ルビーとフーラは犬と猫

愛犬ルビーと愛猫チニタ。罰や「NO!(ダメ)」を一切使わず彼らと楽しく暮らす為の勉強をしています。

2013CDS夏の座学 @ 杉並 ~前編~

2013-07-03 17:56:05 | ルビーとのトレーニング
6/30(日)、チャーリードッグスクールの杉並座学に参加させて頂きました。
 
 
テーマは『基礎の基礎』。
 
「動物の福祉(アニマルウェルフェア)」についてのお話しと、それを尊重した犬の飼育についてのお話しです。
 
【動物の福祉】とは、
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1.恐れや不安からの自由
2.飢えや乾きからの自由
3.不快からの自由
4.怪我や病気からの自由
5.正常な行動を表現する自由
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5つです。
 
”犬の躾や飼育が、これに反するものであってはならない”というのがチャーリーママさんのお考えです。
 
この5つめの
「正常な行動を表現する自由」
には、犬が感情通りに行動できるか、例えば「怖い」と思った時に、逃げられるか、とかそういう事も含まれます。
 
例えば、犬が何かを怖いと思った時、逃げられなければ唸るかもしれないし、吠えるかもしれないし、噛むかもしれません。
でも逃げ道があったらそこまでの行動には至らないかもしれませんよね。
だからそれらの行動は、犬にとっては自分を守るための当たり前の行動に過ぎません。
 
この、一見攻撃的に見える行動も、犬の感情を考えてみると決して攻撃性からではなく、恐怖感からくるものかもしれない、という訳です。
だから行動の裏にあるその子の感情に配慮してあげないと、「動物福祉」の考え方に沿った対応はできませんし、”吠える”などの問題と言われる行動も、本当の意味で修正してあげる事ができません。
 
 
更に、この「動物福祉」を考える上で大切な、「犬の欲求階層」についてのお話しもありました。
この、「犬の欲求階層」はピラミッド状の階層になっており、1番が一番広い底辺の部分です。
 
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【犬の欲求階層】
 
1.命の安全
2.飲食
3.健康
4.睡眠
5.運動
6.探索活動
7.縄張り行動
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上記全ての欲求が満たされている状態が、”犬が幸せである”という事なのかもしれません。
 
ここでとても重要な事は、この欲求階層の底辺にある、生き物にとって一番大切な「1.命の安全」が満たされていなければ、それ以外の欲求も満たされない、という事です。
 
私達飼い主は、犬達に食事を与え、身の回りの世話をそれなりにこなしてさえいれば「命の安全」は満たしてあげられているだろうと考えがちです。
でも本当にそうでしょうか。
 
例えば、トイレの失敗を叱ったとします。
でもそんな些細な叱り(罰)で、「命の安全を脅かされている」と感じる犬もいます。 
つまり、”恐怖を感じる”、という事だと思うのですが、恐怖や危険を感じるという事は、犬からしてみればそれを感じる事自体が命が危険にさらされている、という事ですもんね。
 
だから、「叱り(罰)」は使わないようにしましょう、という事なのです。
犬の欲求階層の一番大切な「命の安全」を約束する為にも、「叱り(罰)」は封印したいものです。
 
 
 
犬も年をとってくると、色々な事ができなくなり、2~7までの欲求を満たしてあげることがなかなか難しくなってきます。
 
体も思うように動かなくなるでしょうし、食欲も落ちてしまうかもしれません。寝たきりになれば床ずれなどで心地よい睡眠も望めなくなってしまうかもしれません。
 
そんな犬を、飼い主である私達が介助しようとする時、ゆったりと身を任せてもらう為には「命を脅かす存在」では、ダメな訳です。
どんな状態になった犬でも、飼い主さんが、「命の安全」の約束を捨てなければ犬は守られる。チャーリーママさんはそうおっしゃっていました。
 
だから、「叱らない」。
 
「叱る」という行為が、犬から見た時どんな風に映るのか、私達飼い主はしっかり考えなくてはいけませんよね。
 
じゃあ、「叱り」を使わずにどうやって吠えや噛みなどの、問題と言われる行動を修正していくの?
という事になるのですが。
 
そこで登場するのが「古典的条件付け」です。
 
(続きます。)


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