goo blog サービス終了のお知らせ 

生涯を完結させるまでに歌いたい歌、最近始めたヴァイオリンとフルートはどこまで演奏できるようになるか、と時々ワンコ

死は人生の終末ではない。 生涯の完成である。(ルターの言葉)
声楽とヴァイオリン、クラシック音楽、時々ワンコの話。

今日初めてフルートの練習時間よりもヴァイオリンの練習時間を多くとりました。

2017-08-20 22:02:58 | 器楽・楽器

 月曜から金曜は会社から帰宅すると19:15から19:20位で、それから夕食までの10分から40分程度、フルートを練習することもあります。が、ヴァイオリンは最近は土・日、休日しか練習しません。それで今日はその数少ないヴァイオリンの練習も出来る日でした。先ずはフルートを取り出して腹筋を起こす4拍づつの発音、腹筋をほぐす倍音練習、口や喉の周りを緩めるホイッスルトーン、仕上げのソノリテをやって、その時の課題の曲の練習に移ります。その時々で全てをきっちりやる訳ではなく、その時の気分で適当に端折ったり省略することもあります。現在指示しているフルートのN原先生の指導力は相当なもので、おかげさまで私の演奏能力もレッスンの度に向上していると思いますが、声楽の息遣いが関係しない指使いやテンポ感がネックです。しかしその様な曲の仕上がりについては、適当な課題曲をメトロノームなりを使って反復練習しさえすれば仕上がっていくという安心感があります。N原先生のレッスンは月に2回の月謝制なので着実に実力アップ出来ていると思っています。

 一方でヴァイオリンのレッスンですが、大手楽器販売店の教室で先生はN沢先生に決まっていますが、レッスンは毎回当該音楽教室のネット予約システムで行うことになっています。基本的に月に一度の心づもりでいますが、毎回ネットの予約システムで先生のスケジュールと自分の都合を確認して行っているので、月に一度よりはやや間延びしがちです。で、前回のレッスン時に右手の弓の持ち方を、超初心者向けの親指を毛箱の下ではなく、本来の毛箱の上・人差し指から小指は竿の上から、親指は竿の下からの位置に移したので、かなり運休に違和感があります。で、フルートの練習は時間を掛けさえすれば仕上がっていくという実感がある一方で、ヴァイオリンのレッスンについてはまだまだレッスン時に受けた注意の内容を思い出して、咀嚼して、自分自身で試行錯誤をした上で確認していくという、いささか手探りの様な状況です。一方で弓の持ち方だけでもワンステップ上達したと先生に認めてもらったということも事実なので、今まで以上にヴァイオリンの上達にモチベーションが上がっています。課題曲もまだまだたどたどしいものの、少しづつまとまってきているという実感もあります。

 と言うことで、本日はフルートの練習はそこそこで終わりにして、ヴァイオリンを引っ張り出しました。前回レッスン時に指摘された注意を思い出しながら、しばらくは新しい右手の弓の持ち方になれるべく右手優先の練習をするつもりです。昨日は課題曲を中心に反復練習しましたが、今日は以前購入してほとんどさらっていないヴァイオリン初心者向けの曲集を最初から最後まで、とりあえず弾いて見て難しいところはパスしてメロディック、メロディアスなところでスラーと弓の切り返しを意識して練習しました。少なくとも今日だけに限って言えばフルートの練習よりもヴァイオリンの練習の方が楽しかったです。その心はステップアップした弓の新しい持ち方が自分の中で咀嚼され固定化されているという実感があったからですね。


Uebel Cigar アルミニウム合金製のフルート

2017-08-17 22:05:41 | 器楽・楽器

 何はともあれ、 http://goferjoe.bygones.biz/uebel.htm をご覧ください。アルミニウム合金製のフルートが紹介されています。

 十九世紀後半から木管楽器の製造をドイツ東部で行っていて、現在でもクラリネットを中心に製造販売しているUebel一族が存在しているそうですが、その中でGerhard Rudolf Uebel (1915-1991) 氏が制していたのが、「Cigar(葉巻)」という愛称を持つアルミ合金製のフルートです。国内大手の販売店でフルートを試奏させてもらおうと思って尋ねたところ、中古楽器の棚の隅に「アルミ製フルート」が陳列されているのを見つけて思わず試奏させてもらいました。

 とにもかくにも重量感があります。アルミ合金と言うからには軽いだろうと思っていましたが、販売店のスタッフさんも手渡してくれる際に「重いですよ!!!」と真っ先に注意してくれました。手に取るとずっしりと重いです。冒頭に紹介したサイトでは重量532gとの記載があります。総銀製のH足部管の楽器でも500gはありません。アルミ合金製でC足部管相当であるにも関わらず532gというのは、管体の厚みが木管フルートと同程度あるからですね。構造の特筆すべき特徴としては、胴部管と足部管が分かれていなくて一体構造です。トーンホールは通常の金属製というかオーソドックスなベーム式フルートよりも大きい様な気もしますがデザイン上の処理でその様に見えるだけで、オーソドックスなフルートと同じかもしれません。いずれにせよ胴部管と足部管が分離しない一体構造と言うのは音響的にはメリットはあってもデメリットは無い様に思います。頭部管は通常に比べて反射板が占める体積が小さくなっていますが、銀製の様に思われます。

 一言で言えば木管フルートの胴部管と足部管を一つにまとめてアルミ合金製にして、頭部管は銀製頭部管の反射板の部分を切り詰めたものという感じです。構えた感じはずっしり来ますが、私としては重すぎず剛性感もあり、太い管体が支えやすく(左手の人差し指付け根があまり痛くならない)、キィストロークが短くて速いパッセージも演奏しやすいという印象です。音色については銀製フルートにかなり近いようですがしいて言えばわずかに音の芯の直径は太く、輪郭線も太く、にもかかわらず芯にせよ輪郭にせよ密度はやや低い感じと言いましょうか。

 なによりもデザインが近未来的でカッコ良いです。欲しいです。とは言えやはり特殊な楽器なので自身の1st.フルートとして使うことには抵抗を感じてしまうのも確かです。現在1st.フルートとして信頼できる相棒を既に入手出来ていれば、2nd.フルートとして購入するという選択肢はあると思います。しかし1st.フルートを見出していない私としては購入にまで踏み切れないのが残念です。同時に試奏させてもらったパウェルの総銀製H足部管やムラマツPTPのH足部管よりも明らかに重厚感があって、パウェルが最もペラペラに感じてしまい殆ど吹かず、ムラマツPTPはやはりPTPの音だと思いつつも試奏時間の四分の三は Uebel Cigarを吹いていたと思います。

 これまでの素材の違いによる吹き比べを行った楽器と言うのは全てオーソドックスなデザインでのモデルばかりでした。今回初めてアルミ合金製のフルートを試奏できましたが、Uebel Cigar は素材だけでなくデザインもかなりユニークなので、見かける機会があれば是非試奏してみる価値のある楽器だと思います。Gerhard Rudolf Uebel氏が1991年に亡くなられてからは製造されていないそうなので、程度の良いCigarがあれば希少価値も高いと思います。私が試奏した楽器は外観は余り綺麗とは呼べない状態だったので、願わくば私が1st.フルートを購入した後まで売れずに残っていたら、是非購入したいと思っています。


ヤマハフルートの頭部管を試奏して来ました。

2017-08-13 22:18:25 | 器楽・楽器

 ヤマハフルートのWebsiteを見ていたら、頭部管のみを異なるデザインで7種類販売していることに気づき、さっそく銀座ヤマハに出かけて試奏させて頂きました。Type:A、C、E、H、K、M、Y の7種類がラインアップされています。この内のType:Aはフルートのイデアルモデルに、Hはビジューモデルに、Mはメルヴェイユモデルに採用されていると記載されています。また頭部管のテーパーについては、二段テーパーモデルと放物線テーパーモデルの2種類で、他の要素としては歌口のデザインで特にライザーの高さやアンダーカットの程度、歌口より演奏者から遠い側のリッププレートの絞り方など、ヤマハのWebsiteに短くはありますが説明が記されています。

 と言うことで銀座店に赴きましたが、上述の7種類がすべて店頭在庫にある訳ではないということと、頭部管にもモデルチェンジがあるということ、等から店頭にあった、Type:A、EC、E、M、H、SYの6種類を試させてもらいました。それぞれの傾向としては、Aが最も吹きやすくSYが最も手ごたえがあるということです。で、この時の胴部管(と足部管)は、頭部管のみのTyp:Mの在庫がないためType:Mが標準装備となっているメルヴェイユ(総銀、ソルダードトーンホール)をお借りしました。

 そもそも頭部管の試奏をしたいと思ったのは、フルート管体の素材よりも頭部管のデザインの方が音色に影響する、という話があるからです。その観点からは、期待は裏切られました。同じメーカーでデザインが異なる頭部管を吹き比べても、音色は全く同じではないかも知れませんが、非常に良く似ています。とは言え吹奏感はそれぞれ異なっていて私としてはA、EC、Cはビャービャー鳴るだけで4オクターブ目のレの音はどうやっても出せませんでした。一方でHとSYは4オクターブ目のレが鳴ってくれて、その他の要素も踏まえて今回のこの中から一つ選ぶとすればType:Hという結論です。ということでヤマハのフルートを買うとすれば頭部管はHで、そもそもType:Hの頭部管を採用しているモデルはビジューとなりますが、ビジューは総銀タイプの中で最も高価なソルダードトーンホールモデルで、決してお安くはありません。

 試奏の終わった頭部管は片付けて頂いて、最後にType:Mのメルヴェイユと、店頭にあったマツムラのPTPを試奏・比較させて頂きました。こちらの方が音色が明らかに変わります。わたし、ムラマツのPTPの音色嫌いではないですね、というよりも好きですね。芯があり輪郭がはっきりしていて、音色に温度があるとすると銀のフルートに比べて明らかに音の温度が低いと思います。頭部管のデザインよりも仕上げ(PTPは総銀に特殊白金メッキ)や、メーカーの違いの方が音色の違いに明らかに聞いていると思います。さらに言えば特殊白金メッキの施されていないムラマツのDSやSRモデルの音はPTPよりも、ヤマハの総銀製の音に近い様な気がするので、ムラマツの特殊白金メッキの効果がPTPの音色を最も決定づける要素と言って良い様に思います。

 う~ん、ムラマツのPTP欲しいですね。ただ銀座ムラマツのスタッフ氏の言葉によると、やはりPTPの音色には独自のものがあるので、独奏では問題にならないけれど、アンサンブルの中では他のフルートの音と溶け合わずに悪目立ちする様な恐れがないこともない、とのこと。最も私の場合はこれからフルートアンサンブルやオーケストラで吹く可能性は極めて低く、殆どソロで吹くだけと思うのでPTPが欲しいですね。またPTPの場合は特殊白金メッキでの重量増加があるので、PTPモデルで更にヘビー管仕様を注文する人は殆どいないとのことでした。


フルート(に限らず楽器)の音色について 骨伝導の寄与

2017-08-10 23:39:42 | 器楽・楽器

 このところ、フルートに限らずヴァイオリンなどの楽器を含めて、高価な楽器と安価な楽器との違いや素材が音色に影響する可能性などについて、思いつくままに勝手な内容をアップして来ました。その中では今日の内容は説得力がある方かなと、一人で納得しています。

 フルートの音色を考えます。一方で20世紀後半のフルートの名手、サー・ジェームズ・ゴールウェイ氏が16種類のフルートを吹き比べて、素材などの違いは判らないと言っています。一方で私ごときの初心者でも、ムラマツフルートのDSモデルとSRモデルとPTPモデルとを吹き比べると、何となく違いを感じます。

 で、今日、会社からの帰り道、自宅にそろそろ着こうかと言う生活道路の路地で思いついたのが、「骨伝導」です。フルートを吹くとき、演奏者は自分が鳴らしたフルートの音色を耳からだけ聞いている訳ではありません。両手の左右の10本の指先からも振動は伝わっているとは思いますが、聴覚中枢からの距離で言えばリッププレートに押し付けている下顎から骨伝導を通じて楽器の音を同時に聞いている筈です。空気の振動を介して耳の鼓膜の振動を耳小骨で骨伝導の振動に変換して、人(哺乳類)は空気中の音を聞いている訳ですが、自分自身の身体に密着した楽器からは、楽器表面の振動を鼓膜を介さずにダイレクトに骨振動を経由して聴覚中枢に送り込んでいます。

 フルートに息を吹き込んで鳴らした瞬間に、管体自身も振動しているものの、管体の振動が再び空気を振動させて音として聴衆に届く音量は、歌口付近で空気を振動させて聴衆の耳に届く音に比べれば1%以下程度のものと思います。なので、管体の素材が音色に与える影響は1%程度以下、と大雑把には仮定することには根拠があります。詳しく述べれば、音の媒体・媒質となるものには音響インピーダンスと言う振動に対する抵抗の程度を示す値があります。異なる素材はそれぞれ固有の音響インピーダンスを持っています。そして音響インピーダンスの値が近い素材ほど、音が効率良く伝わります。異なる素材であっても固体同士をくっつけた場合は効率的に音が伝わりますが、固体と液体、固体と気体、気体と液体等と素材の存在形態が異なる場合には音が伝わりにくいということです。

 そうすると、他人が演奏した場合は聞き手は骨伝導を介して聴くことは出来ないため、聞き手が認識する演奏者の音は全て空気の振動として聞き手の鼓膜を振動させた音に成ります。ところが、演奏者自身が認識する音は、空気の振動として演奏者の鼓膜を通じて聞く音と同じかそれ以上の強度で骨伝導を通じて楽器のボディの振動を聞いている可能性があります。となると、同じ総銀製と言っても管体の厚みがノーマルのものとヘビーのもの、あるいはトーンホールが引き上げかはんだ付けかで管体の総重量が異なれば、音色が変わる可能性はあり得ると思います。さらには銀の表面にプラチナをメッキしたムラマツのPTPモデルであれば、演奏者ではない聞き手にと手は音色の相違を認識でくなくても無理はないと思いますが、演奏者自身には音色が異なって聞こえる可能性は十分にあると思います。

 ヴァイオリンでも、〇億円のストラディアリウスと〇万円の入門器で、聴衆には聞き分けられないとしても演奏者自身には異なる音色に聞こえる可能性はあり得ると思います。骨伝導で聞くヴァイオリン固有の音がオールドヴァイオリンとモダンヴァイオリンとでは全く違うという可能性を直ちに否定することは難しいと思います。骨伝導の観点からストラディバリウス等のオールドヴァイオリンの魅力を誰かが解明してくれないかなと思います。

 いかなる楽器とまでは言えないまでも、殆どの楽器について、演奏者は楽器からの骨伝導音をかなり強く聞いている訳で、聴衆が聞いている骨伝導による直接音を含まない音はどう頑張ってもリアルタイムで演奏者が聞くわけには行かないということですね。逆に聴衆がどんなに頑張っても演奏者が聞いている自らの骨伝導音を含む音もまた聞けないということです。

 といっても、演奏者が骨伝導音を含まない聴衆が聞いている自らの音を聞きたいと思えば、録音して聞けば良いだけの話ですね。そうか、やはり自分の演奏を録音して聞くことは演奏家にとって極めて重要なことですね。フルートにしろヴァイオリンにしろ、今まで自分の演奏を録音して聞いたことがないので、さっそくこのお盆休みの間に自分の演奏を録音して聞いてみようかと思います。


高価な楽器と廉価な楽器で何が違うのか? および男性向きの楽器と女性向きの楽器?

2017-08-09 22:35:01 | 器楽・楽器

 演奏者でない方は高価な楽器ほど良い音がすると思っておられるかと思います。演奏者の中にもその様に思っている人も珍しくないかもしれません。しかし、私のこれまでの限られた経験から言うと、上手い人ほど安い楽器でも良い音を出します。初心者は高い楽器を演奏しても初心者の音しか出せません。したがって楽器の種類にも依るとは思いますが、楽器の音色を決めるのは楽器の良しあしよりも演奏家の技術の方がはるかに重要だと思っています。

 では何故多くの演奏家は高価な楽器を使うのでしょうか?プロにとっては楽器は収入を担保する手段ですから壊れないことも重要です。それから特にプロにとって重要なことは大きい音を出せること、大きい音を出しても音がひっくり返らないことなどもありますね。もう一つ大切なことは、演奏家にとっての適度な手ごたえがあるかどうか、管楽器で言えば吹奏感や抵抗感と言うことでしょうか。特定の楽器を使う演奏家が男性か女性かによって、筋力や肺活量等には明らかな性差があるので、男性向きの楽器・女性向の楽器という傾向はあってもおかしくないと思います。実際、以前は金管楽器は殆ど男性が吹奏していた時期もありましたが昨今ではトロンボーンやチューバですら女性奏者の活躍が珍しくありません。金管楽器以上に木管楽器や弦楽器では以前から女性演奏家が活躍していますね。コントラバスですら女性演奏家も珍しくありません。

 ヴァイオリン等の弦楽器の場合は、男性に適しているとか女性に向いているという様な話はあまり聞かない様に思います。ヴィオラやコントラバスに関しては女性は小ぶりな楽器を選ぶという傾向はあるようですが。金管楽器やフルート以外の木管楽器については弦楽器と同じように女性向の楽器とか男性向きの楽器と言う様な話は、私は聞いたことがありません。

 ところでフルートについて言うと女性向きの楽器や男性向きの楽器はあります。具体的に言うと管体の厚みがあります。当然管体が薄い楽器は軽く吹奏感の抵抗も少ないです。一方で管体が厚いと重くなって吹奏感の抵抗も大きくなって、非力な女性では楽器を鳴らし切ることが出来ないとか、長い曲を吹いていると途中から楽器を支えるのが辛くなるという話も聞きます。また管体の厚みの他に管体の断面積も問題になりますね。ラージボア、ミディアムボア、スモールボアとか太管、細管という話ですね。当然非力な女性はスモールボア、細萓の方が吹きこなしやすく、力を持て余し気味の男声であればラージボア、太管の楽器の方が表現の幅が大きくなるということはあると思います。ボアサイズ、細管・太管についてはフルート以外の管楽器にもあるようですね。

 で、フルートの音色の話になります。ムラマツフルートのDSモデルは総銀製でトーンホールは引き上げのモデルです。SRモデルは総銀製でトーンホールははんだ付け。PTPモデルはDSモデルにプラチナメッキで、値段の順に並べると安価;DS→SR→PTP;高価、となります。さらにSRにプラチナメッキを施したSR-PTPと言うモデルもあり、ムラマツフルートのラインナップではSR-PTPの上は金製モデルとなっています。

 管体の厚みがノーマルのものでDSとSRを比べると、楽器を持っただけでSRの方がずっしりと重く感じます。音色的にはさほど変わりはないかもしれませんが、楽器を構えただけの間隔で全く別の楽器の様に思えてしまいます。そこでDSのヘビー管(管体が厚いモデル)とSRのノーマル管とを比べると余り差は感じられません。持った感じは良く似ているのですがDSヘビー管の方が柔らかく輪郭がソフトに聞こえます。SRのノーマル管厚モデルはDSヘビー管に比べると芯があり輪郭があります。DSヘビー管は太い筆で書いた字の様であり、SRノーマル管はボールペンやシャープペン書いた字の様とも言えると思います。さらにPTPはSRノーマル管よりもより芯と輪郭が際立っている様に思います。とは言えいずれもムラマツサウンドのよく似た音色とも言えます。もし許されるならバッハやバロック、古典派音楽の曲はDSヘビーで、近代・現代の作品はPTPで吹き分けたいとは思います。

 そうするとSR-PTPやPTPのヘビー管、SR-PTPのヘビー管だとどうなるのかとも思います。とくにプラチナメッキを施したPTPにしろSR-PTPにしろ、ヘビー管にすると楽器に占めるプラチナの割合よりも銀の割合の方が増えますから、音が柔らかい方向に行くのか硬い方に行くのか良く判りません。考えてみても仕方ないのでこれまたムラマツで試奏させてもらうしかありません。こんなことをしていると何時までたっても欲しい楽器が決まりません。と言うことはまだ買い時ではないということでしょうか・・・。