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日本代表のこと・・・348

2016-08-15 00:01:22 | サッカー(日本代表、W杯等)

 リスペクト(事例紹介)コラムです。
 リオ五輪で1次リーグ敗退に終わった、U-23日本代表ですが、今後いろいろと検証される事でしょう。前回のブラジルW杯ではアジア勢がすべて惨敗し、アジアの沈下が叫ばれましたが、今大会では韓国が決勝トーナメントに進出しており、アジアではなく日本の沈下でした。選手のプレーうんぬんではなく、やはりサッカーはまず監督の部分がどうだったのかと見られます。今の時点ですが、当ブログでは、今回の敗因を以下と思っています。
①本番での先発メンバーの選考の失敗
②OA選手の選出のミス
③温情采配(第2戦)
 ①はよく言われていますが、まとまりきれていないDF陣ですが、特にGKは結果的に試合経験の差が出ました。②は、欧州組は困難でも、A代表のレギュラークラスがベストであったと。③は第1戦でダメだったDFを、汚名挽回を期待して外さなかった事ですか。まあ、ここでは詳しくは語らないでおこうと思います。そんな中、スポナビで2つのコラムに目が留まりました。まずは、大住さんという方のコラム。
     
【日本に求められる「守備の再考」 問題が明確だったサッカー五輪代表】
〔選手選考は適切だったのか〕
 キーはオーバーエイジ(OA)枠の3人。今大会を見ると、OAの選手がリーダーシップを握るチームが大多数だが、日本のリーダーは遠藤。手倉森監督はリーダーよりスペシャリストを選出。塩谷は適切な人材だったが、藤春の選出は必要だったのか。攻撃力を買っていたようだが、攻撃面より守備の硬さを考えた方が良かったのではないか。興梠は、ボールを収め、キープするテクニック、最前線での守備の的確さなどで良かった。
〔準備は最適だったか〕
 ブラジルW杯の反省を生かして、今回のコンディショニングはとてもうまくいった様子。交代選手が効果的に働いたことも、コンディショニングの成果。ただ、初戦の5日前に行われたブラジルとの親善試合は、初戦に大きな影響を与えた印象。ブラジル戦では全くプレスをかけず、ただ待ち構えるだけの守備であり、初戦では、チーム全体としてはプレスをかけずにまるで相手を恐れるような試合ぶりが最後に影響。チームがせっかくコンディションを上げたのに、無考えなマッチメークがまたもチームの努力を台無しに。
〔試合プランは良かったか〕
 手倉森監督が好むのは、「切り札」を手元に置き、勝負どころで投入して勝利をつかむという形。ナイジェリア戦は守備主体の布陣でスタートが、守備力を高めるための布陣の中で個々の守備が甘くなったら意味がない。コロンビア戦では南野と大島の投入で追いついたが、勝負どころを見誤ったという印象。後半の立ち上がりではなかったのかと。Jリーグでの経験しかない監督としては、際だった采配を見せた手倉森監督だったが、コロンビア戦の勝負どころの見極めだけは残念。
〔守備力は十分だったか〕
 3試合で7得点は、フィジーが入ったC組の3チームを除けば最多。同時に、3試合で7失点は、フィジーを除けば最多。問題はサイドの守備の弱さで、今大会明らかになった重要なポイント。日本のSBは共通して体が小さく、当たりもヘディングも弱い。その選手が攻撃面でも大きな仕事を期待されているために穴ができ、そこを狙われる。SBには、まず守備がしっかりできる選手を入れるべき。ハリル監督も、「日本のSB像」を見直すべきだと公言。
スポナビ該当ページ:http://rio.yahoo.co.jp/column/detail/201608130003-spnavi

 このコラムでは、今回の攻撃陣は「個」で十分プレーできる選手たちで、日本のサッカーに新しい希望を与えたが、「守備の再考」が急務と締めくくっています。なるほど、SBですか。A代表では長友や内田などサイドバックが脚光を浴びてきましたが、それはアジアなど世界の強豪ではない相手との話であり、 世界の強豪になると、そこがウィークポイントになるのですね。
 次は川端さんのコラムで、4年後を睨んだ提案です。以下、抜粋して紹介。
     
【拝啓、日本サッカー協会様 東京に向けA代表と五輪監督を兼任に】
〔「リオ」の教訓を「東京」へ〕
 決して絶望的な差を感じさせる試合ではなかったが、8強に届かなかったのが現実。日本サッカー界として「リオ」で得た教訓を「東京」へ生かすべき。に「敗因」はナイジェリアとの初戦。過緊張に陥った選手達が心理面でパニックに近い状態になって基本的なミスを繰り返した事で、なぜそうなってしまったのかを突き詰めておくべき。経験不足があったのは確かで、この世代がU-20W杯に出られなかった影響もあれば、A代表で大きな大会の経験を積み上げた選手が不在だった事もある。
〔OA選手へかかり過ぎた重圧〕
 U-23という制約がある中で、そうした経験値を持った選手を抱えるのが難しい一面を補うべきOAの選手達も同様に経験不足。世界大会に初挑戦するという3人の選手に過剰な期待をできないことは想定内でもあり、手倉森監督も彼らに「柱」としての役割を託すというより、足りない部分を補う仕事を期待していた印象。OA選手の責任感は強過ぎた印象で、特に初戦で強く感じられた気負いは、彼らのプレーから本来のクオリティーを喪失し、敗因の一つだったことは否めず。
 OAの人選がそもそも妥当だったのかという議論もあるが、A代表のW杯予選にエントリーする予定がなく、国内でプレーしていて、ロシアW杯を狙える年齢の選手となると選択肢は少なかった現状。OA選手をもっと早くチームに加えてなじませ、戦術理解を促すことをしておくべきという議論もあったが、合流して経験したアウェーの国際試合がブラジル戦のみでは無理があった。
〔監督兼任の5つのメリット〕
 '02年日韓W杯に向けたトルシエ監督が、A代表監督と五輪代表監督は過去唯一兼任。OA選手を五輪組にいかになじませるかの解決策。次の五輪は地元開催のために予選敗退のリスクはなく、本大会に向かって長期的スパンでの準備が可能。そのメリットを生かすために、A代表監督と五輪代表監督の兼任に踏み切るべき。メリットは以下の5つ。
〔①:A代表と五輪代表の戦術が完全に共通となるため、A代表の選手がOAとして加わってもこの点で戸惑う心配がなくなること〕
 この効果は双方向で、五輪年代の選手がA代表に引き上げられた際にも違和感なくプレーが可能。必然的に五輪世代の選手がA代表で活躍するチャンスも増大。
〔②:A代表と五輪代表の利益相反が起きなくなること〕
 2人の監督がいる事によってA代表が優先され、五輪代表の人選にブレーキを踏む作用が発生。トゥーロン国際大会では、五輪代表の選手が大会途中でA代表に招聘される現象が発生。これは監督の問題ではなく、構造的な問題。兼任監督ならば、本人の中で調整可能。
〔③:OAの選考自体への影響〕
 現状では、W杯予選を控える状況の中でA代表監督が五輪代表への主力選手供給に消極的なのは仕方ないが、自らの首も懸かった大会となれば状況は一変。A代表監督へのアピールにもなるとなれば選手側の参加意欲も高まり、3枠のみの選考でベストに近い人選ができる可能性が向上。
〔④:五輪という真剣勝負をA代表監督が経験すること〕
 過去のA代表監督がW杯という大舞台で日本人選手の精神状態がどう変化するのかを本大会になって初めて認識したという事例があり、W杯の前に世界大会を監督が踏んでおくことは、その後のW杯にも高影響。
〔⑤:五輪への準備としてA代表の試合を使えるということ〕
 A代表の国際親善試合を実質五輪代表で戦うといった施策も可能。五輪組と残りをOA候補の選手で戦えれば、両者をなじませつつ、選考も可能。当然、五輪レベル以上のレベルの相手と戦うことで経験を積め、世代交代への種まき効果が期待。
〔デメリットもあるが逆転の発想が必要〕
 A代表監督が五輪で実績を作って信頼を深められたらいいが、早々に敗れればW杯予選への悪影響は必至。トルシエ監督時代に不満が噴出したように、年長の選手たちがA代表に入りづらくなるという可能性も。日程が重複して、調整が困難になる可能性も。

 東京五輪は「予選」という真剣勝負がない大会でるため、デメリットにもなり得る要素。それをメリットとして転換するには、A代表監督と五輪代表監督の兼任しかないのではないか。日本サッカー協会は東京五輪で「男女金メダル」を目標として設定。それを通常の取り組みで考えるのは無理が生じるため決して根拠のない発想として、東京五輪はA代表監督が指揮を執るべきと締めくくっています。
スポナビ該当ページ:http://rio.yahoo.co.jp/column/detail/201608120007-spnavi

 そうでした、日韓W杯の時はトルシエ監督が兼任していましたね。いわゆる黄金世代で臨み、メダルが期待されましたが、結果はベスト8。その時のメンバーの多くががそのままA代表に入り、日韓W杯ではベスト16でした。
 最後に当ブログとして懸念しているのが、実はすでにカテゴリに限らず日本代表はレベルが沈下していっているのではないかという事。リオ五輪になでしこジャパンの姿はありませんでした。今回のリオ五輪代表から何人A代表に入れるのでしょうか。FIFAランクも一向に上昇できていません。A代表もなかなか世代交代ができていません。まるでなでしこジャパンのように。以前に、そのうちW杯アジア予選を日本が突破できない日が来るのではと書いた事があります。今回のリオ五輪の戦いっぷりを観て、またその思いが駆け巡りました。「日本はレベルダウンしているのではないか」と。
 これは構造的な問題です。当ブログで言うお馴染みの論調が、Jリーグはアメリカのような商業主義に走ったために、選手のレベルが落ちていると。過密日程、短期決戦により、選手が強くなれる環境がおかしくなっていく一方であると。ただ、先日のパフォーム・グループとの提携話という希望が見えました。この機会をどうするかです。契約期間10年間でどう環境を整えられるかではないでしょうか。村井チェアマンに期待です。

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