碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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活字ジャーナリズムの力を示す、映画「スポットライト」

2016年04月25日 | 映画・ビデオ・映像



映画「スポットライト~世紀のスクープ」を観ました。

アカデミー賞の作品賞&脚本賞受賞作です。


新聞記者たちがカトリック教会のスキャンダルを暴いた実話を、「扉をたたく人」のトム・マッカーシー監督が映画化し、第88回アカデミー賞で作品賞と脚本賞を受賞した実録ドラマ。2002年、アメリカの新聞「ボストン・グローブ」が、「SPOTLIGHT」と名の付いた新聞一面に、神父による性的虐待と、カトリック教会がその事実を看過していたというスキャンダルを白日の下に晒す記事を掲載した。社会で大きな権力を握る人物たちを失脚へと追い込むことになる、記者生命をかけた戦いに挑む人々の姿を、緊迫感たっぷりに描き出した。第87回アカデミー賞受賞作「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」で復活を遂げたマイケル・キートンほか、マーク・ラファロ、レイチェル・マクアダムスら豪華キャストが共演。


「新聞、やるじゃん」「活字ジャーナリズム、大事じゃん」と思わせてくれます。

実話であり、結末もそれなりに知っているつもりでも、観ている間、ずっと緊張感がありました。

脚本がいいんですね。

エンタメ化のためにと、無理やり恋愛をからめたりしないのも好感度高し。

ボストンという街の落ち着いた雰囲気もよかった。

観る前は、「大統領の陰謀」をイメージしたりしましたが、淡々とした描き方も含め、独自の作品として、やはり見事です。


6月に、この作品の上映とリンクした講演をする予定があります。

その詳細はまた、あらためて。