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観客のためのスタジアム24

2015-12-17 00:01:36 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 昨日あたりから一気に新国立競技場の建設案のニュースが流れていますね。まあ、あれだけ大騒ぎになったので、これくらいが落としどころなのかもしれません。いろいろ見ていると、2案がどこの企業案で、デザイナー名も出てきました。順番に抜粋して紹介します。まずは概要です。
   
 東京五輪・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場整備計画で、発注者のJSC(日本スポーツ振興センター)は14日、コンペの参加業者が提案したデザインなどを記した技術提案書2案をホームページで公表。JSC内の建築などの専門家でつくる技術審査委員会が提案内容を審査した上で、年内にどちらかの案を選定。
 提案書によると、2案はともに木の特徴を生かしたデザイン。A案は国産スギ(左画像、右画像はB案)ギを多用し、重なり合うような軒ひさしで伝統的な日本建築を表現。「木と緑のスタジアム」がテーマで、高さを50メートル以下に抑えている。「21世紀の新しい伝統」と打ち出したB案は、国産カラマツの72本の柱でスタンドを囲み、縄文遺跡や神社を想起させる手法で、「力強い日本」の象徴。2案がどこのゼネコンで、デザイナーは誰なのか、普通に読んではわからなかったですが、朝日新聞に出ていました。以下、抜粋して紹介。
   
 JSCは審査への影響を理由に業者名を公表していないが、関係者によると、応募したのは大成建設・梓設計・建築家の隈研吾氏のチーム(A案)と、竹中工務店・清水建設・大林組の共同企業体と日本設計・建築家の伊東豊雄氏のチーム(B案)の2者。両案とも日本らしさを打ち出し、周辺環境と調和する「杜(もり)のスタジアム」というコンセプト。
 「A案」は工費約1,490億円で、屋根には日本建築の「垂木」を想起させるデザインを採用。木と鉄を組み合わせて「伝統的な和を創出する」としている。高さは49.2m。
 「B案」は工費約1,497億円で、72本の木製の柱が、白磁の器のようなスタンドを支える構造。遺跡をイメージした外観で「新しい伝統の創出を目指す」とか。いずれも、観客席は、五輪開催時は約68,000席で、大会後にはW杯の誘致を見据え、約8万席に増設する計画。JSCは今週中に競技団体や選手の意見を聞くほか、ホームページを通じて国民の意見を募集。点数化はせず、参考にとどめるとか。
朝日新聞該当記事:http://www.asahi.com/articles/ASHDG4198HDGUTQP007.html

 関係者の話とはいえ、ゼネコンの具体名が出ましたね。そして、昨日の山陽新聞にはデザイナーの名前が出ていました。「手がけたとみられる」「らしさが出ている」という表現ですが、2人とも日本人の有名建築家なのでしょうか。以下、抜粋して紹介。

 公表された新国立競技場の「技術提案書」は2案とも高さを50m前後に抑え、撤回された旧案と比べるとシンプルなデザインに。建築評論家の五十嵐東北大教授は「隅研吾氏が手がけたとみられるA案は、棒状の木を組み合わせた『ルーバー』を使い、見た目のボリュームを軽減しようという狙いが見える。これは隅氏が得意とする手法。日本の古い建築の工法も取り入れ、和のテイストが濃い」とコメント。
 B案については「木の柱でスタジアムを浮遊させたように見せ、軽やかなイメージを与えようとしている。屋根の滑らかな曲線と全体の色使いも特徴的で、伊東豊雄氏らしさが出ている」とコメント。
 両案には類似点も多く、建築史家の松隈京都工芸繊維大教授は、「いずれも五輪に間に合わせることと、コストを抑える事を最適化した内容で、与えらえた条件を守ると似たようなものになる」と指摘。
 設計の基本的な枠組みは前回のコンペと変わらず。2案とも明治神宮外苑の森に配慮し、樹木を入れる工夫は見られるが、撤回された案と面積はほぼ変わらず、高さも旧国立競技場の約2倍。「景観的な観点から見ると、依然として巨大。将来的に負債を残す事にならぬよう議論を尽くすべき」とコメント。

 業者決定前の応募内容公表は極めて異例で、選考の透明性を高めるのが狙いだそうで、19日に業者のヒアリングがあり、独自の基準で提案書を評価する一方でHPで国民からの意見を募り、選手の声も聞くとか。年内に正式決定後に発表されるそうです。名前が挙がっているデザイナーについて気になったので、ちょっと調べてみました。
・隅研吾氏建築事務所公式HP:http://kkaa.co.jp/
・伊東豊雄氏建築事務所公式HP:http://www.toyo-ito.co.jp/WWW/index/index_j.html

 興味がある方は両氏の建築事務所の公式HPを覗いてみて下さい。今日のバラエティでも特集をしていましたが、渋谷川を復活させて施設に反映させるとか。「春の小川」のモデルだそうで、ブラタモリでやっていました。倉敷でいうと、西川を意識してアリオ倉敷で倉敷川を活用するようなものでしょう。
 何となくA案の方が有利な印象ですが、とにかく100年日本国民に可愛がってもらえる施設にして欲しいですね。前のモデル案でケチが付いた分、今度は誰もが納得できる形で仕上げて欲しいです。完成後に近いうちに行く機会もあるでしょう。楽しみですね。
新国立競技場整備事業に関する技術提案書の公表:http://www.jpnsport.go.jp/newstadium/Tabid/489/Default.aspx
新国立競技場関連:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20150517

コメント
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