ゲッチョのコラム

カマキリ広報パートⅡからゲッチョのコラムにタイトル変更しました。再開します。よろしくお願いします。

取材旅~インドネシア Vol.2

2019-03-31 19:35:18 | イベントその他
種子を粉砕し、蒸して、脂をしぼる。搾りかすは、まるでチョコレートケーキのよう(写真)。

搾った脂は、最初は液体だが、やがて常温で固化する。食用として利用できる、森のバターだ。(ばたばたしていて、買い損ねてしまった)


取材旅~インドネシア・カリマンタンへ~ Vol.1

2019-03-30 16:30:39 | イベントその他
4月から怒涛のような仕事漬けの暮らしが始まりそう。

最後の機会・・・ということで9日間ほど学外に出る時間を許してもらった。
行先はインドネシア・カリマンタン。
もちろん、純胡椒のノリトの手引きだ。
去年の秋から、「今年はどうやらテンカワンの一斉開花らしい」という話をノリトがしていた。
テンカワンというのはフタバガキのことだ(ただし、後でわかったのだが、フタバガキの中でも種子が大きく、搾油ができる種類を限ってイバンの人々はそう呼んでいるようだ)。
森に降り積むフタバガキの実。
「なんでもそのときは、猪もふだんにないくらい脂がのるし、川の魚も実を食べて、ぱんぱんに太るらしい」
ノリトはそんなことも言う。
それは見てみたい。
一斉開花は何年かに一度の出来事。
いつでも出会える現象ではないのだ。

行は飛行機を5回乗り換える。
帰りは6回乗り換えた。
計11回、飛行機を乗り継ぎ、森に行く。
結果から言うと、テンカワンの一斉落果は、すでに一か月前に終わったあとだった。
それでも森には芽生えが伸び始め、村々の家の軒先には、収穫したテンカワンの実の羽や殻が散らばっていた。
森を歩いたのは、実質4日間。
その中の出会いを、少し紹介したい。



写真は、大型の実をつけるフタバガキ(テンカワン)。これは村人の収穫していたもの。
そして、村の集会場の一角に積み上げられた、収穫したテンカワンの種子

海からの贈り物

2019-03-16 20:28:27 | イベントその他
漁師をしている、自由の森の卒業生、ポンからのクール便がとどく。
何かしら?とあけてみたら、あやしげなフクロがたくさん。
うわお。
とりいそぎ、箱ごと大学へ。
まずは、大学の冷凍庫の整理。医学用の冷凍庫なので、霜取り装置がついていない。扉を開けると、トレイが氷り漬けになっていて取り出せない。トンカチでぶったたいて氷を割る。ようやくトレイを取りだしたら、今度は入れっぱなしになっていた魚なんかを、一部取り除く。学生実習用にとっておいたけど、使わなかった物だ。理科室裏の畑に穴を掘って、使わない魚を埋め、一段落。
ようやくポンの箱の中身を取り出す。
一番うれしかったのは、マグロの胃袋。マグロといっても深海性のメバチのものだから、きっとへんてこな魚が入っているだろう。そして、大きなイカみたいな塊がある。あとはサメの胎児??
ポンに電話をしてみる。
「イカ?ああ、ダイオウイカの触椀。それとヨシキリザメの胎児。あんまりみたことないかもって」
うおう。
ダイオウイカって……。
とりあえず、塊のまま冷凍しておいて、そのうちゆっくり拝見させてもらおう。
まだある。
石やら貝やらがごろごろと入っている袋(写真)。

そういえば、ポンはサンゴ網もやっているっていっていたっけ。深海性の宝石サンゴをからめて採る網にひっかかったがらくただ。
汚い貝は、クマサカガイ。子どもの頃、図鑑を見てあこがれたけれど、海岸ではついぞ拾えなかった貝のひとつだ。汚いように見えるのは、貝殻の表面に海底に転がる貝殻や石をはりつけるから。そして、ミョウガガイもある(写真)。

カイとは名前がついているけれど、フジツボに近い甲殻類の仲間だ。ミョウガガイは、以前、沖縄の地層の中から殻の化石を拾い出したことがあった。完全な形をしたものを手に取ることができて、これまたカンゲキ。
とりあえず、お宝を冷凍庫にしまい込む。
これから折に触れ、宝箱を空けてみることにしようか。

新刊

2019-03-16 20:23:27 | イベントその他
館山へ。
沖縄にいるとわからないが、本土も春っぽくなっていた。母親の様子を見ての合間、近所を歩いて、ツクシやセリ、フキノトウをつむ。
と、ホタルカズラの花が咲いていた。小学生のとき、亡き父につれられて近所の山を歩いたときに、初めて目にした花。こんな美しい花が、野山に咲いているなんてとカンゲキした。このときに見たシダのヒトツバともども、僕が植物好きになるきっかけを与えてくれたものだ。


沖縄へ戻る途中、東京で本屋による。
本はたくさんあるけれど、なかなか買おうと思う本がない。
結局、いつものごとく、内田樹さんのコーナー辺りをうろうろ。内田樹編『転換期を生きるきみたちへ』を買う。


子どもむけの読み物本をだした。
『ゲッチョ先生のトンデモ昆虫記』(ポプラ社)
こども向けの読み物は久しぶりだけれど、なかなかむずかしくて、原稿を書いてから本になるまで1年以上かかってしまった。