ボーナスディスク、5曲目の“Julie In The Weeds”を訳します。
この前の曲の“Forgive Someone”がたゆたうように終わり
遠くからズームインしていくようにこの曲に始まる…そのつながり
が美しく、この2曲をセットで聞くことも好きです。
そしていつも何かに「怒」のモリッシーですが、
この“Julie In The Weeds”の中にあるような少しいびつな青春
時代における苦悩…みたいなものへのまなざしは優しいですね。
声の調子や裏声も。スミスにいた若い頃には出せない寛容さがあります。
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Julie In The Weeds
Julie lie down in the weeds and see something new
It will not trouble you
It will not trouble you
North, east, south, west
No one has a clue
Nobody quite knows what to do
Julie lie down in the weeds and see
How I look at you
How I look at you
North, east, south, west
No one has a clue
Nobody quite knows what to do
There are some people
Who live in order to tell others what to do
Tell others what to do
As long as there remains steel in my veins
They will not trouble you
They will not touch you
Will not trouble you
ジュリーは思い悩んで寝そべって
何か新しいものを見つめながら
何か新しいものをね
ジュリーはこれから 若さゆえの痛みを引き受けるんだ
君のやっかいにはならないだろう
君をわずらわせたりはしないだろう
東西南北
誰もちゃんとはわかりっこない
何をしたらいいかなんて誰もわかっちゃいない
ジュリーは思い悩んで寝そべって
僕を見ていた
僕が君のことをどんな風に見ているか
僕が君のことをどんな目で見ているか
東西南北
誰もちゃんとはわかりっこない
何をしたらいいかなんて誰もわかっちゃいない
他人に何をやれとかとやかく言うために生きてる人もいる
お前はこうしろああしろと
僕に鋼鉄の血が流れる限りは
奴らに君を悩まさせたりはしない
君に指一本触れさせはしない
君を悩ませたりしないだろう
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ケン・ローチの映画を観ているかのようなストーリーのある
歌詞ですね。誰かに指図されたり人の目を気にしたりわずらわされたり
することなんて「くだらないことさぁぁぁ」と別のあの方の声が脳内でも響くし。
モリッシー、隠居的な「優しいまなざし」どころか、脆弱な悩める若者を
力強い自分が守る気まんまん。
自分だって若い頃は、あんなによれよれだったのに…
思い悩んで寝そべっていた頃
もう色々あって、はがねの血が流れる…なう
自分も若さゆえの苦悩でボロボロになりながらもそれがあった
からこそここまで続けてきた、誰かに何かをやりなさいと
言われることなんて構うな、自分のやりたいことをやるんだ
という強い応援歌のように聞こえます。
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個人的なことですが、今日誕生日を迎えました。
もう青春の苦悩は何万光年もかなたのはずなのに、
毎日思い悩むことも多く「さらばできない青春の光」な毎日で
あります。モリッシーはそんな心の青二才もずーっと受け容れてくれる
どう進めばいいか道を示してくれるから、これからも好きでいるぞ~
とまた思い新たに年をとることができました。やったね☆