アイリス・マードック/鈴木寧訳 1979年 白水社
丸谷才一の古いエッセイかなにかに出てきたので、読んでみようと思ってたら、ことし3月ころだったか初めて行った古本屋で見つけることができた。
原題「Under the Net」、1954年の作品。著者は1919年ダブリン生まれの女性、女性なんだ、本探してるあいだ気づかなかった、そういやアイリスって女性名だ。
冒頭、「レイモン・クノーへ」って献辞がある、レイモン・クノーの文体練習っていうのも、読んでみたいんだが、まだ見つけられずにいる。
物語はおもにロンドンが舞台で、語り手の「ぼく」は、ジェイムズ・ドナヒューって名前の、本人による紹介にいわく、「今では三十歳を少し出たところで、才能はあるのだが無精者である。頼まれ仕事の雑文で暮しを立てており、創作も少しは手がけているが、このほうはできるだけ少しにしている」作家。
背は低いけど、やせ型で均整のとれた体格で、髪は金髪で、妖精のようにかど張った面だち、ジュウドウが得意。
で、話のしょっぱなで、部屋に住まわせてもらってた女性から、あんたぢゃないひとと結婚するんだから出てってくれって追い払われて、相棒といっしょにむかし仲良くしてた歌手と女優の姉妹を訪ねてったりする。
前にクスリの試験のバイトかなんかで知り合った旧友がいて、そのちょっと変わった知性との会話を本にして出版したんだが、それはあまり売れないし、その男とも会いたいんだが勝手に本にしたしでちょっと気おくれしたり。
その友だちを探して夜通しロンドンの街で飲み歩いて、明け方近くに突然テムズ川で泳いだりとか、不思議な行動をとるひとだ。
そのうち自分の手がけたフランスの翻訳を、ほかのひとが勝手にアメリカの映画会社に売っちゃおうとするトラブルから、関係者の家から犬を盗みだしたりとか、変わった展開になる。
それほど特別おもしろいとは思わなかったけど、まあ読み進んでいくのに退屈させられることはなかった。
丸谷才一の古いエッセイかなにかに出てきたので、読んでみようと思ってたら、ことし3月ころだったか初めて行った古本屋で見つけることができた。
原題「Under the Net」、1954年の作品。著者は1919年ダブリン生まれの女性、女性なんだ、本探してるあいだ気づかなかった、そういやアイリスって女性名だ。
冒頭、「レイモン・クノーへ」って献辞がある、レイモン・クノーの文体練習っていうのも、読んでみたいんだが、まだ見つけられずにいる。
物語はおもにロンドンが舞台で、語り手の「ぼく」は、ジェイムズ・ドナヒューって名前の、本人による紹介にいわく、「今では三十歳を少し出たところで、才能はあるのだが無精者である。頼まれ仕事の雑文で暮しを立てており、創作も少しは手がけているが、このほうはできるだけ少しにしている」作家。
背は低いけど、やせ型で均整のとれた体格で、髪は金髪で、妖精のようにかど張った面だち、ジュウドウが得意。
で、話のしょっぱなで、部屋に住まわせてもらってた女性から、あんたぢゃないひとと結婚するんだから出てってくれって追い払われて、相棒といっしょにむかし仲良くしてた歌手と女優の姉妹を訪ねてったりする。
前にクスリの試験のバイトかなんかで知り合った旧友がいて、そのちょっと変わった知性との会話を本にして出版したんだが、それはあまり売れないし、その男とも会いたいんだが勝手に本にしたしでちょっと気おくれしたり。
その友だちを探して夜通しロンドンの街で飲み歩いて、明け方近くに突然テムズ川で泳いだりとか、不思議な行動をとるひとだ。
そのうち自分の手がけたフランスの翻訳を、ほかのひとが勝手にアメリカの映画会社に売っちゃおうとするトラブルから、関係者の家から犬を盗みだしたりとか、変わった展開になる。
それほど特別おもしろいとは思わなかったけど、まあ読み進んでいくのに退屈させられることはなかった。
