ハザード事典(初版)記述開始2011.5.21 補筆:5/24
この『
ハザード事典』は、まもなくスタートする『
ハザード入門』(連載シリーズ)のために編集したものです。
選択した「
用語・項目」については、『
国土交通省ハザードマップポータルサイト』をはじめとする「関連サイト」より、筆者において抜粋・編集しました。
ただし、[
※G]は「原子力防災基礎用語Weblio辞書」、[
※K]は「国土交通省の用語集」、[
※Y]は「Yahoo(ヤフー)」、[
※W]は「Wikipedia(ウィキペディア)」からの引用・編集です。 ※文字強調・下線は筆者。
この「事典」は、そのつど「加筆・修正」します。ただし大規模の加筆修正でないかぎり「重版」すなわち「二版」以降の表示はいたしません。
<あ行>
◆
埋土地(うめとち):沼沢地(しょうたくち)、河川敷(かせんじき)、谷などを周囲の土地とほぼ同じ高さにまで埋立てて造成した土地。
◆
液状化可能性区域(えきじょうかかのうせいくいき):「液状化ゾーニングマニュアル(旧国土庁)」における「判定基準」に、「
土地条件図」の「地形分類項目」をあてはめ、
液状化可能性を抽出。
◆
液状化現象(えきじょうかげんしょう
):「地震」の際に地下水位の高い「砂地盤」が、「振動」により「液体状」になる現象。これにより比重の大きい構造物が埋もれ、倒れたり、地中の比重の軽い構造物(下水管等)が浮き上がったりする。単に「液状化」ともいう。[※W]
◆
凹陥地(おうかんち):砂利採取跡、溜池跡などの人工的な凹地。
◆
凹地(おうち)・
浅い谷:台地・段丘や扇状地などの表面に形成された浅い流路跡や侵食谷、または隣合う扇状地の境界付近で相対的に低い部分。
豪雨時に「地表水」が集中しやすい。
◆
落堀(おっぽり):過去の破堤洪水の際に洪水流による侵食でできた堤内地の凹地。
<か行>
◆
海岸(湖岸)平野(かいがんへいや)・
三角州(さんかくす):海(湖)水面の低下によって陸地となった平坦地や、河口における河川の堆積作用によって形成された平坦地。
砂、粘土などからなり地盤は軟弱。
◆
崖錐(がいすい) :斜面の上方から崩落してきた岩屑が堆積して形成された急斜面。
傾斜はおおむね15度以上で地盤は不安定。
◆
改変工事中の区域:現在人工的に地形改変が進行中の区域。
◆
崖(がけ):自然にできた切り立った斜面。
◆
崖崩れ(がけくずれ):地中にしみ込んだ水分が土の抵抗力を弱め、雨や地震などの影響によって急激に斜面が崩れ落ちること。突然起きるため、人家の近くで起きると逃げ遅れる人も多く死者の割合も高い。
◆【
火災被害マップ】:
火災が発生した場合の「延焼危険性」の程度を地図上に示したもの。
◆
火山砂防:日本の国土には、地球のわずか0.3%の面積に世界の「活火山」の約1割の108火山が集中。火山周辺地域は、地質が脆弱で、豪雨や火山活動等に伴う土砂災害が発生しやすく、被害が大規模かつ広範に及ぶおそれが高い。そのため、「砂防えん堤」「導流堤」等を重点的に整備するとともに、社会的影響の大きい「29の活火山」を対象に「ハザードマップ」の作成及び配布の支援、監視・観測機器の整備及び監視情報の提供等による警戒避難体制の整備を実施している。[※K]
◆
活断層(かつだんそう):
最近数十万年間に、おおむね千年から数万年の間隔で繰り返し動いてきた跡が地形に現れ、今後も活動を繰り返すと考えられる断層。「断層運動」の「変位様式」によって「4つの基本タイプ」に整理できる。「変位」が軟らかい地層内で拡散した場合、「地表」には「段差」ではなく、「たわみ」として現れる場合があり、これを「撓曲(とうきょく)」と呼ぶ。
◆
活撓曲(かつとうきょく):活断層のうち、「変位」が軟らかい地層内で拡散し、「地表」には「段差」ではなく「たわみ」として現れたもの。「たわみ」の範囲及び傾斜方向を示す。
◆
緩扇状地(かんせんじょうち):「扇状地」に比べて傾斜が緩いものを区別して表示。「扇状地」と周辺の低地の一般面との漸移部や規模の大きい扇状地などがこれに相当。
◆
干拓地(かんたくち):潮汐平地や内陸水面を排水して造成した「平坦地」。記録から干拓したことが明らかな場所を表示。
◆
旧河道(きゅうかどう):「低地の一般面」の中で周囲より低い「帯状の凹地」。
過去の河川流路の跡であり非常に「浸水」しやすく「水はけ」が悪い。
◆
旧水部(きゅうすいぶ): 過去に海や湖沼、池だったところが「埋土」や「盛土」によって改変され「陸化」したところ。
強い地震時には「液状化現象」が生じやすい。
◆
切土斜面(きりどしゃめん):「切取り」によりつくられた「人工の斜面」。
◆
切土地(きりとち): 山地・丘陵地、台地縁などの斜面を、主として「切取り」により造成した「平坦地」。
◆
渓床堆積地(けいしょうたいせきち):河川最上流部の「渓床」に土砂岩塊が堆積した地形。豪雨などに伴う大量の水と一緒に渓流に沿って流下。「
土石流災害」の危険性がある。
◆
洪水(こうずい):大雨・融雪が原因で河川の増水・氾濫により引き起こされる自然 災害(天災)の一種。[※W]
◆
高水敷(こうすいじき):
洪水時にのみ冠水する堤外地(堤防の河川側)、及び
高潮時にのみ冠水する「海岸の土地」。
◆
後背低地(こうはいていち):「自然堤防」や「砂(礫)堆」などの背後に位置し、「河川」の堆積作用が比較的及ばない「低湿地」。
非常に「水はけ」が悪く、「地盤」は軟弱である。
<さ行>
◆
災害時要援護者:必要な情報を迅速かつ的確に把握し、「災害」から自らを守るために安全な場所に避難するなどの災害時の一連の行動をとるのに「支援を要する人々」。
一般的に高齢者、障害者、外国人、乳幼児、妊婦等があげられる。「要援護者」は新しい環境への適応能力が不十分であるため、「災害」による住環境の変化への対応や、避難行動、避難所での生活に困難を来すが、必要なときに必要な支援が適切に受けられれば「自立」した生活を送ることが可能。
◆
砂丘(さきゅう):海岸や大河川沿いの土地に、「風で運ばれた砂」が堆積して形成された「小高い丘」。
「水はけ」は良好。
◆
砂(礫)州・砂(礫)堆(さす・さたい):沿岸流や波浪により作られた砂礫質の高まり。
比較的地盤は良い。
◆
砂防設備:荒廃山地からの「流出土砂」により、下流での河床の上昇による「洪水氾濫」や「土石流」による災害を防止するために設置する「砂防えん堤」等の施設。山腹からの土砂流出を抑制するための山腹工、土砂の流出を調節し、土石流等を捕捉する「砂防えん堤」、河床の侵食を防止し安定させるための「床固工」などがある。近年では、平常時において、下流へ適切に土砂を供給する「透過型砂防えん堤」の整備も進んでいる。[※K]
◆
山麓堆積地形(さんろくたいせきちけい):斜面の脚部に上方から移動してきたものが堆積してできた地形。「土地条件図」には、「麓屑面(ろくせつめん)」「崖錐(がいすい)」「渓床堆積地(けいしょうたいせきち)」「土石流堆(どせきりゅうたい)」「土石流段丘(どせきりゅうだんきゅう)」等を表示。
◆
自然堤防(しぜんていぼう):洪水時に運ばれた「砂やシルト」が、流路沿いまたはその周辺に堆積してできた「高まり」。
周辺の「低地の一般面」に比べて「水はけ」は良い。
◆
湿地(しっち):
地下水位が高く、「水はけ」が極めて悪い「低湿地」。
◆
人工地形(じんこうちけい):切土地、盛土地、埋土地、干拓地など。
◆
推定活断層(地表):地形的な特徴により、「活断層」の存在が推定されるが、現時点では明確に特定できないもの。または、今後も活動を繰り返すかどうか不明なもの。
◆【
震度被害マップ】:
「震度」などの「揺れの大きさ」を地図上に示したもの。
◆
水涯線(すいがいせん):自然状態における「水陸の境界線」。
◆
扇状地(せんじょうち):河川が山地から出た地点に河川が運び出す「土砂」が堆積して形成された扇形の地形。主として「砂礫」からなり、
地盤は良いが、出水時には水害をうける可能性がある。
◆【
総合被害マップ】:
震度・地盤・建物・火災・避難被害等の「地震」に起因する「危険性」の程度を「点数化」して足し合わせ、総合的な危険性を地図上に示したもの。
<た行>
◆
耐震強化岸壁(たいしんきょうかがんぺき):大規模な地震が発生した場合に、被災直後の緊急物資及び避難者の海上輸送を確保するため、「特定の港湾」において、通常のものより耐震性を強化して建設される岸壁。[※K]
◆
台地・段丘(だいち・だんきゅう):「台状」または「階段状」の地形。「台地・段丘」は、「低地」よりも形成時期が古く、また、一般に高い位置にあるものほど形成時期が古い。「
低地」に比べて「河床」からの「比高」が大きいために「水害」を受けにくく、また「地盤」も良いため「震災」を受けにくい地形。「土地条件図」では、高いものから「高位面」「上位面」「中位面」「下位面」「低位面」の5段階に分類し、その「平坦面」の範囲を表示。
◆
高い盛土地:周囲の土地との比高が「約2m以上」の「盛土地」。
◆
高潮(たかしお):
台風や発達した低気圧が海岸部を通過する際に生じる「海面の高まり」。原因は主に「気圧低下」による海面の上昇と向岸風による海水の吹き寄せ。これらを「気象潮」と呼び、「天文潮」すなわち満潮が重なるといっそう潮位が高くなる。これらの効果は湾のように遠浅の海が陸地に入り込んでいる地形で最も顕著に現れるため、
東京湾・伊勢湾・大阪湾などでは過去に大きな高潮災害が繰り返されている。これらの湾では、湾内の海水の固有振動が潮位を更に上げているとの説もある。[※W]
◆
宅地耐震化推進事業:「大地震」が発生した場合に大きな被害が生ずるおそれのある「大規模盛土造成地」の被害を軽減するために行う事業。「
宅地ハザードマップ」等の作成を行い、住民への情報提供を図る。「大規模盛土造成地の変動予測」と「宅地の耐震化工事」を行う「大規模盛土造成地滑動崩落防止事業」がある。[※K]
◆【
建物被害マップ】:倒壊や全壊などの「
建物被害」の程度を地図上に示したもの。
◆
縦ずれ:「活断層」の上下方向の「変位」の向き。相対的に低下している側に短線を付す。
◆
谷底平野・氾濫平野(たにぞこへいや・はんらんへいや):「河川」の堆積作用により形成された「低平な土地」。砂、粘土などからなる部分の地盤は軟弱。
◆
多目的ダム:「ダム」の有する「洪水調節機能」と、「利水補給、発電」などの目的を持つダム。[※K]
◆
湛水(たんすい): 「水田」において、地表排水が完全に行われずに、「停滞状態の水」でおおわれること。[※K]
◆
地下浸透ダム:「透水性」の高い地盤の上に「貯水池」を設け、「河川水」を導水し地下へ浸透させることにより、「洪水時」における河川流量の一部を調節し「洪水被害」を防ぐとともに、平常時における「地下水のかん養」を行うもの。
◆
地形分類(ちけいぶんるい):
生活の舞台である「土地」を、その形態、成り立ち、性質などから分類。「山地」「台地」「低地」「低湿」あるいは「自然の地形」を人工的にどのように改変しているかなどを区分表示。
◆
【治水地形分類図】(ちすいちけいぶんるいず):「治水地形分類調査」は、
河川堤防立地の「地盤条件」を包括的に把握し、さらに詳細な地点調査を行うための基礎資料を得ること。また氾濫域の土地の性状とその変化の過程や地盤高などを明らかにする。
◆
地すべリ:
斜面の一部あるいは全部が「地下水」の影響と重力によってゆっくりと斜面下方に移動する現象。 一般的に移動土塊量が大きいため、甚大な被害を及ぼす。また、一旦動き出すとこれを完全に停止させることは非常に困難。我が国では、地質的にぜい弱であることに加えて梅雨あるいは台風などの「豪雨」により、毎年各地で「地すべり」が発生。「土地条件図」には「地すべり」によって生じた「崖(滑落崖)」と、「すべった土塊の到達範囲(押出しの範囲)」を表示。
◆
地すべり対策:「地すべり」による災害を防止するため、集水井工や杭工などの「地すべり防止施設」の整備を実施している。「地すべり防止施設」は、大別すると「抑制工」と「抑止工」に分けられる。前者は「地すべりの原因」を除去するもの。集水井工、排水トンネル工、集水ボーリング工、水路工等。後者は「構造物」によって「地すべりの安定化」を図るもの。杭工(深礎工)、アンカー工等。[※K]
◆
地盤高(ぢばんだか):特に平野部の「地盤の高さ」を詳細に表現。
1mごとの「地盤高線」のほか、要所には土地の「標高」を表示。これにより、土地が「どの位の高さ」であるか、「比高」や「傾斜」がどうであるか、あるいは「地盤沈下」などによる「
0メートル地帯」がどのように広がっているかなどを読みとる。
◆【
地盤被害マップ】:「
地盤崩落」や「液状化」などの「地盤被害」の程度を地図上に示したもの。砂防関係(地すべり、土石流、急傾斜地崩壊など)を対象としたものは該当しない。
◆
潮汐平地(ちょうせきへいち):「干潮時」に水面上に現われる平坦な土地。
◆
津波(つなみ、津浪):
地震、地滑り、海底火山の噴火、隕石の落下など気象学的要因以外の要因により発生した大規模な水(通常は海)の移動によって引き起こされる「連続した高波」。元々日本語だが、20世紀後半以降は国際的に「Tsunami」と呼ばれている。[※W]
◆
低水敷(ていすいじき)・浜:河川の堤外地のうち「高水敷」よりも低く通常の増水で冠水する土地、あるいは、海岸の前浜で「シケ」の際に波をかぶるような低い部分。
◆
低地の一般面(ていちのいっぱんめん):海岸や河川との比高が小さいため、前述の「
低地の微高地」に比べて浸水しやすく、「水はけ」が悪い。一般に細粒の物質からなり、
地盤は軟弱である。「谷底平野(たにぞこへいや)・氾濫平野(はんらんへいや)」「海岸(湖岸)平野(かいがん:こがんへいや)・三角州(さんかくす)」「後背低地(こうはいていち)」「旧河道(きゅうかどう)」など。
◆
低地の微高地(ていちのびこうち):「
低地」は「台地」に比べて「浸水」しやすく「水はけ」も悪い。また
「地盤」も軟弱。「低地」の中の「微高地」は、「低地」の「一般面」に比べて「河床」からの比高がやや大きい。そのため「水はけ」も良く、また構成物質が相対的に粗粒であり、「地盤」も比較的良い。「扇状地(せんじょうち)」「緩扇状地」「自然堤防(自然堤防)」「砂丘(さきゅう)」「砂(礫)州・砂(礫)堆(さす:れきす・さたい:れきたい)」「天井川沿いの微高地」など。
◆
天井川(てんじょうがわ):「河床」または水面が周囲の土地よりも高くなっている「河川」。
出水すると、周囲の土地は著しい水害をうける可能性がある。
◆
天井川沿いの微高地:人工的に流路が固定された「河川」では、その後も旺盛な堆積作用の結果、「河床」が周囲の「低地」よりも高くなることがある。このような河川堤防に沿って形成された半人工的な「高まり」。
◆
禿赭地(とくしゃち):屋根や山頂で「植生(はにゅう)」がなく、地表面が露出している箇所、あるいは斜面や河床、海岸などで岩体が露出している箇所。「露岩」ともいう。
◆
土石流(どせきりゅう):山腹、川底の石や土砂が「長雨」や「集中豪雨」などによって一気に下流へと押し流されるもの。その流れの速さは規模によって異なるものの、時速20~40kmという速度で一瞬のうちに人家や畑などを壊滅させる。
◆
土石流堆(どせきりゅうたい):斜面上方の山崩れによって生じた土石あるいは「渓床」に堆積していた土石などが大量の水と一緒に渓流に沿って流下し(土石流)、山麓に大成して形成された地形。
土石流堆の見られるところは、土石流による災害の危険性がある。
◆
土石流段丘(どせきりゅうだんきゅう):土石流堆が侵食され、段丘化した地形。
◆
【土地条件図】(とちじょうけんず):「ハザードマップ」作成の基礎情報。大規模な豪雨災害及び東南海・南海地震などの防災対策推進地域を中心に整備。「
2万5千分1」地形図の上に、「地形分類」(山地、台地、低地など)、「地盤高線」(1m間隔の等高線)、「主な防災関係機関」等を重ねて表示。
<な行>
◆
内水(ないすい):
国の領土内にある河川・湖などの内水面のほか、国際法においては、とくに領海を測るための基線の陸地側にある水域をいう。国は、内水を領土の一部とみなして主権のもとに置く。[※Y]
◆
農耕平坦化地:「農耕」に利用されている「平坦化地」。
<は行>
◆
ハザードマップ:
火山噴火や洪水、土砂災害、津波等の自然災害に対して、被害が予測される区域および避難地・避難路等が記載されている地図。 [※K]
◆
被害想定:
災害危険性や自然的・社会的環境要因等の諸条件に基づき、想定される災害に対応した人的被害、構造物被害等を算出する作業。
◆
避難港:「暴風雨」に際し小型船舶が非難のために停泊することを主たる目的として、通常貨物の積卸又は乗降の用に供されない港湾。[※K]
◆
【避難被害マップ】:各種「地震災害」に対し
「避難場所」等までの避難困難性の程度を地図上に示したもの。避難場所や避難路の位置を示しただけのものは該当しない。
◆
頻水地形(ひんすいちけい):
水防上注意すべき地形や完全な陸でない土地。天井川(てんじょうがわ)、高水敷(こうすいじき)、低水敷(ていすいじき)・浜、湿地(しっち)、落堀(おっぽり)、潮汐平地(ちょうえきへいち)等がある。
◆
分水界(ぶんすいかい):
異なる水系の境界線を指す地理用語。山岳においては、「稜線」と「分水界」が一致していることが多く、「
分水嶺(ぶんすいれい)」とも言う。※W
◆
分水嶺(ぶんすいれい):「分水界」に同じ。
◆
平坦化地(へいたんかち):山地・丘陵地、台地などの斜面を主として「切り取り」により造成した平坦地または緩傾斜地。
◆
変形地(へんけいち):「変形地」として崖、壁岩、崩壊地、地すべりなどがある。
◆
壁岩(へきがん):比高の大きな「急傾斜露岩体」。
◆
崩壊地(ほうかいち):斜面または崖の一部が崩壊した跡地。
◆
防災アセスメント:
災害誘因(地震、台風、豪雨等)、災害素因(急傾斜地、軟弱地盤、危険物施設の集中地域等)、災害履歴、土地利用の変遷などを考慮して総合的かつ科学的に地域の災害危険性を把握する作業。
<ま行>
◆
まるごとまちごとハザードマップ:「河川氾濫」時の浸水深や洪水時の避難所等の地域の「洪水」に関する情報の普及を目的として、これら「水災」にかかる各種情報を生活空間である市街地に「洪水関連標識」として表示するもの。地域住民はもとより、旅行社、外国人等にも情報の意味が容易に分かるよう「洪水」「避難所(建物)」「堤防」の3種類の洪水関連図記号を定めている。 [※K]
◆
無人化施工(UCS):「有人」での施工では作業員の安全確保が困難な工事現場において実施する「機械の遠隔操作」等を用いた「無人」による施工。「無人化施工」(Unmanned Construction System)は、土砂災害発生現場、火山噴火活動の続いている地域において迅速な災害復旧作業のために用いられる他、近年では災害対応にかかわらず施工中に安全対策としても用いられるようになってきている。[※K]
◆
メルトダウン:「炉心溶融」に同じ。
◆
免震レトロフィット>:「既存建物」の「耐震性」を改善するために「免震構造」を用いる「耐震改修方法」。建物に免震層を設け、上部構造の「固有周期」を長周期に移すとともに、「上部構造」に伝達される地震による「入力エネルギー」(水平方向)を低減するための免震材料を設置。「免震層」の上部構造への補強工事を大幅に削減できる可能性が高い改修方法。「既存建物」を使用しながらの改修も可能。[※K]
◆
面的防護方式:堤防、砂浜、離岸堤等を「面的に配置」し、高潮、侵食等から海岸を防護する整備方式。災害に対して粘り強く、耐久性に優れ、かつ海辺へのアクセスや景観等に優れている。堤防や消波工のみで海岸線を防護する「線的防護方式」に比して使われる。[※K]
◆
盛土斜面(もりどしゃめん):土を盛ってつくられた「人工の斜面」。
◆
盛土地(もりとち):主として「低地」に土を盛って造成した平坦地。
<や行>
◆
横ずれ:「活断層」の相対的な「水平方向の変位」の向き。
<ら行>
◆
レッドページ:家庭内で防災に関する情報がすぐに取り出せるよう、地域の実情にあわせた「災害情報」(ハザードマップ)や地震時の心得、土砂災害に関する前兆現象等防災・危険情報を「電話帳(ハローページ)」の「冒頭部分」に掲載した「赤枠のページ」。[※K]
◆
麓屑面(ろくせつめん):斜面脚部に上方から徐々に移動してきた岩屑や風化土が堆積して形成された「緩斜面」。
◆
炉心溶融(ろしんようゆう):「原子炉冷却材」の「冷却能力」の異常な減少、あるいは「炉心」の異常な出力上昇により、燃料体が過熱し、かなりの部分の「燃料集合体」または「炉心構造物」が「溶融」すること。または「炉心損傷」により生じた破片状の燃料が、原子炉冷却材の冷却能力の喪失により溶融すること。「メルトダウン」と同義。 [※G]
<わ行>
◎関連用語事典・辞典(ハザード、防災、危機管理関連)
【原子力防災基礎用語 Weblio工学】