映画『アバター』の興行収入が史上最高を記録したそうだ。
「読売新聞」の記事では・・・
ジェームズ・キャメロン監督が3D(立体)技術を駆使したSF大作「アバター」の世界興行収入が、同監督の「タイタニック」(1997年)を抜き、史上最高額を記録した。
配給会社の20世紀フォックス映画が25日、発表した。
同社などによると、同日現在、「アバター」の世界興行収入は18億5500万ドル(約1670億円)。
「タイタニック」の記録は18億4290万ドル(約1659億円)で達成までに1年半かかったが、「アバター」はわずか39日で更新した。
(読売新聞 2010.01.27)
・・・確かに、普通の映画体験とは、一味違っていたことは、このブログにも書いたけれど(http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/s/%A5%A2%A5%D0%A5%BF%A1%BC)、いやはや1670億円の興行収入。
それだって、もしも製作費が2000億円だったら、赤字だ(笑)。
もちろん、そんなことはなくて、「アバター」の製作費は約300億円だったはず。
これもすごい数字だし、プロデューサーなら使ってみたいが(笑)、これだけ巨額の製作費をかけても、すでに元を取るどころか、差し引き1370億円の利益だ。
というところで、ようやく「こりゃ、すごいや」となる。
「アバター」のプロデューサーであるジョン・ランドーは、これまでも「ダイ・ハード2」や「スピード」などを手掛け、そして成功させてきた人物だが、どこかのインタビューでこんな意味のことを言っていた。
「映画界はコストに比例した料金で商品を売ることの出来ない唯一の業界だ」と。
うん、おっしゃる通り。
数千万円で作られた映画も、何百億円の作品も、同じ1800円の入場料だ。
それを踏まえて、300億円を投じる、いやブチ込むには勇気以上のものがいる。
クリエイティブセンスとビジネスセンスを合わせたもの、さらにプラスアルファ。信念とか、哲学とか、自分の運を信じるチカラとかだ。
まあ、そんなこんなの「史上最高の興収記録」なわけですが、一方で、超低予算で作られた傑作もあれば、莫大な製作費をかけた駄作もある。
映画は、そこが面白い。
「アバター」の3D版はすでに観ているので、今度は“IMAX3D”版を観たいと思っている。