鎌倉市議会議員 納所てるつぐブログ

日々の議員活動でのできごとや思ったことをつづっています。

「あつい」一日

2006年08月05日 | Weblog
横浜駅近くのかながわ県民センターに出かけてきました。
ここでは第13回AIDS文化フォーラムin横浜が行われています。
主催である組織委員会は横浜商工会議所、いのちの電話、横浜のJC、YMCA,などで構成され、神奈川県が共催しているものです。

今年は、エイズと宗教について、また社会問題では夜回り先生で有名な水谷修先生の講演などのほか、エイズや薬物、非行、人身売買などを取り上げた映画の上映などもあり、会場の会議室をフルに使い、数え切れないほどの講座が行われていました。
展示コーナーもあり、多くのNPOがブースを構えていましたが、高校生の参加も多く、たのもしい限りです。

私は映画上映とその中でのトークイベントを参観しました。
昨年のフォーラムで、エイズ検査を呼びかけたところ、会期中425名が検査に臨んだそうです。
その結果、B型肝炎が9名、梅毒が58名、そしてHIV感染者が9名だったそうです。
ここで、注意したいのはHIV感染者の増加も非常事態ですが、梅毒や淋病、クラミジアなどの性感染症にかかっている人も若者に急増しているという事実です。
そこには高校生などの青少年を惑わす大人の影が見え隠れします。
学校現場での性教育のあり方を論議する以前に、性の正しい知識を普及する社会教育の充実もなんとかしなければならないでしょう。
子どもよりも大人の知識、認識のお粗末さの方が問題を深刻化させているように思います。

エイズや薬物問題などには身近な地域の取り組みがもっと必要だと感じましたところ、会場で名古屋でエイズサポート活動をしている「ANJEL LIFE NAGOYA」方に、直接お話を聞くことができました。
彼はゲイ・ムーブメントでのエイズ防止キャンペーンを精力的に行っている人で、名古屋市の協賛まで勝ち取っています。
しかし行政の応援をもらったからといって、その運動に理解の輪が広がるわけでもなく、偏見からキャンペーン会場を直前に断られたりということもあり、苦労の連続だそうです。

男女共同参画を推進することだけでも、推進反対のバックラッシュがあるなかで、ゲイ・ムーブメントはさらに理解が得られず、ゲイでHIV感染、さらにエイズ発症となると、その理解者はかなり限られてくるそうです。

彼の「あつく」語る姿に、セクシャリティによる差別や無理解は、どこまで存在するのか、なまじ知った気でいた私は、ずいぶん考えさせられました。

夜は、地元での第3回ふかさわ夏まつりにでかけました。

地域のみなさんによる手作りのおまつりで、今年で3年目です。
石渡市長もかけつけ、ひとことご挨拶されていました。
恒例の灯籠流しでは灯籠を運ぶお手伝いさせてもらいました。
灯籠流しと深沢ズンドコおどり、そして地元の手作り御みこしも繰り出して、楽しみましたが、家族連れの楽しいおまつりの雰囲気と、昼間聞いたエイズや非行青少年の話が、対極にあるような気がしました。

昼も夜も「あつい」空気に触れました。