鎌倉市議会議員 納所てるつぐブログ

日々の議員活動でのできごとや思ったことをつづっています。

鎌倉市議会2月定例会が閉会しました。

2012年03月23日 | Weblog
平成24年度鎌倉市一般会計予算などを審議していた鎌倉市議会2月定例会が22日、最終本会議を開き予算を修正、その他予算関係議案を可決して閉会しました。

2月定例会では議員提案による鎌倉市自転車の安全利用を促進する条例が可決されるなどの動きがありましたが、予算に関しては議員からの修正が提案され、修正案が可決、修正部分を除く予算原案も可決されました。

修正部分では、新しいごみ焼却施設の整備を検討するための委託料1575万円を、逗子市との広域化協議との整合性がとれないことや、新しい焼却施設の用地の選定のあり方も不明確な状況ですべてを検討することの問題が指摘され、基本構想策定に係る委託料として552万円へと減額修正されましたが、予算特別委員会が散会したのち、最終日前日に、歳入のなかの雑入に逗子市からのごみ焼却受入費用が含まれていたことが発覚し、観光厚生常任委員会で環境部からの報告がありました。

予算委員会で広域ごみ処理の問題と新しい焼却炉のあり方について詳しく審議していたにもかかわらず、逗子市の焼却施設延命化工事にかかわる焼却ごみ処理の受け入れの予算が歳入に含まれていたことは知らされていなかっただけに議会側の反発が大きく、本会議を休憩して続けられた観光厚生常任委員会で市の対応を求めることとなり、再開本会議冒頭で市長からの遺憾発言があってようやく審議が始まりました。

予算関連議案が採決されたのち、一部議員から予算に関し、職員給与の地域手当の削減を求める付帯決議案が提出されましたが、少数賛成にとどまり否決されました。

付帯決議では平成24年度中に職員給与の地域手当削減を求めるというものでした。
地域手当の削減の必要性はあるものの、急激な給与削減が一定割合を超えてしまうと違法性が生じるという問題があります。

まずは労使交渉において合意を得ること、それ以上に現行の給与体系を根本から見直し、高額といわれる鎌倉市の職員給与を市民が納得する給与体系にしていくことが必要であると考えます。

職員の平均年齢が高いなどの事情はあるものの、官民格差が広がってきた以上、市長は格差是正など適正な給与体系の確立にもっと真剣に取り組む必要があります。

その後、市議会委員会条例改正の提案があり、全会一致で可決されました。
次回から私の所属する文教常任委員会は教育こどもみらい常任委員会になります。


予算特別委員会の日程終了

2012年03月16日 | Weblog

現在開会中の鎌倉市議会2月定例会で提案されている平成24年度鎌倉市一般会計予算を審査していた一般会計等予算特別委員会が15日、まとめを行い審査を終了しました。

来年度予算では防災が中心のテーマとなりましたが、懸案のごみ処理行政や待機児童対策など深夜に及ぶ審査も行われました。

ごみ処理行政では、本年度から進められていたごみ処理基本計画の進行の遅れが指摘され、1年もたたずに来年度の計画に修正が加えられていることが追及されました。

15日の理事者質疑では午前午後にわたる質疑が行われ、多くの項目で市長など理事者に対する質問がありました。

その後、公明党の西岡幸子議員など委員4名から予算の修正案が提案されました。

修正内容は3点で、1点目には総合防災事業で避難所用間仕切りの購入が4セットになっていたものを25か所のミニ防災拠点すべてに配備すべきとして25セットに増額修正されました。

2点目、3点目はいずれもごみ処理行政にかかる事業で、まず家庭用生ごみ処理機購入費補助金では、23年度予算で4000万円の予算を1500万円に減額修正したにも関わらず、本年度実績が1200万円台にとどまっている状況を踏まえ、約3500万円の予算を実情に合わせて2000万円へと減額修正しました。

さらに新しいごみ焼却施設の整備を検討するための委託料1575万円についても、逗子市との広域化協議との整合性がとれないものであり、新しい焼却施設の用地の選定のあり方も不明確な状況ですべてを検討することが指摘され、まずは現時点における基本的な方針について検討する基本構想策定に係る委託料として552万円へと減額修正されました。

修正案の提案ののち質疑が行われ、7会派のうち公明党など5会派の賛成多数で修正案が可決されました。

そののち修正部分を除く予算原案も可決され、その他予算関係18議案もすべて可決されました。

これら諸議案は22日に予定されている最終本会議で採決されます。

震災1周年の日に

2012年03月11日 | Weblog
大地震と直後の大津波、福島第一原発の事故と多くの被害の記憶がいまだに生々しい東日本大震災から丸1年の3月11日、私も多くの皆さんと同様に、追悼の一日を過ごしました。

そんな中、鎌倉市教育委員会主催で鎌倉市体育協会が主管する「鎌倉市演武会」が11日、鎌倉武道館で行われ、議長や同僚議員、そして市長とともに出席してまいりました。

昨年の演武会は震災直後であったため、やむなく中止となり2年ぶりの開催となりました。

出演は鎌倉市体育協会に加盟する弓道、なぎなた、柔道、太極拳、少林寺拳法、居合道、合気道、剣道の連盟および協会の選抜メンバーで、日頃の修練の成果を見事な技とともに披露してくれました。

始めは弓道場で鎌倉弓道協会所属のメンバーで今回昇段を果たした5名が持的射礼(もちまとしゃれい)を披露してくれました。

入場から的を射て退場まですべて作法にのっとった一糸乱れぬ演武は厳かな儀式で、武道の精神そのものを体現しているようでした。

武道場では女性剣士中心のなぎなたの披露、そして柔道では中高生中心に基本動作から投げ技までを紹介、太極拳では見事な呼吸法による武術と太極拳体操を披露してくれました。

太極拳の演技終了後、午後2時46分、会場のみなさん全員が起立して、東日本大震災でお亡くなりになられた方々の冥福を祈り、1分間の黙とうをささげました。

その後、少林寺拳法、居合道、合気道、そして剣道の演武が披露されました。

すべてに貫かれているのは、「礼」の精神で、入場から演武、退場にいたるまで礼法が尽くされている様子に、心が洗われました。

鎌倉市自転車の安全利用を促進する条例が可決されました。

2012年03月07日 | Weblog

議員有志による政策法務研究会が推進してきた議員提案による「鎌倉市自転車の安全利用を促進する条例」が7日、鎌倉市議会本会議において全会一致で可決されました。

2010年6月から取り組んできた議員提案による政策条例が1年9か月の準備期間を経て、成立させることができました。

始めは私を含め4人の同期の議員が議会改革について議論をするうちに、議会側から政策提案をしていかなければならないという共通認識となり、そこからのスタートとなりました。

そして財団法人地域開発研究所主任研究員の牧瀬稔先生をお迎えして政策条例のあり方についてお話を伺う中、議員提案の条例制定の困難さも学びました。

ただ始めから条例提案ありきでは本末転倒であるとして、鎌倉市の課題をより深く学んでいこう、そして多くの議員にも呼びかけて研究していく中で、本当に必要な政策を、行政ではなく議会側から発信していこうというスタンスで始めました。

まず政策法務研究会の発足については、議長を通じて全会派、全議員に呼びかけ、参加を募りたいと申し入れたところ、当時の議長が各派代表者会議に諮ってくださり、呼びかけてくださいました。

そして全7会派、無所属議員も含め、28人中17名の参加をもって政策法務研究会が発足しました。

その後、議会事務局も局長を筆頭に全面バックアップしてくれる中、何度も会合を重ね研究政策を絞り込みました。

多くの意見が出る中、観光、商店街振興、こどもの権利、自転車の安全利用の4部門に分かれ、調査活動を始めました。

ちなみに自転車の安全利用を主張したのは我が会派の西岡幸子議員でした。

議員それぞれが多忙であることから、その間の連絡は、メーリングリストを活用して情報交換を行い、各方面にヒアリングを重ねながらの調査活動でした。

その後、各チームから報告を重ねる中で、研究テーマを1つに絞ることになりました。
そして各会派がもっとも共通認識がもてるテーマということから、自転車の安全利用について、さらに調査活動を行うことになりました。

視察では、自転車条例を提案しているさいたま市議会を訪ね、提案会派から当時継続審議中の自転車条例の策定状況などを聴き、意見交換を行いました。

また神奈川県警、鎌倉・大船両警察署、鎌倉商工会議所、鎌倉観光協会、交通安全協会、高齢者団体、大規模小売店舗、自転車小売事業者、鎌倉市教育委員会など関係各方面へのヒアリングを行いました。

さらには、議会事務局の紹介で前衆議院法制局参事、早稲田大学エクステンションセンター講師の吉田利宏先生を何度かお呼びして、条例策定作業の前後からご教示をいただきました。

そして昨年の年末、何度かの書き直しを経てパブリックコメントを募ることになりました。

折しも、年末から年始にかけてマスコミで自転車の安全利用に関する報道が相次ぎ、市民の関心も高くなってきましたので、パブリックコメントを募るには絶好の機会となりました。

といっても政策法務研究会は任意の団体ですのでパブリックコメントに市議会や鎌倉市のホームページを使うことはできません。

そこで政策法務研究会のホームページを立ち上げることになりました。

http://kamakurapolicy.com/index.html

パブリックコメントは2月定例会の前に済まさなければ提案できませんので、デザイナーに無理にお願いして年末年始に作成作業を行い、1月上旬に公開することができました。

驚いたことに開設2日目に二人の方からコメントをいただきました。
その後議会事務局へのFAXや議員へのメール送付などがあり、パブコメとしては4件のコメントをいただくことができました。

研究会メンバーではコメントや市役所の交通政策課など各方面からのヒアリングをもとに、さらに修正作業を重ねました。

しかし議会には法制担当の職員がいませんので、条例の構成や条文の表現のあり方などにかなり苦心することになりました。

そこで、行政側に相談したところ、特別な配慮をいただき、市の法制担当にお願いして鎌倉市の条例の策定のあり方を教えてもらうこともできました。

法制担当の職員は条例条文の是非には立ち入らず、条文のあり方や表現方法など技術的な策定のあり方について、親切にアドバイスしてくれました。
おかげで鎌倉市の条例には鎌倉市の作法があるということも認識しました。

そして条例提案が間に合い、2月29日の建設常任委員会での審査を経て、本日の本会議の採決となりました。

採決の際、議会事務局長の「総員挙手」の声に、うれしくも安堵の気持ちがこみ上げてきました。

ここに至るまで、本当に多くの方々のご協力をいただきました。

提案者の一人として、ここに深く感謝申し上げます。

この条例が、鎌倉市の自転車の安全利用の促進に本当に寄与するよう、これからが本番であるとして取り組んでまいります。