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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

ホーキングの最新宇宙論

2015-04-01 20:20:20 | 読んだ本
スティーブン・W・ホーキング/監訳・佐藤勝彦 1990年 日本放送出版協会
副題は「ブラックホールからベビーユニバースへ」。
最新宇宙論ったって、もう25年も前のものだけど。
(時の経つのがあまりに速くて、今しばし茫然としてしまった。)
『ホーキング、宇宙を語る』は世間からは3か月遅れで手にとることになったんだけど、これは第1刷を持ってますね、遅れまいと思ったのか、続編をものすごく期待してたのか。
ただ、同年に来日したときの講演をはじめ、いろいろ集めて出されたような本なんで、まあ商業主義の産物のような気がしないでもない。
ま、どっちにしろ、勢いよく手に入れたわりには、私はそのとき一度読んだだけで、あと読み返した記憶は全然ないけど。今回実にひさしぶりに読み返した。
講演をいくつかまとめたものなので、内容の重複とかもあるが、それはべつに気にならない。文章としては、一般的な科学に関するものより平易な感じがする。
でも、なかみは難しくて、わからないことばかりだけれど。
たとえば、
>たとえば、宇宙の状態を特定するユークリッド的経路の型が、遠方で平坦なる無限の空間であるとします。この型は、大きさが有限で閉じた空間と、それとは離れていてつながりのない、遠方で平坦になる無限の空間があるようなユークリッド的経路を含むことになります。このようなつながっていない空間を、この型から除外することはできません。なぜなら、何個所かが細い管でつながっている連結した空間と見なすことができるからです。
とか言われても、なんのことだか、私には。
でも、ワームホールとかベビーユニバースとかってのを、二次元の図で表してたりしてくれるんで、意外とイメージにはたらきかけてくるものはあるかも。
ベビーユニバースとか虚時間とか、学問において、言葉、「フィクション」を駆使することは大事だよね。
(>「フィクション」とは、嘘のことではない。その内容の真偽はともかくとして、さしあたって当面の役に立つことだけを目的として生産される、とりあえずの言説のこと …『知のモラル』p236から。使い方あってるかな、俺?)
各章のタイトルは以下のとおり。
「ホーキング・私の半生」
「ブラックホールとベビーユニバース」
(Black Holes And Baby Universesという英語版も掲載されてる。)
「宇宙の始まり」
「時空の涯て」
「虚時間」
「時間の矢」
「ブラックホールの量子力学」
「物理学の統一」
コメント
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