是枝裕和監督の最新作『怪物』を観てきました。
シングルマザーの早織(安藤サクラ)は、
息子の湊と大きな湖のある町に暮らしている。
湊は同級生の依里と仲が良く、
子供たちは自然の中で
穏やかな日常を過ごしていたが、
ある日学校で喧嘩が起きる。
双方の言い分は食い違い、
大人やメディアを巻きこむ
騒動に発展していき……
一つの出来事も、
それを体験した人によって
感じ方や見方が違ってきます。
この作品は、
三者の視点で
描かれていきます。
黒澤明監督の
『羅生門』スタイル。
切なくて
重いけれども、
そこには
それぞれの「真実」がある。
カンヌ映画祭で
「脚本賞」を受賞した、
坂元裕二さんの脚本が
素晴らしい。
いつもは
自分で書いた脚本を使う
是枝監督ですが、
今回は
大正解だったと思います。
安藤さん、
安定の上手さです。
2人の男の子である
黒川想矢くんと柊木陽太くん、
校長役の田中裕子さん、
教師役の永山瑛太さん、
際立っています。
そして、
坂本龍一さんの音楽。
「怪物」とは
何を指すのか。
新たな
是枝ワールドが
展開されていました。