日本生命
亡き父のエール
前向く娘の感謝
亡き父のエール
前向く娘の感謝
今年、印象に残った秀作ドラマに「透明なゆりかご」(NHK)がある。舞台は地方の小さな産婦人科医院。看護師見習いとしてやって来たのが青田アオイ(清原果耶)だ。
このドラマは死産や中絶といった重いテーマも果敢に取り込んでいた。アオイは悩んだり傷ついたりする妊婦や家族に静かに寄り添っていく。16歳の果耶さんはドラマ初主演ながら、アオイが憑依したかのような熱演を見せてくれた。
そんな果耶さんが、日本生命のCMで父親を亡くした女子高生を演じている。頑張った受験勉強。入試本番では、天国にいる父との思い出がよみがえる。
「父は、何があってもキミの父です。」というメッセージは、大切な人を見守り続けたいという思いそのものだ。そして嬉しい合格。「大学いけるよ。ありがとね」と父に感謝する姿がいじらしい。全国にいるはずの“果耶さん”たちを、そっと勇気づける言葉でもある。
(日経MJ「CM裏表」2018.12.28)