迷建築「ノアの箱家」

ひょんなことからNOAに選ばれし者として迷建築「ノアの箱家」に住むことになったKOKKOの笑ってあきれる自宅建築奮戦記

住みながら家を造るということ(セルフビルド考24)

2011-12-30 07:13:32 | セルフビルド考

ゴミ箱暮らし

入居してからとうとう1年になった。

床以外はコンテナの鉄むき出しのままで生活し始めたが、夏以降、断熱工事と内装が進み、やっと家らしくなってきた。が、収納棚がベッドの下以外使えない状態だったので、床に荷物や資材が散乱しまくっているゴミ箱生活をずっとしてきた。

というのも、南側に作った収納棚は、前に材木や巨大工具が陣取っているので、初めに荷物を適当に詰め込んだまま整理もできていなかったのである。おかげで、工事のたびに、今日はここを工事するから荷物はあっちに移動、明日はあっちを工事するからこっちに移動という具合に、引越し作業と工事はいつもセットの仕事となった。

この引越し作業がとんでもなく、重労働。もともと、人の何倍もの荷物を持っているから、重労働度も数倍。8時半には大工との打ち合わせ開始なので、早朝から荷物の移動を一人ですることになる。

そして、工事。

大工の昼食作りもしなければならない。一人だったら、お茶漬けで済ませるが、手伝ってくれている大工や彼の友人のことを考えると、そうもいかない。前夜、仕事から帰宅してすぐに山越えして買出しに行くことになる。樫田には店がないので、どんなに疲れていても、車で一山越さねばならない。これまた重労働で、居眠りしそうな時が何度もあった。

そして、工事の後の掃除も辛かった。

燃やせるごみは、出たはなから燃やしていくが、それでも追いつかない。

いくら布を被せても、工事で出てくる埃はどうしても荷物の間に入り込んでしまう。

工事ですでに疲れきっている身体での掃除は堪えた。それを毎週繰り返すので、とうとう嫌気がさし、最後の方になると、「どうせ、埃だらけになってしまうんや。えい、ママよ。」で、布を被せるのを最初から手抜きし、ひどいときは、掃除さえしなくなってしまった。

これが、この一年のゴミ箱暮らし、住みながら家を造るということの実態である。 

  

                       

南側コンテナ。工事が進むにつれ、「居間」でなくなり、「資材置き場」と化した。これは、かなりましな状態。以前は、足の踏み場を探さねばならなかった。

 

                 

東側コンテナ。これもまだましな方。この二日間で、棚が使えるようになり、大工の来ない日もあったので、その時間を利用して整理することができた。現在、壁の荷物は半減した。→「捨てる技術」

この部屋は、いずれギャラリー機能を持たせるので、荷物は一切なくしてしまう。

 

                     

仕事スペース。作りつけの本棚には、まだ扉をつけていない。地震で本が飛び散らないようにロック式の扉にする予定。

たいした本でもないのに捨てられないので、本棚は手前と奥に二重に詰め込んである。引越しの時、段ボール箱17杯分の本だった。→「捨てる」勇気を!

本棚の前に、囲炉裏茶屋から貰ってきたカーテン生地1ロール。部屋がもう少し片付いたら、これでカーテンを縫う。本当は冬が来る前に縫ってしまいたかった。

                   

扉はまだつけていないが、台所の棚が一応出来たので、床に散乱、もしくは段ボール箱に詰め込んだままの荷物をとりあえず突っ込んでみた。突っんでいくにつれ、床が見え始めたのには、感動。

おお!! ここは、「家」だったのか!!

 

                  

キッチンの上の棚が出来たので、ここぞとばかりに荷物を上げる。ノアの設計士からいただいたシーサー殿が鎮座する“神棚”。

それにしても、羽目板を貼ると、解体現場から貰ってきた窓の古さが目立つよのう。でも、ちゃんと塗装しなおす予定。色は・・・。

 

今、細部の仕舞いはまだとはいえ、家の内部の鉄はほぼ姿を消した。

外壁もスタイロフォームむき出しだが、家らしくなってきた。

断熱にも満足している。

先日、屋外が-5℃のとき、室内が8度あった。(うちは、窓が多く、カーテンもまだしていない)

下に住んでいた時、樫田よりも暖かい地域なのに、室内の気温が7℃しかない時があった。囲炉裏茶屋の離れで暮らしていた時も、屋外-3度の時、カーテンをしていて7℃(グラスウール断熱)だったから、これは、なかなかの断熱状況なのではないか。

安普請の以前の持ち家の断熱材は、グラスウールだったのではないかと今になって思う。

コンテナでも、屋根を工夫し断熱に配慮すれば、夏は涼しく冬は暖かく暮らせることの証明になったのではないか。


 

 


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