良い時代になったものです。インターネットの動画サイトを検索すると様々な音源に巡り会うことが出来ます。リリー・ブーランジェの作品を探していて出会ったのが、「古い仏教の祈り」。テノールの独唱を含む混声四部合唱とオーケストラのための、8分程の作品です。ペトルッチ(IMSLP)のサイトでオーケストラのフルスコアが公開されています。もっとも私にとってはピアノ伴奏のヴォーカルスコア版が公開されているほうが有難いのですが。2分の3拍子で二分音符が46から52のラルゴと指定されています。バスーンの低音とハープと弦五部のロングトーンの上に男女の低声部の詠唱が静かにかぶさって来ます。
「ファウストとエレーヌ」に比べれば、淡々と物静かに、確かに東洋的な静謐な仏教の祈りを思わせる音響が流れて行きます。それでいて東洋的というよりは普遍性が感じられます。東洋のテキストを歌うオーケストラ作品と言えばマーラーの「大地の歌」が思い浮かびますが、異なるタイプの作品ではありますが、リリー・ブーランジェの「古い仏教の祈り」の方が、色彩感覚に溢れていて人気が出て良い様に思います(私個人としては「大地の歌」も大好きな作品で、歌えるものなら歌ってみたい曲の上位に常にありますが)。
動画サイトの一つに、コメント欄に英訳が載っているものがありました。著作権を放棄しているかどうか判らないのでそのまま転載することは避け、極々簡単に要約すると以下の様なものでしょうか。
生きとし生けるもの 敵は無く 妨げるものも無い
痛みを癒し 幸福を手にする 自由に行動し
如何なる道を歩もうとも それが彼に運命付けられている
是非是非是非、お聴き下さい。 そしてせめてリリー・ブーランジェ没後100年となる2018年には、生で聴いてみたいものです。
「ファウストとエレーヌ」に比べれば、淡々と物静かに、確かに東洋的な静謐な仏教の祈りを思わせる音響が流れて行きます。それでいて東洋的というよりは普遍性が感じられます。東洋のテキストを歌うオーケストラ作品と言えばマーラーの「大地の歌」が思い浮かびますが、異なるタイプの作品ではありますが、リリー・ブーランジェの「古い仏教の祈り」の方が、色彩感覚に溢れていて人気が出て良い様に思います(私個人としては「大地の歌」も大好きな作品で、歌えるものなら歌ってみたい曲の上位に常にありますが)。
動画サイトの一つに、コメント欄に英訳が載っているものがありました。著作権を放棄しているかどうか判らないのでそのまま転載することは避け、極々簡単に要約すると以下の様なものでしょうか。
生きとし生けるもの 敵は無く 妨げるものも無い
痛みを癒し 幸福を手にする 自由に行動し
如何なる道を歩もうとも それが彼に運命付けられている
是非是非是非、お聴き下さい。 そしてせめてリリー・ブーランジェ没後100年となる2018年には、生で聴いてみたいものです。