昌栄薬品です
渡辺武著 わかりやすい漢方薬 身体のバランスを考える より
大男総身に血が回りかね
最近「太り過ぎて困る」という訴えをよく聞きます。
肥満体の人はいろんな障害を起こす恐れがあるので油断できません。
ひとつ実例を紹介しましょう。京都の陶芸家のAさん―この方は太った方で、二年ほど前、脳出血で倒れ半身不随になりました。
入院治療して一応良くなったのですが、右手にしびれが残って仕事ができなくなりました。
Aさんは真剣に自殺まで考えました。
このような症状に効力がある薬の一つが『防風通聖散』です。
Aさんは二ヵ月余りで体重が六、七㌔減り、身体が締まってしびれもとれて、大変に喜ばれました。
Aさんの当時のカルテを紹介しますと、次の表の通りです。
Aさんのカルテ(2年前)
身長165cm 体重75kg
体質:冷えのぼせ 性質:短気 全身:疲れやすい 皮膚:汗かき 血圧:高い 大便:快便でない 頭:重い 首肩背:肩こる
この症状は、肥満体質の人に共通したもので、自分が太り過ぎかどうかを計る目安となりますから、知っておくと便利です。
それは、身長から一〇〇を引いた残りの数字が標準体重と考えていいわけです。
たとえば、身長一六〇センチの場合、一六〇マイナス一〇〇、つまり六〇㌔が標準です。
ただし、背の低い人で、一五〇㌢以下の場合は、さらに一割引いた数字、つまり一五〇マイナス一〇〇=五〇、その一割の五を引いた四十五㌔が標準となります。(現在は身長メートルの二乗×22が標準体重)
肥満体とは、太っているだけに全身に血が十分回りにくいわけです。
したがって十分に血液を送るためには、いつも常人以上に心臓が働かなければなりません。
片足一本分ぐらい太っている人、両足分も太っている人がいます。
人間は電気や水道ではありませんから、太っている部分だけ時間給水や停電というわけにはいきません。
生きている限り余分に心臓を動かさなくてはならないのです。
「大男総身に血(知恵)が回りかね」という状態です。
しかし、人間の心臓は一つですから、あまり働かせ過ぎると空回りして、オーバーヒートすることになります。
ですから、太った人は、身体が大きいだけ絶えず忙しく血液を送らねばならないし、そのために栄養も人より多く摂らなければ身体を維持できなくなるわけです。
食事の量が多くなれば老廃物も多くなり、それが出し切れないで体内にたまってくると、「水滞」とか「血滞」が起ってくるのです。
太った人はそれだけ寿命が短くなるのは当然ですし、昨日まで元気にしていた人が、コロリと心臓マヒや狭心症で倒れたりするのは、見かけ倒しで心臓がオーバーヒートしていたことが原因なのです。
先に問題の多い肥満体のことを説明しましたが、人間には肥満型がいれば、やせ型もいます。やせ型の場合、今度は心臓に問題は少なく、問題なのは水の停滞です。
水分代謝が順調に行われないため、栄養の吸収が悪いのです。胃や腸はチャブチャブになっていて、いくら食べても素通り同様という状態です。
これは摂った物を体外へ出す機能のバランスが崩れている証拠なのです。
肥満型とやせ型の二つのタイプを漢方で扱うには、肥満型は、四六時中寝ても覚めても人一倍心臓に負担がかかっているのだから、それを助けるために血液循環を助けたり増血作用のある寒性の血剤(苦味剤)や温性の血剤「川芎(せんきゅう)」だとか「当帰」を入れなければなりません。
やせ型は水分代謝が悪いわけですから水剤を入れるのが原則になります。
普通、症状にもよりますが『クラシエ薬品療方調流』や『苓桂朮甘湯』などを用いることになるのです。
肥満とやせでは同じ病名、病症でも漢方処方が全くちがってくるのです。
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