This Time ~for me~

ぐうたらかあさんの日々雑感…雑感だけで、情報は書いてません

旅する獅子

2009-03-11 23:28:47 | side-b

以前こちらで紹介した、獅子舞を取り上げたNHK新日本紀行が、8日早朝に放送されました。

もちろんとても起きてられる放送時間ではなかったので、
録画でチェックしたのですが、なかなかいいお話でした。

毎年当たり前のように巡ってくる獅子舞の日。
あまり深く考えることはなかったのですが、今回の放送でいろいろ知ることができて、少し見方が変わった気がします。

獅子頭を担いで瀬田の唐橋をわたる社中の映像で始まりました。

三重県桑名には伊勢太神楽講社があって、
そこに6チームの獅子舞の組があるそうです。
12月に地方を回っていた各組が桑名に帰ってきて、増田神社というところで舞を奉納します。
その場で今回初めて曲芸を披露しているのは、
うちの地域に回って来ていた組の若者の一人でした。

彼らは年間300日を旅先で過ごすそうです。
12月に帰ってきて、すぐに1月にまた旅に出ます。
春先までは近江路、そして関西一円を廻って、中国地方を廻るそうです。

獅子舞って全国にあるのでしょうか?
調べてないのでわかりませんが、他の講社みたいなものがあるのでしょうか?

獅子舞は600年続く芸能だそうです。
伊勢神宮に参りたくても参れない地方を巡って、厄払いをしたり舞や曲芸を奉納します。

うちの方にまわってきているのは山本勘太夫を親方とする太神楽です。
ここは、現親方の父親は大神楽を継がず、祖父が旅先で亡くなった後は、
一時組が絶えたそうです。
親方が19歳の時に組を継ぐことを決め、修行をして、24歳の時に
若い太夫が誕生したそうです。
昭和47年に放送された新日本紀行ではその新しい太夫の旅の様子が放送されました。

私はそういういきさつは全く知りませんでしたが、
映る古い映像には懐かしい顔が見えました。

再び時代は巡り、その親方の息子さんが太神楽を継ぐと言い出したそうです。
その息子さんは22歳。
今年、私は初めてその方が曲芸をされるのを見たわけです。
若いとは思っていましたが、そんなに若かったんですね。

12月の増田神社での映像では6ヶ月の新人と紹介され、
各地でおそらく修行しつつ曲芸を見せては来たようですが、
こんなに大勢の人の前でするのは初めてのことで、
緊張も見え、剣を落としたりの失敗もありました。
心配そうに見守る父親でもある親方。

新年の獅子舞は1月1日、滋賀瀬田の建部神社から始まるそうです。
元日から舞われていたのは知りませんでした。
そして、決まった日に決まった順番で氏子の家々を廻り、
厄払いをし、曲芸を見せてくれます。
1日に回る家は100軒以上。

お布施(?)によって舞や曲芸は変わるそうですが、
何をするかを決めるのは親方だそうです。

厄払いの獅子舞は各家で玄関先や、場合によっては家の中でも舞われますが、
曲芸は求めに応じて(金額がある程度決まっているようですが)
親方がここでこれをやると決めるそうです。

だいたい午前中に厄払いで各家を回り、その後、求めに応じてお得意さんの家で曲芸などを見せるパターンのようです。
うちの地域ではそうです。
お昼のお世話をしてもらったお家ではいろいろな舞を舞ったり、
曲芸をしたりすることもあります。

新人さん、剣を使った舞で派手に剣を落としている場面も映っていました。
自分にとっては修行だけれど、そのお家にしたら、厄払いの意味もあるので、
完全なものをみせるのはまた1年後になるわけで、申し訳ないと言っていました。
休憩中にも曲芸をひとり練習する姿が映し出さされていました。

今回、いつもにはない文章が配布されたのには、
新日本紀行で取り上げられたということ以外にも、
回ってる顔ぶれが違うとかいう声や、曲芸の失敗に対するクレームもあったのかもしれないです。

旅が300日ということで、父親と会話したり、どういう人か知る機会がなかったそうです。
太神楽を継ぐことになって初めて父親との会話が持てたと話していました。

なんかこういう若者もいるんだなとちょっと感動しました。
しかし、こうして伝統芸能を継ぐ彼ですが、普段に着てる服とか、眼鏡、
そして、宿で開いていたパソコンがやっぱり現代っ子なんだと思いました。

いろいろな青春ですね。

一人前になるには曲芸だけでなく、お得意様とのお付き合いとか、
いろいろと難しいこともあるようですが、いい太夫になられるよう応援したいと思います。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 証拠隠滅疑惑!? | トップ | 残念 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

side-b」カテゴリの最新記事