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生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

レベッカ・クラーク ヴィオラ音楽集

2016-11-25 23:28:46 | 器楽・楽器

  CDを発注するまで、その存在は全く知りませんでした。1886年イングランドに生まれヴィオラ奏者として活躍しつつ作曲家としても特にヴィオラの作品に優れた作品を残したとのことです。先日NHK-ETVの「ららら♪クラシック 楽器特集 ビオラ」を聞いてあらためてヴィオラの魅力を確認しようと思い、ネットの通販サイトの欲しいものリストに挙げておいたヴィオラ作品集の中からNAXOSレーベルのレベッカ・クラークのヴィオラ作品集を発注しました。

 「ヴィオラとピアノのためのソナタ」等の、ヴィオラ+ピアノの他にヴァイオリンとクラリネットが加わった作品も納められています。作品の完成度もさることながら、演奏が良いですね。ヴィオラの音色が堪能できます。ヴァイオリンの持つ華麗さはありませんね。雄大な演奏表現を求めればチェロにはかないようが無い様に思います。それでもヴィオラの音って想像以上に良いとしみじみ思います。むしろヴィオラソロの音を聞く機会が如何に少ないかを思い知らされた気がします。仮にまだヴァイオリンを購入していなくて、このヴィオラ作品集のCDを聞いた上であれば、ヴァイオリンでなくヴィオラを始めていた可能性が高かったと思います。

 このCDの様に最少編成の録音では、実際の楽器の音色・表現力よりも場合によっては録音技術者の好みや能力で仕上がりが決定されることが多いと思っています。なので演奏家を評価しようと思ったら生演奏を聞くしかありません。

 ところで各楽器の音域については、ヴィオラはヴァイオリンの5度下でチェロのオクターブ上です。ヴァイオリンとチェロについては子供の時から練習できるように小型の分数楽器が存在します。チェロの1/2サイズはフルサイズの半分の大きさ=弦長であれば、フルサイズのチェロの弦を用いてフルサイズのチェロと同じ張力で弦を張れば、フルサイズのチェロの調度1オクターブ上の音域になるはずです。その様に考えれば1/2サイズのチェロがヴィオラの理想のサイズと考えてよいのではないかと思うのですが。1/2サイズの分数チェロを大人と言えども肩に載せて演奏することが出来るものでしょうか?大人がフルサイズのチェロと同じように1/2サイズの分数チェロを構えて演奏することも難しいのでしょうか?二胡や特定のサイズのヴィオール類の様に膝の上に立てて演奏することにも無理があったのでしょうか。

 300年以上の歴史を経て今なお中途半端なサイズと言われながら、ヴァイオリンと同様に肩に載せて演奏するスタイルが続いていることからすれば、ヴィオラの大きさと演奏スタイルには必然性もあるはずです。ヴィオラには分数楽器は用意されていなくて、14inchから17inch程度の範囲で様々なサイズが制作されているようです。日本人ヴィオリストの間では15.5inchぐらいまでが標準でそれよりも大きいサイズの楽器は人気が無いそうです。しかし僅かなサイズの違いが音色には当然影響するとか。自分自身のヴァイオリンの演奏技術をもう少し向上させた上で、弦楽器店でサイズの異なるヴィオラを弾き比べさせてもらいたいと思うようになりました。少々高いハードルのように今は感じていますが、生きている間に実現できないこともないだろうと思います。


木下牧子 歌曲集「愛する歌」から 「雪の街」

2016-11-24 23:25:26 | 

 1875(?)年からの観測史上初めて関東でも11月中に積雪となりましたね。ということで雪に因んだ歌曲を探していたら、木下牧子女史がやなせたかし氏の詩に作曲した歌曲集「愛する歌」の中に「雪の街」というものがあるのを知りました。私自身の木下牧子女史についてのイメージは合唱曲の作曲家という印象が強いです。合唱曲として作曲したものを独唱(含む重唱)に編曲しているのか、独唱(含む重唱)曲として作曲したものを合唱に編曲しているのか、どちらもあって当然ですが、合唱譜だけでなく、独唱(または重唱)の歌曲集の楽譜も出版されていることは知ってはいました。

 さっそくインターネットの動画サイトで「木下牧子 雪の街」で検索すると、ソプラノとバリトンの重唱と、複数の合唱の音源が見つかりました。再生回数はあまり多いとは言えず、率直に言って作品の魅力を最大限再現できている演奏では無い様にも感じます。やはり再生回数の多いコンテンツの方が、完成度は高いかなと思います。興味のある方は是非ご自身の耳でご確認下さい。

 ところで歌曲集(あるいは合唱組曲)「愛する歌」は、やなせたかし氏の詩に依る

 1.誰かがちいさなベルをおす

 2.ロマンチストの豚

 3.雪の街

 4.ユレル

 5.さびしいカシの木

という全5曲からなります。この内の「ロマンチストの豚」は合唱曲として歌ったことがあります。またプロの声楽家のリサイタルでも演目の一つとして聞いたことがあります。NHKの「みんなの歌」でも放送されていたように思います。コミカルで子供を対象にした詩でありながら大人が聞いても何かしら本質を掴んでいて納得させられるものがあります。歌曲集あるいは合唱組曲として「ロマンチストの豚」の次に「雪の街」が位置しています。1曲目と4曲目の「誰かがちいさなベルをおす」、「ユレル」についてはまだ聞いたことがありませんが、5曲目の「さびしいカシの木」についても聞いたことがあり、やなせ氏と木下女史によるとは認識していませんでしたが、旋律は覚えていました。

 となると、自分でも全曲を通して歌ってみたいという興味が湧いてきました。そのためには楽譜集を購入するのが正攻法で、音楽の友社から1996年に税抜き定価¥2,300-で発行された「木下牧子歌曲集」に独唱曲として収録されているものの、現在は在庫無しで世紀の販売店に注文しても入手出来ない様です。と思ったら、音楽之友社のWebsiteでは在庫無しとなっていましたが、その後改訂増補版が税抜き定価¥2,700-で出版されていますね。唯大手ネット販売のサイトでは古書の方が値段が高くなっています。つまり定価以下では入手出来ないようです。

 著作権が切れた作品についてはネットから無料でダウンロード出来る時代になって、楽譜を入手するのに代価を払うのに抵抗を感じるようになっています。暫くはネット上で木下牧子歌曲集が安く出品されていないか、のんびり探すことになりそうです。

 


ショパン 子犬のワルツ 森山良子女史による

2016-11-23 22:59:18 | ワンコ

 犬に関係したクラシック音楽といえば、真っ先に思い浮かぶのがショパンの「子犬のワルツ」ですね。

 ところで日本の女流シンガーソングライターである森山良子女史が、ショパンの「子犬のワルツ」のメロディーに乗せて山川啓介氏の詩を、コンサートツアーの演目として歌っているそうです。「Ryoko Classics」というタイトルのCDの中にも収録されていますが、インターネットの動画サイトで「森山良子 子犬のワルツ」と検索すれば直ぐにヒットします。

 ネット上に歌詞も公開されているので此処にコピペしても問題ないようにも思いますが、何れにしても歌詞を見るだけよりも動画サイトで是非、森山良子女史による「ショパン 子犬のワルツ」をお聞きいただければ、抱腹絶倒とまでは行かなくても、苦笑いは必ずしていただけると思います。面白いですよ、是非、犬好きのあなた、聞いてみて下さい。


犬は地震を事前に察知するのでしょうか

2016-11-22 23:01:06 | ワンコ

 今朝、東北地方で大きな地震がありましたね。3.11大震災の地震の余震だそうです。動物は地震の発生を事前に察知するという説があります。飼い犬も地震を事前に察知していると考えられる挙動が多数報告されているようです。吠えるとか唸るとか、落ち着きがないとか、噛むとか。昨夜の入眠時ですから今朝方の地震発生時刻よりも6時間程前になりますが、我が家の愛犬、ロングコートチワワのリリ姫も、その時は以上とまでは思いませんでしたが、今から思うと明らかに普段よりは程度において違う行動をしていた様に思えます。

 数か月前から、毎晩私と一緒に寝るようにしてしまいました。寝具に入ると顔や足など私の体が露出した部分をペロペロ盛んに舐めてくれるのですが、気が済めば私の体の上で丸まって寝てくれます。しかし昨夜は普段と異なりやたらと寝具を噛み続けます。止めさせようとして口吻(マズル)を押さえたりしていましたが、珍しく甘噛を通り越した強さで噛んで来たように思いました。まあ本気で噛まれたら出血すると思いますが、其処まで酷くもありません。とは言えこれまでこんなに噛んできたことはなかったのにと思いながら、これでは一緒に眠れないと思い、罰のつもりでケージの中に戻しました。鳴くかなと思いましたが鳴くことも吠えることもなく、寂しそうな顔をしつつ大人しく一人ならぬ一匹で静かに寝てくれました。

 今朝は調度眠りの浅い時だったためか、揺れを感じて目が覚めたというよりは音で目が冷めたように思います。コツコツだかプツプツだかタイマーで炊飯器のコメが炊ける音かなと思っていたら揺れを感じました。初期微動がかなり長かったように思います。その後の揺れが長く大きかったので、これは遠くで大きい地震が発生したな、東北地方かそれとも西の方か?と寝具から出て直ぐにリリ姫の様子を確認しましたが特に怯える風でもありません。犬の中には雷をものすごく怖がる固体もいるそうですが、我が家のリリ姫は特段怖がる様でもありません。家の前に宅配便のトラックが止まるほうが気になるようです。

 我が家に来た頃は殆ど吠えずに、吠えることが出来ないのではないかと心配するぐらいでした。半年ぐらい経つようになってからか自分の縄張りを意識するようになって、宅配便の配達員さんや見知らぬ人が訪ねて来ると盛んに吠えるようになって、これなら番犬の役目も果たしてくれると思うようになりました。その他もろもろの挙動を見ていると、チワワの性格によくある「勇敢だけどビビリ」という表現が我が家のリリ姫にもぴったり当てはまるなと思っています。繊細というか敏感なところも間違いなくあるので、昨夜だけ見せた寝具をやたらと噛むという動作は何かに特異的な反応ではないかと思うのです。しかし今朝方の地震の前兆に対する反応だとすると、実際の地震に対しては吠えるでもなくガタガタ震えるでもなく、我関せず・どこ吹く風という様子です。今朝方は我が家が最も揺れていた時のリリ姫の様子を確認できなかったので、これからは罰を与えるべき時も違う部屋に寝ることはせず、私の寝具からは離すもののキャリーに入れて同じ部屋で寝ることにしようと思います。今後も地震は多発しそうなので、ペットフードやペットシート等のリリ姫用の備蓄も増やさなければいけませんね。


ヘンリク・グレツキ 交響曲第三番「悲歌の交響曲」作品36

2016-11-21 23:27:03 | その他

 Wikipediaの”交響曲第3番(グレツキ)”の記載によれば、20世紀後半において最も成功した交響曲の一つ」とされています。3楽章からなり全ての楽章がLentoのゆっくりというよりも重苦しいと行っても良いような雰囲気です。冒頭から低音弦が波のように途切れること無く押し寄せ綾なす雰囲気が延々と続きます。やがてピアノ(強弱ではなく楽器)の単音が重なって来るのですが、意図的かどうかはわからないのですが微妙に弦パートとピッチが違うような気がします。意図的にそうしているように思えなくもありません。その後にソプラノ独唱が始まります。この歌唱は聞く人の胸を打ちます。心を鷲掴みにされます。

 20世紀後半に作曲された交響曲ですから、当然古典派やロマン派の作曲家が作曲した交響曲に比べれば、いわゆる現代音楽的な手法も取り入れられているとは思います。が、尖った耳に優しくない現代音楽ではなく、その反省を十分に咀嚼した上での、聴衆を拒絶するような響き・表現は微塵もありません。演奏時間1時間弱の作品なので気楽に通して聞けるものでもありませんが、ドンピシャハマる映像があれば非常に高い聴覚効果を与えると思います。グレツキは生誕1933年、没年が2010年のポーランド人ですから当然第二次世界大戦の自身の体験が投影されていない訳はないと思いますが、具体的・直接的な表現はほとんど無く、結晶化させ昇華させた抽象的で音楽的な美しさに覆われた作品になっていると思います。

 こんなに素晴らしい作品が存在していることを知らなかったこれまでが残念で悔しく、また死ぬまでに生演奏を聞いていみたい作品リストの1番にエントリすることにしました。2020年に没後10年のメモリアルイヤーということで日本でも何処かで演奏されないかなと思っています。グレツキの作品の中でも最も有名な作品のようで、インターネットの動画サイトで、日本語で「グレツキ」とだけ入れて検索しても複数ヒットします。是非歌唱部分を聞いて頂きたいと思いますが、1楽章は歌唱が始まるまで10分以上かかります。楽章毎にアップされている音源もあるので、忙しい方は2楽章または3楽章の冒頭からでも是非聞いてみて頂ければと思います。