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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

軽井沢での、ちょっと不思議な体験

2007-11-21 18:45:08 | 超常現象
以前の日記に書いたように、私は、オカルト関係の話が大好きですが、自分自身の心霊体験というのは、ほとんどありません。ただ、二三ですが、不思議な経験をしたことがあって、今日は、その一つを紹介します。

今から、十年以上前のことですが、夏休みに、軽井沢に遊びに行ったことがあります。天気が良かったので、軽井沢銀座で、自転車を借りて、街をサイクリングすることにしました。

軽井沢駅の南の方に、レイクニュータウンという場所があります。比較的新しい別荘地ですが、中心部に、人工の小さな湖を作って、その周りに、お土産物屋や木工博物館などが立ち並んでいて、遊べる空間になっています。

サイクリングには、ちょうど良い距離なので、行ってみました。駅からは、右折が一本だけの、簡単な道筋でした。地図を見る必要もなく、看板だけを頼りに、迷うことなく、一時間弱で着きました。

レイクニュータウンで、しばらく遊んだ後、そろそろ帰ろうと、軽井沢銀座に向けて、走り始めました。二、三十分走ったとき、ちょっとした交差点を通り過ぎました。行く先の道は、両側が林になっていて、緩やかに右に曲がっていました。

ふっと、どこからか、線香の匂いがしました。

このまま、あの林の道に行っていいのか、急に不安になりました。それで、自転車を止めて、交差点に戻りました。

往きの経験から、ここは真っ直ぐで良いはずでした。ところが、今度は、自分がどの道を走ってきたのか、分からなくなっていました。今さっき来た道なのに、本当に分からないんです。貸し自転車屋で貰った地図を見ましたが、観光地によくある、大ざっぱなもので、今どこにいるのかさえ、分かりませんでした。

そこで、交差点に立って、回りを眺めてみました。小さな道も合わせると、六差路でしたが、ある道の傍らから、線香の煙が立ち上っていました。近寄ってみると、板状の大きな石碑がありました。「あさま山荘事件慰霊」と書かれていました。誰かが、線香と菓子を、お供えしていました。

あさま山荘事件は、今から数十年前、連合赤軍のメンバー数人が、長野県のあさま山荘で起こした、人質立てこもり事件です。犯人グループは、銃や弾薬を持っていたため、立てこもりは何日にもわたり、警察との銃撃戦もあり、最後は強行突入で終わった大事件、その程度の知識しかありませんでした。

「こんなところに、慰霊碑があったのか」

その黒い石碑を、しばらく見ていました。顔を上げて、もう一度、回りを見渡したとき、自分が、どの道から来たのか、急に思い出しました。

「なんだ、あの林の道で、よかったんだ。おれは、なに迷ってんだろ」

再び、自転車で走り始めました。確かに、林の道で、駅に戻れました。

東京に帰って、少し気になったので、「あさま山荘事件」を調べてみました。あさま山荘は、レイクニュータウンにありました。強行突入のときに、警察官二人が、亡くなっていました。あの石碑は、その方達の魂を慰霊するものでした。

そのとき、何気なく、強行突入の日付を見て、驚きました。

それは、私の誕生日でした。

ある夏の日、軽井沢で急に道に迷った、自分の誕生日に終結した、あさま山荘事件の慰霊碑を見つけた、それをしばらく見ていた、そして急に道を思い出した。

それだけのことです。ただ、私の中では、あの線香の匂いを感じたとき、「おい、ちょっとぐらい寄ってけよ。お前の誕生日に、ここで、こんな事件があったんだぞ」と、誰かが囁いた。そんな気がしています。少なくとも、あの石碑を見つけるまでは、事件のことなど、微塵も、頭に浮かびませんでしたから。

勿論、これは偶然の産物で、心霊体験ではないと、自分に言い聞かせています。

事件について書かれた、Wikipedia のサイトは、ここです

では、では。

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