
 農薬や肥料、ノウハウ活用』

住友化学がコメの生産販売に参入する
と発表した
という記事

住友化学がコメを作って売るって…
良いような悪いような
まずは微妙にも感じるわけですが…

内容を紐解いてみると…

住友化学自体は、これまで様々な農作物向けに
製造、販売してきた農薬や肥料といったものや
経営管理指導などのノウハウを活用し、農業関連事業を
拡大するのが狙いだそうです

植物ゲノムセンターというバイオベンチャーから
コメ数品種を買収し、その品種を活用して
農業生産法人へコメの生産を委託して事業を開始するとのこと

この農業生産法人がどこなのかはわかりませんが
品種を指定されるも、住友化学の農薬や肥料、各種資材のほか
経営管理指導などといった技術やノウハウを提供してもらう
ということは仮に駆け出しの農業生産法人や課題が山済みの
農業生産法人だったとしたら、ありがたいことなのかもしれませんね

そこから、コメを生産してもらい、住友化学のブランド米として
コンビニやレストランなどに業務用米として販売するそうです

数年後には、日本全国で数百の生産者に委託して規模を拡大し
作付面積1万㌶、年間生産額100億円を目指すとのこと


それは壮大なコメプロジェクトと云えそうですね
記事の最後には住友化学側のコメントとして
“品質と低コストを両立したコメ作りを成功させることで
 日本の農業の新しい姿を提案していく”
とあり、住友化学の本気度が伺えます…

現時点では将来性が未知数のようにも感じますが
日本の農業に対して住友化学が提案していくということ
興味深いことのように感じます…

運行情報 無償で公開…

2014-09-01 19:20:19 | NewsPaper
9月になりました…
なんだかあっという間の8月のようにも感じたのですが
過ぎゆく夏は最後まで追いかけたい
なんて思うこともあります…


さて、本日の日経産業新聞から、7面のデジタルトレンド欄からこの記事をピックアップ
『運行情報 無償で公開
 東京メトロ アプリ開発を促進』

東京メトロが列車の運行情報を無償で公開する
という記事

...と書くと、え、ソレってどういうこと!?
って思うのではないでしょうか

そもそも、運行情報って有償だったの!?
とも思ってしまいます…

これは、企業などの情報を誰もが使いやすい形で提供する
「オープンデータ」の一環で、国内の鉄道事業者としては
初の出来事だそうです

といっても、無償で公開したからってどんないいことがあるの!?
ということが気になりますよね

運行情報を無償で公開した後には、PCブラウザやスマホアプリ上で
利用できるアプリのコンテストを開催するのだとか

普通や急行などの列車の種別や、ホームと駅間の2区分で列車が
今どこにいるかといった情報を1分ごとに配信
以前からウェブで公開していたバリアフリー設備や運賃表といった情報も
アプリ開発に利用しやすいようにデータ形式を変えて提供するとか

そこから乗客の利便性を高めるアプリの開発を促すようで
おもしろい取り組みと云えるのではないでしょうか


鉄道会社にとっては大切な情報で、たしかにこれまでは有償で
提供していたというのは理解できますしそれらを無償で公開するというのは
大いなるチャレンジのようにも感じます

とはいえ、東京メトロ側にとっては無償で公開するメリットは
どこにあるのでしょうか

少し考えてみましたが、これまでだと電車遅延といった利用者にとっても
重要な運行情報はいち早く入手して行動に反映していきたいものでしたが
時と場合によってはなかなか最新情報を入手できない時もあったかと思います

それらが1分ごとに配信されアプリに利用されていけば
利用者にとっても結果的に嬉しいことになります

運行情報というものがいつでもどこでも利用することができるのならば
その鉄道会社には信頼感が増しますし、その鉄道会社をよく利用するように
なっていくのかもしれません

ということは、運行情報を無償で公開するということは
結果的に鉄道事業の収入を高めていくことにつながっていく
ということになるのでしょうか


なるほど、一見コレははどういうことなんだと思いましたが
結果的に鉄道会社にとっておもしろい将来を見据えた取り組みと云えるでしょうか


ちなみに、勘の良い方はこのような取り組みである人物が思い浮かびませんか??
以前私がここでも取り上げたことのあるTRONの坂村健さんが設立した
YRP ユビキタス・ネットワーキング研究所がアプリ開発コンテストに協力し
坂村さん自身もコンテストの審査員を務めているようです

坂村さんが関わっているということは、結果的に興味深いアプリが受賞して
世の中にいいアプリが浸透していきそうなので今から楽しみですね