碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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日本テレビ「曲げられない女」も今週がラスト

2010年03月16日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

『日刊ゲンダイ』に連載中のコラム「テレビとはナンだ!」。

今週の掲載分では、日本テレビの連ドラ『曲げられない女』について書いた・・・


見出し:
菅野美穂の奮闘が気になるドラマの最終回はどうなる?

コラム本文:
連ドラも最終回が目につく時期になった。

日本テレビ「曲げられない女」も今週がラストだ。

ヒロイン(菅野美穂)は自分の信念に忠実な32歳。9年越しの司法試験に挑戦中で、未婚ながら出産間近でもある。

このドラマの見どころは、一にも二にも菅野の“曲げられなさぶり”だ。納得がいかなければ会社を辞めるし、恋人とも別れる。

また、「私たちが本当に戦わなければいけないのは弱い自分自身なんじゃないの!」てな具合に、自分の思うところをはっきり口にする。

なかなか立派だ。

ただ毎回、突然大声を張り上げ早口でまくしたてるのには、やや閉口。

せっかくの信念の発露もヒステリックな感情の暴発に見えてしまうのだ。

そんな“信念のひと”も男選びに関してはイマイチかもしれない。

妊娠した子どもの父親である弁護士(塚本高史)とは長いつき合いだが、客観的に見て相当軽いのだ。

菅野に「自分の子どもを産んでほしい」と言いつつ、若い秘書(能世あんな)と結婚寸前までいく。

ふと「キイナ」を思い出した。

菅野演じる不可能犯罪捜査官は自分の観察眼とひらめきに自信を持つ女だ。逆に周囲の人の言葉には耳を貸さない。

今回もそれに似ているが、信念を曲げない生き方と単なる意固地は違うはず。その辺りがこのドラマだと微妙なのだ。

どうする?どうなる?最終回。


・・・このドラマ、視聴率が結構いい。15~16%いってるんじゃないかな。

最近は、連ドラの“合格ライン”が、以前の15%から13%まで下がった。

その意味では、日本テレビ大満足の出来ということになる。

でも、中身的には、あまりすっきりしない。

菅野美穂はやはり上手い女優さんなので、それなりに見せてしまうが、ストーリーとしてどうよ?と思ってしまうのだ。

厳しすぎかな?(笑)

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