川本ちょっとメモ

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郵政法案の取り扱いが菅首相のリトマス試験紙

2010-06-07 03:34:41 | Weblog


<非世襲、大歓迎>
菅新首相が誕生しました。1994年6月に首相になった村山富市から数えて、ちょうど十代目の首相です。

この間の8人の首相の父はすべて政治家です。森喜朗の父は町長をつとめました。ほか7人の父の経歴は、首相、大臣、国会議員などです。

16年ぶりに非世襲政治家「総理大臣」が誕生しました。非世襲、大歓迎です。世襲支配と小沢支配からの解放感で、支持率があがるでしょう。

ただこのことと7月参院選で民主党を支持するかどうかはまた別物、と私は考えています。


<パクリ政策――財源不足は承知のうえ>
民主党は、2007年参院選のときから、国民に希望を持たせてきました。26000円の子ども手当てはそのときの国民への約束でした。2009年8月衆院選では、26000円の子ども手当て、ガソリン暫定税率廃止、高速道路無料化、農業補償など国民への約束を並べてくれました。

「子ども手当て」は児童手当のパクリ政策で、所得制限がないなどの問題がありました。「ガソリン暫定税率廃止」と「高速道路無料化」は、地球温暖化対策に逆行するという問題がありました。私はこの政策に反対でした。

これらの人気取り政策について、こんなけた外れの大盤ふるまいをする財源がどこにあるのか、と指摘されていました。民主党は、国のむだづかいをとりやめることで捻出できる、として昨夏衆院選に大勝しました。

しかし、国民的人気の事業仕分けでは、前評判ほどのお金を生むことができなかった。だいたいが、この「事業仕分け」もパクリ政策です。モデルになる政策は過去に実行されています。

過去に政策提案はされていてもなかなか実行されてこなかった政策、あるいは過去の政策提案が不十分なので新しく発展させた政策。こういうことでなくて、民主党だけが初めて良いことをするのだという良い子ぶりをするものですから、「パクリ政策」と一括りの批判を浴びます。

小沢氏は自民党全盛時に幹事長として、総裁候補者をテレビカメラの前で面接して実力を誇示したことがあります。「事業仕分け」はそれと同様の、民主党の実力を誇示する小沢式演出でもあります。このショースタイルは、民主党の救世主になりました。枝野、蓮舫というスターが生まれました。

財源があろうがなかろうが、「ある」と言い切って走りきればよい。選挙に勝てばよい。政権さえ取ればなんとでもできる。財源不足を承知のうえで、小鳩菅トリオはそう考えたにちがいありません。

鳩山氏は副官房長官経験者で、菅氏は大臣経験者です。財源の、少々のことではない大きな隔たりがわからないはずがありません。小沢氏だってそうです。すべてわかったうえでの、選挙対策だったと私は思います。

政権奪取後初の平成22年度予算は、過去最大の赤字予算になりました。収入より借金(国債発行」の方が多いという前代未聞の予算になりました。


<大勝ちすれば横暴になる>
民主党連立政権は発足時から一貫して、7月参院選で勝つためのタイムスケジュールにあわせて政権・国会運営をしています。それだから数で押し切る場面ばかりが目立つ。強権政治です。

小泉郵政選挙と逆のブレ。自民党であれ、民主党であれ、大勝ちすれば横暴になるのが人の世の習いと見えます。

菅新首相もおそらく、国会運営では小鳩政権と同じ「こわもて」になるでしょう。郵政法案の取り扱いがそのリトマス試験紙になるのではありませんか。

昨夏衆院選で民主党は、「政権さえ取ればすべて良くなる」とアピールしていました。政権党になった今は、「7月参院選で単独過半数取ることが必要」とアピールしています。人間の欲にはきりがありません。


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