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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

アエラで、テレビの「動物虐待」についてコメント

2013年11月23日 | メディアでのコメント・論評

「演出」で「虐待」する
テレビの「動物虐待」体質

猿の首に釣り糸を巻きつけて無線操縦車につなぎ、引っ張り回すことで、追いかけているように見せる──。

フジテレビは11月1日、そんな「演出」をしたバラエティー番組「ほこ×たて」の放送終了を発表した。同社にとっては、演出によって真剣勝負への信頼性を損なったことが致命的だったという。だが番組制作のために動物へ虐待行為をしたことこそ、より大きな問題ではないだろうか。

 動物保護法に違反か

動物愛護法はこう定めている。「動物が命あるものであることにかんがみ(中略)苦しめることのないように」適正に取り扱うようにしなければならない(2条)。「愛護動物をみだりに傷つけた者」は2年以下の懲役か200万円以下の罰金に処する(44条)。今回の「演出」は、同法違反に問われかねない「事件」だったのだ。

テレビ局によるずさんな動物の取り扱いは少なくない。例えばNHKは2年前の「爆笑問題のニッポンの教養」で、ハムスターを箱に入れて絶叫系マシンにのせ落下させる「実験」をした。NHK広報局はこの実験は「専門家の指導の上で、問題がないことを確認した」とする。だが国際的に提唱されている動物実験の三原則(苦痛軽減、代替法活用、使用数削減)に照らせば、あえてハムスターを使う必要があるとは考えにくい。

日本テレビの「天才!志村どうぶつ園」には、タレントが野生動物を屋内で飼育したり、「生まれたばかりの子犬」をスタジオに登場させたり、動物の生態への配慮に欠けた企画が散見される。

 いい絵、視聴率のため

このような状況はなぜ生まれるのか。動物番組の内情にくわしい業界関係者はこう話す。「視聴率のためです」

動物のありのままを伝えるまじめな内容よりも、犬の赤ちゃんをスタジオに連れてきてタレントがキャーキャー言いながら抱き上げるほうが、ヒット企画としてもてはやされるという。

「撮影の現場では、出演タレントにも見せられないような暴力が動物に振るわれることもありますが、動物を思い通りに動かすためには黙認される。下請け会社のディレクターは『いい絵』を作らないと死活問題。テレビ局の社員は視聴率が出世につながる。そういう構図のなかで、動物にしわ寄せがいく」

米国には、あらゆる映像メディアでの動物の取り扱いを監視するAHAという非営利祖ぞきがある。英国には映画やビデオの撮影に動物を使う際の規制法がある。日本では、民放連の放送基準とNHKの番組基準に動物に関する文言はない。

本誌は在京キー局に、動物を扱う際の内規等の有無を尋ねた。NHKとフジテレビ以外にはあった。それでも、動物への「虐待」はなくならない。

上智大学の碓井広義教授(メディア論)は言う。

「いまや人間に対してむちゃなことはできないが、もの言わぬ動物に対しては無理を強いる風潮が根強く残っている。作り手の都合で動物を好き勝手に扱うことは、もうやめるべきだ」


(アエラ 2013.11.25号 編集部・太田匡彦)


「金曜オトナイト」で、作家の山口恵以子さんと

2013年11月23日 | 金曜オトナイト


11月22日(金)夜10時54分
BSジャパン 「大竹まことの金曜オトナイト」


ゲストは、「月下上海」で松本清張賞を受賞した、作家の山口恵以子(えいこ)さんでした。

「月下上海」は面白い歴史サスペンス小説。

「スキャンダルを逆手にとり人気画家にのしあがった財閥令嬢・八島多江子は、戦時統制下の日本を離れ、上海に渡った。謀略渦巻く魔都・上海で、多江子は憲兵大尉・槇庸平、民族資本家・夏方震など、いわくつきの男たちと出会う」

舞台となる戦時下の“魔都”上海の雰囲気が素晴らしい。

そんな山口さんは、作家となった今も、自称「社員食堂のおばちゃん」の仕事を続けています。

43回のお見合いを経て、現在も独身の55歳。

ざっくばらんなお話が楽しかったです。

























今週の「繁田美貴アナ」