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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

額賀氏の証人喚問、なぜ消極的?

2007-11-29 20:31:37 | 政治
今朝の朝日新聞に、「国政調査権の名が泣く」との見出しで、額賀氏喚問に批判的な社説が出ていた。与党の同意がなく、全会一致ではない、宴席問題だけで呼ぶのはおかしい、地道な調査を積み重ねるべきなどが、批判の理由である。

しかし、私は、喚問は積極的に行うべきだと思う。

まず、過去の喚問が全会一致だったのは、自民党政権が長期に渡る中で、全野党が要求しても、与党が、滅多に同意しないからである。その結果、与党が「追求されても構わない人物」だけが、「追求されても構わない時期」に喚問されて、喚問の効力がそがれてきた歴史がある。

政権交代がない中で、全会一致の原則を守れば、野党に不利なのは、当然である。それでは、政府与党の問題を、糾すことが出来なくなる。その結果が、現在の、金権腐敗政治を生んでいる一面もあるのではないだろうか。むしろ、過半数に届かなくても、野党の要望が強ければ、実施するべきである。

額賀氏の喚問では、宴席に出たかどうか、それだけに質問が限定される訳ではない。日米平和・文化交流協会は防衛利権を生んだ温床と見られつつある。12月4日に、額賀氏は、そこでの「勉強会」に出席している。幸い、議事録があるそうなので、それと付き合わせながら、本人から、そこで何を、誰と、話し合ったのか、詳しく聞きたいところである。

守屋前事務次官の逮捕は、防衛庁の腐敗が、抜き差しならない状態にあることを、はっきりと示している。額賀氏は、守屋氏の動向を把握し、宮崎氏との癒着を、止める立場にあった人物である。当時、額賀氏は、何を、どこまで、把握していたのだろうか?宮崎氏が理事を務める、日米協会の会合に出席していて、何も、知らなかったのだろうか?これも、ぜひ聞きたいところである。

いま、未曾有の疑獄事件が、全容を現しつつある。額賀氏、久間氏、石破氏など、関係する歴代長官の責任が、厳しく追及されるのは、当然のことだ。特に、額賀氏は、もともと、日米協会の立て役者だった人物である。彼に、宣誓付きの証言をさせることは、極めて意味のあることである。

与党を追求するのに、与党の合意が必要。それで、何が出来るだろうか?検察が動いて、誰かが逮捕されて、初めて、渋々、証人喚問が行われる。全会一致などと、美辞麗句を並べているうちに、疑惑追及が後手後手になって、結局、検察の調査以上のものは、何も出てこない。

それこそ、国政調査権の名が泣いている。

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