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Jリーグの話題105

2016-02-25 00:23:07 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 今日のヤフーニュースで、「Jリーグ、追加副審を導入」というニュースが流れました。先日開催されやゼロックススーパーカップでも、誤審が起こっていますが、前から存在する問題です。サッカーとともにプロ野球でも同様に騒がれています。それに対してラグビーや大相撲はすでにビデオ判定が導入されています。テニスやバレーでは「チャレンジ」制度がありますね。ゲキサカ及びJリーグ公式HPの報道内容を抜粋して紹介。
   
 Jリーグは24日、得点の見極め、ペナルティエリア内での事象に対する判定の精度向上を図ることを目的に「追加副審」の導入を発表。追加副審(アディショナルアシスタントレフェリー/AAR)とは、ゴールライン付近にもう1人審判員を配置し、得点の判定を見極めるもの。海外ではすでに欧州サッカー連盟(UEFA)の主要大会やカタール等で導入。今シーズン導入される試合はナビスコ杯の準決勝と決勝、CS全試合となっており、6月頃からJ3各節1試合で試験導入。
・AAR(追加副審):
 得点の見極めの確度を高めると共に、ペナルティエリア内のプレーにおいても、より正確なレフェリングを行うことを目的とし、両ゴールラインのゴール付近に1名ずつ副審を加えること。
・コミュニケーションシステム:
 ピッチ上での選手たちのプレーに対し、迅速かつ正確に対応するために、無線機を用いて、即時かつ同時に審判団がコミュニケーションを取るシステム。
・AAR導入試合:
 �Jリーグヤマザキナビスコカップ 準決勝(H&A計4試合、決勝1試合)
 �Jリーグチャンピオンシップ全試合(最大5試合)
 �全日本サッカー選手権大会天皇杯 準決勝(2試合)、決勝(1試合)
・AAR試験導入:
 対象試合:J3各節1試合(予定)
 導入時期:6月頃(予定)
・AARを実施しているリーグや主な大会:
 UEFA主要大会(EURO、チャンピオンズリーグ他)、セリアA(イタリア)、カタールリーグ、UAEリ—グ
・その他:
 AARは、コミュニケーションシステムの使用が必須であり、試験導入を実施する試合はコミュニケーションシステムが使用可能なスタジアムでの試合のみ。
ゲキサカ該当記事:http://web.gekisaka.jp/news/detail/?183569-183569-fl
Jリーグ公式HP該当ページ:http://www.jleague.jp/release/post-41904/

 という内容でしたが、いろいろ観ていると今度は日本協会がゴールラインテクノロジーの導入を発表しています。一見、AARとは対極的なシステムに思えるし、Jリーグと異なる方式を上部団体である日本協会が導入するって何なのかなと思いました。以下、抜粋して紹介。

 日本サッカー協会は17日、理事会を開催し、AAR(追加副審)及びゴールラインテクノロジーの導入を検討することを決めたと発表した。ゴールラインテクノロジー(GLT)とは、ゴールか否かを機械を使って判定する技術。昨年のブラジルW杯で初めて導入され、人間の目では見極めきれないゴールインが認められた事例もあり、ブンデスリーガなどがこのシステムを導入。今後、日本協会は検討プロジェクトを立ち上げ、AAR、GLTそれぞれのメリット、課題、費用などをトータルで検討。
ゲキサカ該当記事:http://web.gekisaka.jp/news/detail/?172112-172112-fl&cx_geki_related_num=3

 うーむ、よくわかりせん。日本協会とJリーグ。異なる方式を採用するというのですが、どうして一本化できないのか。そんな中、ネガティブなコラムを発見しました。何となく、湧き出てくる感情を上手く表現していると思います。以下、抜粋して紹介。

 ユーロ2012でのウクライナ対イングランド戦の誤審は、「よくある誤審」ではあるが、ハンガリーの追加副審は何のために彼はあそこに立っていたのか。その翌日からヨーロッパ中で「ゴールライン・テクノロジー」について喧々囂々の議論が沸騰。
 これまでFIFAはテクノロジー推進派で、その時のFCWCで実験が行われるはず。一方、UEFAはテクノロジー導入に反対の立場で、追加副審制度を推進。追加副審制度は一昨シーズンのヨーロッパリーグから実験的に導入され、2011-12シーズンはチャンピオンズリーグでも導入。
 ヨーロッパリーグでの実験が始まった当時は、追加副審は手ぶらでゴールラインの辺りをうろうろしているだけで、見ていて邪魔なだけの存在に思えたが、次第に主審、副審との間の役割分担も明確化してきた様子。追加副審制度の最大の長所としては、「審判は人間が行う」という原則を守れ、「人の目」を増やすことで誤審の機会を減らすこともできる点。
 そもそも「主審と副審の3人で判定を行う」という審判方法は、100年以上も前の19世紀の末までに確立された審判法。選手のトレーニング方法、シューズやボールなどの機能、プレーのスピード、選手の運動量が今とはまるで違うのに、それを当時と同じ3人の審判に判定させていては、ミスジャッジが起こるのは当たり前。
 しかも、当時は映像記録技術が無く、リプレー映像などの誤審を証明する手段は全く無かった。しかし、現在はスタジアムには数10台のカメラが置かれ、あらゆる角度からプレーの映像を記録。しかも、そのプレーが起こった直後にスロー再生が世界中に配信。100年以上前と同じ審判法では、審判の立場が不利なので、「審判員を増やす」というのは、合理的な解決のように思えたが、その追加副審が明らかなミスを犯し、追加副審制度が完璧なものではないことを証明。

 それでも、機械判定でもミスジャッジは起こるはず。機械は故障するもので誤動作は避けらず、人間が人為的なミスを犯すのとまったく同じであり、ゴールライン・テクノロジーの誤作動問題でさらに紛糾する恐れがある。そして、もしかしたら機械はホームチームに有利なように誤動作することの方が多いかもしれない。そうなると、追加副審制度も、機械判定も、決定的な解決にはならず、残るは「ビデオ判定」のみ。
 ビデオ映像の長所は、それがゴールイライン・テクノロジーとは違って、すでに確立された技術である点。別の部屋でモニターを見ているもう1人の審判が、ピッチ上の主審にプレーの判定をすぐに連絡すればいいだけのこと。主審も追加副審もゴールの判定ができなかった場合は、そのままプレーを流しておいて、次にプレーが止まった時点でビデオ判定を行えばいい。
 ビデオ判定はアメリカのスポーツではすでに一般的に普及し、ラグビーではもう常態化。ラグビーの場合、ビデオ判定に時間がかかって間延びする感じが強いが、ボールがオープンなサッカーの場合は判定に時間はかからず。
 そもそも、サッカーというスポーツが生まれた直後の頃は、審判は設置されず。その後、両チームからアンパイアを出して彼らに判定を任せ、判定を巡って紛糾した場合には、タッチラインの外にいる身分の高い役員が最終決定を実施したのがレフェリーのルーツ。なので、モニターを見ている人が最終判定を下すというのは、かつてのレフェリーと同じような役割で、技術に不安が残る「ゴールライン・テクノロジー」ずっとマシではないかと締めくくっています。

 という論調でした。当ブログも長い歴史の審判制度についてどうこう言うつもりはありませんが、確か去年のラグビーW杯で観たビデオ判定制度は新鮮に映りました。また、時々テニス4大大会やV.プレミアリーグで実施されるチャレンジ制度、大相撲の物言いからのビデオ判定を観ていれば、誤審が起こるサッカーでもこういうビデオ判定を導入してもいいのではないかと思います。少しロスタイムは増えますが、先日のスーパー杯で主審も誤審を認めても結果が覆らない状況を考えると、改善の余地はあるのではないかと思います。

 ところが日本サッカー界は、ヨーロッパにならって追加副審制度を導入する流れです。これで誤審が本当に無くなればいいのですが、逆に雁首揃えても誤審が発生するという最悪の事態に陥らない事を祈念します。

コメント
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