『愛と哀しみのボレロ』(1981)
フランス/カラー/シネスコ/3h05/DCP
監督・脚本:クロード・ルルーシュ
音楽:ミシェル・ルグラン、フランシス・レイ
出演:ロベール・オッセン、ジェラルディン・チャップリン、ジェームズ・カーン
●81年カンヌ国際映画祭 高等技術委員会グランプリ
【作品概要】
モーリス・ベジャール振付のボレロが スクリーンに甦る
1936年から、半世紀にわたる音楽家4家族の大河ドラマ。フランス、ドイツ、ソ連、アメリカに生まれた音楽家たちが運命に翻弄され、やがてパリのトロカデロ広場に邂逅する。ラヴェルの「ボレロ」を、ベジャールの振付でジョルジュ・ドンが踊るラスト15分が圧巻。(アルテリオHPより)

【感想レビュー】@theater
もう凄かったです…!!!!
何が凄かったって、圧倒的なエネルギー!!‼
この、モーリス・ベジャール振付のボレロというのを、講義の資料映像か何かで観た記憶がうっすらあるのですが…。これは是非ともしっかり観たいと思って行きました
第二次世界大戦からアルジェリア戦争、そしてその後の十数年を3時間で駆け抜けるので、もうもう怒涛の勢いです
さすがにアルジェリア戦争以降は端折った感もあったけど、どうやらオリジナル版は4時間もあるらしいので、その辺りをカットしたのかなぁ…
フランス、ドイツ、ソ連、アメリカの4ヶ国を舞台に、同じ戦争に直面しているそれぞれの家族や仲間達の物語が、音楽を通して、そして世代を交代して、紡がれていきます。
とにかく登場人物の多い群像劇で、一人二役で親子を演じていることも多く、混乱してしまうこともあるのですが、そんな事は、もはや些細なポイントに過ぎません。
冒頭とラストのボレロのシーンはもちろんのこと、他にも印象的な数々のシーンがあります。
パリのキャバレーのキラキラしたシーン。お洒落で粋な大人達。音楽は溢れ、躍動感あるダンスからは生命感が満ち溢れています。スクリーンが弾けるほどのエネルギーでした
戦争のシーンは一転、溢れていた音楽が影を潜め、暗く、重苦しい空気が辺りを包みます。その対比は胸に迫るものがあります。
戦後のパリ東駅。収容所から引き揚げてくる人達の列車と、ドイツ兵の捕虜がこれから乗っていく列車が並んで停車しているシーンの臨場感。。
戦後のアメリカ。仲の良いご近所さんが集う一角。兵隊に行った息子達の戦死の知らせを郵便配達人から受け取る家族がいる一方で、任務から帰還する夫をサプライズパーティーで迎える隣人のシーンなど。。
時を同じくして、それぞれの物語が展開されていく描写がとっても素晴らしくて引き込まれていきます。
そして例のパリのボレロのシーンへと繋がっていき、空間や時間をゆうに越えていく芸術の圧倒的な存在感に、改めて畏怖の念を抱きました。
凄い映画を観た‼という充実感でいっぱいです
フランス/カラー/シネスコ/3h05/DCP
監督・脚本:クロード・ルルーシュ
音楽:ミシェル・ルグラン、フランシス・レイ
出演:ロベール・オッセン、ジェラルディン・チャップリン、ジェームズ・カーン
●81年カンヌ国際映画祭 高等技術委員会グランプリ
【作品概要】
モーリス・ベジャール振付のボレロが スクリーンに甦る
1936年から、半世紀にわたる音楽家4家族の大河ドラマ。フランス、ドイツ、ソ連、アメリカに生まれた音楽家たちが運命に翻弄され、やがてパリのトロカデロ広場に邂逅する。ラヴェルの「ボレロ」を、ベジャールの振付でジョルジュ・ドンが踊るラスト15分が圧巻。(アルテリオHPより)

【感想レビュー】@theater
もう凄かったです…!!!!

何が凄かったって、圧倒的なエネルギー!!‼
この、モーリス・ベジャール振付のボレロというのを、講義の資料映像か何かで観た記憶がうっすらあるのですが…。これは是非ともしっかり観たいと思って行きました

第二次世界大戦からアルジェリア戦争、そしてその後の十数年を3時間で駆け抜けるので、もうもう怒涛の勢いです

さすがにアルジェリア戦争以降は端折った感もあったけど、どうやらオリジナル版は4時間もあるらしいので、その辺りをカットしたのかなぁ…

フランス、ドイツ、ソ連、アメリカの4ヶ国を舞台に、同じ戦争に直面しているそれぞれの家族や仲間達の物語が、音楽を通して、そして世代を交代して、紡がれていきます。
とにかく登場人物の多い群像劇で、一人二役で親子を演じていることも多く、混乱してしまうこともあるのですが、そんな事は、もはや些細なポイントに過ぎません。
冒頭とラストのボレロのシーンはもちろんのこと、他にも印象的な数々のシーンがあります。
パリのキャバレーのキラキラしたシーン。お洒落で粋な大人達。音楽は溢れ、躍動感あるダンスからは生命感が満ち溢れています。スクリーンが弾けるほどのエネルギーでした

戦争のシーンは一転、溢れていた音楽が影を潜め、暗く、重苦しい空気が辺りを包みます。その対比は胸に迫るものがあります。
戦後のパリ東駅。収容所から引き揚げてくる人達の列車と、ドイツ兵の捕虜がこれから乗っていく列車が並んで停車しているシーンの臨場感。。
戦後のアメリカ。仲の良いご近所さんが集う一角。兵隊に行った息子達の戦死の知らせを郵便配達人から受け取る家族がいる一方で、任務から帰還する夫をサプライズパーティーで迎える隣人のシーンなど。。
時を同じくして、それぞれの物語が展開されていく描写がとっても素晴らしくて引き込まれていきます。
そして例のパリのボレロのシーンへと繋がっていき、空間や時間をゆうに越えていく芸術の圧倒的な存在感に、改めて畏怖の念を抱きました。
凄い映画を観た‼という充実感でいっぱいです
