インターネットのCDオークションサイトは毎日見ています。このCDが出品されているのを見つけて入札し、そのまま落札出来ました。アルザス・ロレーヌ地方出身のイヴァン・ゴル(1891~1950年)の「マレー乙女の歌える」という詩集を堀口大学が日本語訳したものに、團伊玖磨が作曲した全31曲からなる歌曲集です。それを声楽家関定子女史、フルートの宗像律氏、ピアノ塚田佳男氏の三人によって平成14年度文化庁芸術祭参加作としての王子ホールでのライブ録音のCDの様です。
声楽作品としてはオペラ「夕鶴」も有名ですが、團伊玖磨の声楽作品の最高傑作は何かと言う話になると必ず出てくるのが童謡の「ぞうさん」ですよね。最も多くの人に歌われたという点では間違いなく「ぞうさん」だろうと思いますが、「花の街」も私は傑作だと思っています。合唱作品を思い浮かべればなんといっても「岬の墓」、その他に合唱組曲として「海上の道」、「筑後川」、「大阿蘇」等など。
さてこの歌曲集「マレー乙女の歌へる」ですが、上記の「夕鶴」、「ぞうさん」、「花の街」や合唱曲などとは全く異なる曲想です。ライナーノーツによれば完成したのは團伊玖磨が生涯を完結させる歳の前年、ただし作曲を始めたのはそれよりも約40年も前とのこと。生涯のほぼ半分をかけて作曲したという割には1曲目から終曲の31曲目まで統一性が保たれているように思います。一言で言えば現代音楽的な味付けが前面にでています。少なくとも子供が口ずさめるような歌ではありません。現代音楽に対して全くアレルギーを感じない私からすると、”へぇ!!!團伊玖磨もこんな曲を作曲するんだ”ということになります。ただ、シェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」等世界の音楽史上のエポックとして残る記念碑的な作品に比べれば、それほどの衝撃もありませんし、二番煎じ的な印象が無いわけでもありません。またCD一枚31曲の収録時間で70分以上、統一感のある現代音楽的な声楽曲を聞き続けるのはかなりの集中力を聞き手に要求するように思います。
ということでメモリアルイヤーに團伊玖磨の作品を特集するコンサートで、「ぞうさん」と「花の街」と、「マレー乙女の歌える」全31曲の中から1曲か2曲を選んで組み合わえて歌うのが良いのではないかと思います。それでも邦人作曲家として尊敬する團伊玖磨氏がこのように現代音楽的な歌曲集を作曲していたことを知って、素直に嬉しい気持ちです。
声楽作品としてはオペラ「夕鶴」も有名ですが、團伊玖磨の声楽作品の最高傑作は何かと言う話になると必ず出てくるのが童謡の「ぞうさん」ですよね。最も多くの人に歌われたという点では間違いなく「ぞうさん」だろうと思いますが、「花の街」も私は傑作だと思っています。合唱作品を思い浮かべればなんといっても「岬の墓」、その他に合唱組曲として「海上の道」、「筑後川」、「大阿蘇」等など。
さてこの歌曲集「マレー乙女の歌へる」ですが、上記の「夕鶴」、「ぞうさん」、「花の街」や合唱曲などとは全く異なる曲想です。ライナーノーツによれば完成したのは團伊玖磨が生涯を完結させる歳の前年、ただし作曲を始めたのはそれよりも約40年も前とのこと。生涯のほぼ半分をかけて作曲したという割には1曲目から終曲の31曲目まで統一性が保たれているように思います。一言で言えば現代音楽的な味付けが前面にでています。少なくとも子供が口ずさめるような歌ではありません。現代音楽に対して全くアレルギーを感じない私からすると、”へぇ!!!團伊玖磨もこんな曲を作曲するんだ”ということになります。ただ、シェーンベルクの「月に憑かれたピエロ」等世界の音楽史上のエポックとして残る記念碑的な作品に比べれば、それほどの衝撃もありませんし、二番煎じ的な印象が無いわけでもありません。またCD一枚31曲の収録時間で70分以上、統一感のある現代音楽的な声楽曲を聞き続けるのはかなりの集中力を聞き手に要求するように思います。
ということでメモリアルイヤーに團伊玖磨の作品を特集するコンサートで、「ぞうさん」と「花の街」と、「マレー乙女の歌える」全31曲の中から1曲か2曲を選んで組み合わえて歌うのが良いのではないかと思います。それでも邦人作曲家として尊敬する團伊玖磨氏がこのように現代音楽的な歌曲集を作曲していたことを知って、素直に嬉しい気持ちです。
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