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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

京都で、「実相寺昭雄監督・上映会」開催中 2016.12.09

2016年12月10日 | 映画・ビデオ・映像

京都文化博物館で

私たち実相寺昭雄研究会と京都文化博物館が主催する上映会、「没後10年/生誕80年 鬼才・実相寺昭雄監督 映像の世界~ウルトラマンから仏像まで~」が開催されています。








9日(金)は、上映のほかに、映画評論家・樋口尚文さん、特別参加の俳優・堀内正美さんによるトークショーがありました。司会は研究会の勝賀瀬重憲監督です。




樋口さんも、堀内さんも、監督をめぐる「ここだけの話」を披露してくださり、会場のコアな実相寺ファンは大いに盛り上がりました。

午後の上映は、1960年代にTBS社員として演出したドラマ、「あなたを呼ぶ声」「生きる」「さらばルイジアナ」の3本。

いずれも、「おかあさん」というレギュラー枠での異色作ばかりです。

「さらばルイジアナ」の主演女優は、放送の翌年に結婚することになる、原知佐子さん。そう思って観ると、また、いろんな感慨がありました(笑)。

原さんも、11日(日)のトークショーに特別参加してくださる予定です。


勝賀瀬重憲監督


樋口尚文さん


堀内正美さん






「コピーフェイス」は栗山千秋の代表作になるか?

2016年12月10日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



日刊ゲンダイに連載しているコラム「TV見るべきものは!!」。

今週は、NHKドラマ10「コピーフェイス~消された私~」について書きました。


NHKドラマ10
「コピーフェイス~消された私~」
栗山千明の代表作となるかもしれない

TVリポーターのエイブリーは飛行機事故から生還するが、意識が戻った時、自分が別人になっていることを知る。キャロルという犠牲者と間違えられ、形成手術で彼女の顔にされてしまったのだ。上院議員候補の夫をもつキャロルは、かなりの悪妻だった。しかも、エイブリーは病床で聞いた「夫を殺す」という言葉を記憶していた……。

これは26年前に全米でベストセラーとなった、サンドラ・ブラウンの小説「私でない私」である。作中のTVリポーターを雑誌記者に、議員候補夫人を病院理事長夫人に置き換えたのが、NHKドラマ10「コピーフェイス~消された私~」だ。

記者の広沢和花(栗山千明=32)は美容外科クリニックの不正を暴こうと、理事長(佐藤隆太=36)の妻・芙有子(栗山千明)に接近していた。そして同乗した飛行機が墜落したのだ。当初、事故のショックで記憶を失っていたが、自分が記者であることを思い出す。その上で、芙有子の容姿と立場のまま、“潜入取材”を敢行中だ。

現在、夫は妻の性格の変貌をいぶかしく思いながらも、好ましく感じ始めている。一方、何かを探っている芙有子に目を光らせる者たちもいる。主演の栗山は、ヒロインが持つ“二面性”を演じ分けるという、なかなか難しい役どころに挑戦して大健闘。もしかしたら、彼女の代表作の一本となるかもしれない。

(日刊ゲンダイ 2016.12.07)