リスペクトコラムです。
出そう出そうと思っていて、なかなか出せなかった記事です。選手のセカンドキャリアですが、当ブログでも元々関心が強く、大昔のJリーグにあった旧キャリアサポートセンターの時代からずっとに気にしているテーマです。また、昔はサッカーだけでしたが、今はバスケなどサッカー以外のプロスポーツ選手も増えて、益々何とか整備して欲しいなと思う今日この頃です。そんな中でのJリーガーのセカンドキャリアの成功事例の一つですね。
【引退→ITエンジニア転職は「逆に面白い」 J1札幌元エース、今歩む前例なき第二の人生(前編)】
「現役時代はチームのエースとして活躍し、現在はIT企業で開発に携わっている異色の元Jリーガーがいる。J1コンサドーレ札幌などでFWとして活躍し、2020年に引退を発表した内村圭宏さん。『ワークスタイルの未来を切り拓く』を理念にする名古屋のIT企業『コラボスタイル』に入社し、開発チームの一員として業務に勤しんでいる。」
「札幌では236試合に出場し、59ゴールをマーク。2019年にFC今治で1年を過ごした後、翌20年2月に現役引退が発表された。コーチのオファーもあり、決断すればサッカー界に残れる状況だったが、内村さんが引退後に足を運んだのはなんとハローワークだった。
〔選んだ人はゼロ、「逆に面白い」と思ったIT企業への転職〕
「2019年11月に戦力外通告を受け、将来を考えてチャレンジを決めたのがIT業界だった。しかもエンジニア職。Jリーガーでは前例がないに等しい。なぜ、異例の道を選んだのだろうか。
『引退すると、やはりサッカー界に残る人が多いですし、「サッカーしかないよね」に近い雰囲気が確かにあります。自分としては住む場所も決められて、お金も稼げて、スキルも上げられることが希望。やりたいこともたくさんあって、コーチよりIT業界に進んだほうが、叶えられる可能性は高いかなと判断しました』」
「『周囲にはそういう道(IT業界)に進んだ人がゼロで、逆に面白いなと。もしなんとか形になれば、他の人にもかなりいい道になり得ますし「やってやろう」という感じでかなりモチベーションになりました』
引退後に本格的な勉強を開始し、20年2月から転職活動も開始。最初はハローワークで求人を探し、応募した。当時35歳で、経験もない。分かってはいたが、面接官からは『どうしたんですか?』などと言われることもしばしば。全滅の可能性もあると考え、職業訓練校に通うことも想定していた。
ただ、転職活動は1か月ほどで無事に終了。現職とは別のIT企業で2年ほど勤務した。レンタカーなどを手掛ける企業の基幹システムをバージョンアップさせるプロジェクト等に携わった後、更なる成長を求めて22年に『コラボスタイル』に入社。現在は主に福岡の自宅からリモート勤務し、月に1度程度、名古屋の本社に出社している。」
〔アスリートとは違った充実感「毎日すごく賢くなっている感じ」〕
「同社は『ワークスタイルの未来を切り拓く』が理念。申請・承認など、社内の各種申請・決裁などの手続きをいつでもどこでも行えるようにするワークフローシステムを提供している。内村さんの入社後に、コンサドーレ札幌のスポンサー企業にもなった。
内村さんは開発チームに所属し、ITマネジメントを担当。社会人経験が乏しかったこともあり、苦労も多いが『毎日すごく賢くなっている感じがする。話し方とか細かいところまで、いろんな知識がつくので。それが凄く嬉しい』と充実感を漂わせる。」
「これからの人生で、内村さんが実現したいことは大きく2つある。1つは仕事で結果を出し、それを後進のためにも発信すること。もう1つは、自宅がある福岡でサッカースクールを立ち上げて、育成にも携わることだ。
「将来的には開発部分を始めとするIT業界に関すること全てを理解して、プロジェクトを興してサービスを立ち上げられるような人材になりたい。自分のスキルをあげて、お金や時間にゆとりのある生活を送ることが目標です。バリバリ働きながら、好きなサッカーも子供たちに教えたい。IT業界で働いていると、いろいろとアイデア、気付きが浮かんできます。サッカーを通じて、貴重な経験をさせてもらった。自分なりに還元できると思うので、何かしらいいコンテンツを作れたらいいなと考えています」」
当ブログもいくつもJリーガーのセカンドキャリアを見てきましたが、内村さんの事例は極めて異例ですね。サッカーの経験とは関係ない業種に普通に転職されています。ハローワークからリスタートしている事は、他の選手もあるかもしれませんが、そこからがすごかったですね。住む場所も決められて、お金も稼げて、スキルも上げられることが希望という事で、ITのエンジニアの道に進んだという事ですが、強い意志と実行力を感じます。そして本業を貫きながら、もう一つの夢であるサッカースクールも立ち上げられているというのもすごい。
引退後に本格的な勉強を開始して転職活動も行い、ハローワークで求職票に登録し、職業訓練校に通うことも考えていたというのも普通の転職活動じゃないですか。もともとIT関係が得意分野だったのでしょうね。
【引退→ITエンジニア転職は「逆に面白い」 J1札幌元エース、今歩む前例なき第二の人生(後編)】
「内村に良いなと感じた点は、アスリートのセカンドキャリアを切り拓きたいという気持ちが汲み取れたところ。弊社もワークスタイルを切り拓くという考えがあり、ここならそれができるんじゃないかと内村なりに考えていたんだと思います。」
〔J1札幌のスポンサーになった理由「胸を張ってユニホームを着て欲しい」〕
「これまでにない、柔軟な働き方を考える同社だから、内村さんの強みも活かせる。その取り組みの1つが、古巣であるJ1コンサドーレ札幌のスポンサー企業になることだった。
きっかけは、松本社長がツイッターで繋がっている経営者などのアカウントを、研究熱心な内村さんもフォローしたこと。偶然、そのうちの1人が大ファンだった。『うっちーからフォローされたんだけど、コラボスタイルに入ったの?!』。その興奮具合に、連絡を受けた松本社長も驚くしかなかった。」
『内村を応援すると考えた時、コンサドーレを丸ごと応援した方がいいと思ったのが始まりです。会社としても、内村がユニホームを着られた方がいいし、気持ちの問題としてきちんとスポンサーとして関わった方がいい。内村の発言もバージョンアップされていくと思いますが、重みが違ってくる。個人的に内村を応援しているのと、会社としてスポンサーになるのは意味合いが全く違う。迷いはありませんでした』」
〔第二の人生で感じるサッカーの時に近い感覚「脳みそがムキムキに…」〕
「『北海道はこれから事業としても大切にしていきたい地域。そういう意味だと、内村は「星」なんです。当然、エンジニアとして経験は絶対に積んだ方がいいけれど、彼は特に道民に愛されているので、北海道を攻める時は内村が何らかの陣頭指揮を取る方がいいし、ユニホーム着ている方が絶対にいい。会社の利益にも、彼の自信にもなる』
元Jリーガーのセカンドキャリアとしては異例のITエンジニアとして活躍しながら、サッカーにも携わりたいと考えていた内村さん。『一目惚れ』した転職先で、その夢に向かって日々研鑽を積んでいる。」
最初に2年別のIT企業に勤務され、更なる成長を求めて去年にコラボスタイルに入社したという事ですが、他業種から起業された松本社長にあこがれて入社したというのもいいですね。夢を叶えて副業としてサッカースクールを開設されましたが、公式HPを見ると、顧問に松本社長の名前があり、認め合う2人のつながりの強さを感じます。まさにWINWINの好事例。公式noteに今までの振り返りも書かれているので、セカンドキャリアを意識する選手はぜひ読んで欲しいですね。
正直、内村選手は存じ上げなかったです。元々は大分さんの選手で、札幌さんで開花され、主にJ2時代に活躍されています。持病(腰痛)があり、最後はJFL時代の今治さんで選手生命を終えられたようです。
今は松本社長とともに、社業で元Jリーガーとしての顔も露出して社業に貢献されているようです。今回の事例もかなりの好事例なので、現役Jリーガーの皆さんはぜひ、元記事を全部読んで欲しいです。かつてはキャリアサポートセンターがありましたが、その後JPFA事業に組み込ましたが、今はその痕跡が見られません。アウオーズもいいですが、そういう事業が本当に必要とされているのではないでしょうか。現在Jリーガーのセカンドキャリアの情報はまとまっておらず、情報バンクのような存在はありません。センターまでは期待できなくても、そういうマッチングサイトのようなものがいつかできて欲しいと思います。
内村圭宏氏公式ツイッター:https://twitter.com/EGW4qILhTvJbaUW
〃 公式note:https://note.com/super_borage824/
〃 サッカー塾FC.Hooks公式HP:https://fc-hooks.qloba.com/
〃 〃 公式インスタグラム:https://www.instagram.com/fc.hooks/
Jリーグキャリアサポート関連⑥:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20211218
〃 ⑤:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20180317
〃 ④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20131227
〃 ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130618
〃 ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100611
〃 ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20050915
#がんばろう日本 #ThankYouHealthcareWorkers #ThankYouCaregivers