☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『サヨナライツカ』(2010)

2013年11月21日 | 西島秀俊さん☆映画
『サヨナライツカ』(2010)

イ・ジェハン監督、西島秀俊さん(東垣内豊)、石田ゆり子さん(尋末光子)、中山美穂さん(真中沓子)出演。





もう何回も、この作品は観ていますが、ついに先日、初回限定版なるものを購入してしまいました
特典が付いているのです…。

好きなシーン、カットが本当に沢山あります

そして、観るたびにどんどん、全てのカットが、画面の隅々まで計算され尽くしているという事に気付きます。

むしろ、すべてのカットが、もう完璧にキマッている!という印象なのです
監督凄い!


豊が、初めてバンコクにやって来て、会社に向かって歩いて来るシーンも

消しゴムが宙に浮いて、机上の道具がニョキニョキ伸びて、上昇していく気持ちが近未来を描く所とかも

初めて沓子に出逢うシーンの、お店の雰囲気、歌、画面の陰影…バンコクの湿度がもたらす気怠い色気が合間って

空港へ、メルセデスベンツで向かう道のシーンは、向かって来る車と逆方向に飛んでいく飛行機のカットに、うわぁいいなぁここっってなります。

好きなカットが多過ぎて、逆にへっ⁈ってなるシーンが目立っちゃう作品でもあります…私の中で…。

特に、25年後にふとなって、会社の椅子に座っているカット…何であんな不自然な老けメイクなのー!!涙涙涙…

加藤雅也さんの老けメイクもひどい…

で、でもそれ以外は、好きです!

よく何十年後のシーンなどで、顔はちゃんと老けメイクなのに、手のカットがピチピチっていう作品がありますけど、3人とも、ちゃんと手まで染みや皺を作ったりして、細やかなのに、あのメイクだけは不思議でした´д` ;。

そこがちょっと残念ですけども…。

でも、ここまで全てのシーン・カットの構図が美しく、また衣装やメイク(老けメイク以外は素晴らしいんです‼)が、心の機微を表す重要な小道具で、そこをたっぷり味わえる作品はなかなか無いので、観るたびに発見がありますし、いつも楽しんで観ています


人は死ぬとき、愛されたことを思い出すのか、愛したことを思い出すのか

映画は、このテーマに基づいて、この問いを繰り返しますが、結局3人は、愛した事を思い出すのかなと思います…。

どうも恋愛作品の場合、恋愛の行方に関して、その展開を…実はそんなに気に留めないで観る傾向にある気がしてきました

それにしても。
たくさんのラブシーンの中で、一番好きなのは、冒頭の日本の豪邸のシーンです

特に、食器棚からカップを取ろうとしている時の…


豊、見た目は好青年で、何やってもサマになるし、打てばホームランだし、でも内面に熱い野心がある…っていう
役は、西島さんにぴったりですね








『最後のマイ・ウェイ』(2012)

2013年11月21日 | 西洋/中東/アジア/他(1990年以降)
『最後のマイ・ウェイ』(2012)

フローラン・エミリオ・シリ監督、ジェレミー・レニエさん(クロード・フランソワ)、ブノワ・マジメルさん
(ポール・レダーマン)、モニカ・スカッティーニさん(シュファ・フランソワ)出演。






【STORY】
1960~1970年代にかけてフランスで人気を博し、フランク・シナトラが歌い世界的なヒットとなった『マイ・ウェイ』を作曲、39歳という若さでこの世を去ったミュージシャン、クロード・フランソワの半生を描く。

1939年、エジプト。クロード・フランソワはスエズ運河の通航を管理する父と派手好きな母の間に生まれる。裕福な家庭に育ったが、スエズ運河が国有化され第二次中東戦争が勃発すると父は失職。モナコへ移住した後、クロード(ジェレミー・レニエ)は地元の楽団で働くようになるが…。

【感想レビュー】@theater
なんだか、観ている時からどんどん胸がいっぱいになっていきました

観ればきっと、彼の歌とパフォーマンスに恋してしまう‼…そんな映画です


彼のどうしよもなく激しい生き方、愛し方、不器用なまでの人との向き合い方は、生まれついた資質と、青年期まで過ごしたエジプトの豪邸での父親との関係が非常に深く関係しているのです。

第二次中東戦争が勃発し、父親が失職。
これまで一家の絶対的な存在だった父親のアイデンティティーの崩壊は、家族に、特に息子に大きな影響を与えてしまいました…。

愛されたい、認められたいという欲求の塊のクロード・フランソワ。


ジェレミー・レニエさんの演じるクロード・フランソワの、お顔がちょびっと苦手で、観たいと思いつつ先延ばしにしてしまっていたのですが、観ているうちに、どんどん魅力的に見えてきました

それは映画の中でも、どんどん垢抜けて、魅力的になっていくのと重なって、素晴らしかったです

もう本当に、キラっキラしていました!!

圧巻の歌とダンスパフォーマンスのシーン

女の子は取っ替え引っ替え…

最後、エンドロールで歴代の女性が出てきた時は、『あぁ、この人もいたいた!』ってなる位でした


149分と長いのですが、さらにエンドロールも長いです
終わるかな…と思うと、また始まる…みたいな…。
でもこれも、彼にあともう少しだけ付き合いましょう!っという感じで味わいました

それにしても、クロード・フランソワさんを知らなかったので、ネットでひいてみたら、ジェレミー・レニエさんは、本当に本物そっくりな役作りをされていたんだなぁ!!!と感嘆しました!!